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4 魔剣とアイテムボックス

気づくと日間総合に載ってました。

皆さん、ありがとうございます。

 オーガの数は少ないし、この階層では敵が弱すぎる感じだと、次の階層へ降りてみることにした。

 次の階層は今までの俺では倒すのに苦労するレベル。

 一体ならともかく連戦とかとてもムリな感じだったが、今なら問題ないと思う。


 現れたジャイアントスパイダーを一閃。

 やはり問題ないようだ。


(虫は嫌いなのー)


 好き嫌いがあるのか。

 というものの、俺も虫を食べるのはどうも好きじゃないんだよな。

 ハチとかイモムシとか、美味しいって言う人は多いが、俺はあまりそうは思わない。

 ギルド横の食堂のランチで時々出るけどそういうときは他のメニューにしてたものだ。


(だよね、他のにしようね)


 まぁ好みが合うということは一緒にやっていくからには大事なことだな。

 虫はできるだけ避けよう。


 と言ってたが、どうやらジャイアントスパイダーからDropがあったようだ。

 こいつの糸はギルドでいい値で買ってくれるから持っていかないと。


 そのまま通路を進むと前方にストーンゴーレムの姿が。

 いざ戦わんと、ストーンゴーレムに向かっていこうとしたところ、


(あれは食べるところが、ないのー)


 言われてみれば確かにそのとおりだな。

 血や肉のあるモンスターを狙わないといけないのか。

 道を変えよう。


 別の通路にはリザードマンの姿が。

 このあたりはリザードマン地帯かな?

 トカゲは大丈夫か?


(うんうん、美味しそうだよ。

 トカゲの仲間ではドラゴンが一番美味しいよー)


 トカゲの仲間にしたらドラゴン怒ると思うぞ。

 って言うか、ドラゴンはまだムリだから。


 ではいくぞ。


(おー!)


 俺はリザードマンを一閃。


 リザードマンもあまり問題ないようだ。

 俺の身体能力が上がってるせいもあるが、魔剣の切れ味が凄まじいの一言。

 当たれば倒せるって感じだ。


(美味しい!)


 続けて、数匹のリザードマンを倒し終えたところで……

 おや、さっき進化したばかりなのにもう光ってるぞ。


(ピカーって来たよ。

 今度はね、さやってスキルだ。

 これは、初めてのスキルだね。

 ……んーとね、ちょっとそのまま腰に差してみてよ)


 言われたとおりに魔剣を腰に差すと、魔剣の周りに色鮮やかな鞘が勝手に出来てる。


(なんかこんな感じにしまう時に自動で鞘ができるみたいだよ。

 難しくないスキルだからすぐにできたみたい)


 確かにこの魔剣をむき出しのまま街に持っていくのは困ったなって思ってたところだ。

 俺の希望するような進化をしていくってのは本当のようだな。


 このあたりはリザードマンばかりのようだ。

 リザードマンの血は魔剣の好みのようなので、ここで狩るのがよさそうだな。


 何度か戦ってみた結果、ニ体までなら問題ないが、三体以上と一度に戦うのは俺の身体能力的に問題があるようだ。

 とはいっても、せいぜい一度攻撃を受けるくらいだから、戦闘後の回復魔法で問題はない。

 リザードマンからの攻撃がクリティカルに決まっても即死しない程度には俺も強くなっているようだ。

 だが、徐々に魔力も減ってくるから、欲張らずに行こう。


(うん、そうだね。

 一度にたくさん倒しても血を吸う前にたくさん血が流れちゃってもったいないもんね)


 そういう観点もあるのか。

 さっきからもう結構な数を倒したはずだが、今度はなかなか進化しないな。

 

(きっと難しいスキルがくるんだと思うよ)


 それからもしばらくリザードマンを倒し続け、荷物がいっぱいになってきたから、もう今日はそろそろこのくらいでと思ってたところ、剣が光り輝いた。


(ピカーって来たよ。

 今度のスキルはアイテムボックスってのだ。

 これも前に持ってたやつだよ。

 いろいろなアイテムをたくさん持ち運べるから便利だよ)


 もしかしてそれって伝説の勇者とかがよく持ってるスキルじゃないか。

 Dropアイテムがたくさん出て持って帰るのが大変だなと思ってたら、こんなスキルが。


 便利なスキルなんてものじゃないよ、それ。

 そんなスキルを生まれたときから持ってたりしたらもう約束された人生って感じだ。

 旅商人とかそのスキルさえあれば簡単に大儲けできるってものだよ。


(そうなんだー。

 魔王さまもこのスキルいろいろ便利だって喜んでたもんね)


 そりゃ魔王だって喜ぶよ、すごいよ。


(えっへん)


 うん、これはドヤってもいいぞ。

 ところでどうやって使うんだ?


(あのね、つかのところにしまいたいものを持ってくるだけなの。

 出すときはね、これがほしいって思えばいいよ)


 そりゃ簡単だな、やってみよう。

 俺は剣を鞘に戻して、カバンからDropアイテムを次々に柄に移動していった。

 次々とアイテムは消えていく。


 取り出す方も実験してみようか。

 リザードマンの牙を3個。


 すると俺の手にリザードマンの牙が3個現れた。

 これは便利だな。

 もうDropの取捨選択しないですべて拾っていってもよさそうだ。

 取り出したアイテムはまた柄に移動してアイテムボックスにしまっておいた。


 Dropアイテムどころか、これからは出かける時にすべてアイテムボックスに入れて魔剣だけ持っていけばいいのか。

 魔剣は呪われてるから体から離れないしな。


 あっ……そういうわけにはいかないか。

 アイテムボックス持ちとかはなかなか人には話せないな。

 偽装のためにカバンはやっぱり必要だな。


 贅沢な悩みだがいろいろ考えていかないといけないな。


(そうだねー。

 ねぇ、アイテムボックスにお肉詰めていってもいい?

 血のほうが好きなんだけど、お腹のすいたときにお肉食べたいのー)


 あぁ、いくらでもいいぞ。

 でも肉の解体とか俺はできないぞ。

 血抜きとか……あ、それは終わってるのか。


(だいじょうぶー。

 勝手にやっちゃうねー)


 剣がリザードマンの死体を切り刻むと、肉片がどんどん消えていった。

 鮮やかなもんだな。

 あ、リザードマンは皮も売れるからできたら切り分けておいてくれ。


(はーい)


 モンスターの生肉とかお腹すいたら、勝手に食べちゃっていいからな。


(わーい、やったぁ)


 なんか魔剣がすごくうれしそうだ。

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