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13 魔剣と着替え

 翌日は朝から普通にダンジョンへ。

 アンジェが人化してから、なんとなくバタバタとして普通の狩りはしてなかったが、また日常に戻って地道に狩りしていこう。

 それなりにお金も使っちゃったしな。

 しっかり稼いでいろいろ使う。それが健全な生活サイクルだろう。


 そろそろ次の階層へ行ってもいいかなって思ったが、剣の進化は戦闘とは関係のないスキルだったし、俺がレベルアップしてからのほうがいいかな?

 焦って先に進む必要もないし、のんびり行こう。


(うんうん、のんびりいこー)


 ということで、ワイルドボアのところで狩り。

 ちょっと飽きた気もするが、アンジェと出会う前は数ヶ月単位で同じモンスター狩っていたんだよな。数日で飽きたとか贅沢だな。


 ☆


 午前中は特に何事もなく狩りを終えて昼食と精算のため、冒険者ギルドへ。

 アンジェは着替えの問題があるので魔剣のままだ。


「あれ? ちょっと見ませんでしたね」


 今日もミランダさんの笑顔がまぶしい。


「ヤボ用で少しサボってたからな。

 また今日から再開したんで、しっかり稼ぐぞ」


「ライムさんは本当に持込量多いですからね。

 金額でもトップクラスですよ」


「おー、そうか。これからもどんどん増えていくぞ」


「楽しみにしてますね」


 午前中の精算は52,630ゴールドだった。

 ちょっと多くないか? って思ったけど、先日の分が少し未精算のままアイテムボックスに残っていたようだ。

 

 そのまま昼食。


 人間の姿で食事欲しかったら、言ってくれよ。

 家に戻って服着てくればいいんだから。


(だいじょうぶー。ダンジョンで美味しい血をたっぷり吸ってるから)


 どうも普通の食事より、そっちのほうが好きみたいだな。


 ☆


 午後もダンジョンに戻ってワイルドボアをひたすら狩り。

 そのまましばらくすると、


(ピカーって来たよ。

 今度のは、瞬間着脱ってなってる)


 今回は早かったな。

 で、なんだ、それは?


(あのね、人化のとき専用スキルみたい。

 アイテムボックスの中にある服や装備を一瞬で着たり脱いだりできるみたいなのー)


 おー、それは便利だな。

 いちいち着替えなくてもいいから楽だな。


(らいむにはちょっと残念かもね。

 もうあまり裸が見えなくなるよ)


 別にガキンチョの裸とか見たかねぇよ。


(はいはい)


 そこでそういう反応されると、いかにも俺がそうだったみたいで不本意なんだが。


 人化のときほど急いで見たいスキルでもないので、そのまま継続して狩りを。

 連続して狩り用のスキルではなかったが、進化のたびに少しずつ魔剣の能力があがっているんだろう。

 斬るときの手応えが違う。

 どちらにせよ一撃で倒せてることには変わりないんだけどな。


 午後の狩りでの精算は、49,630ゴールドであった。


 ☆


 家に戻ってから新スキルの実演を見せてもらうことにした。

 ダンジョン出てすぐにやってもいいんだけど、失敗したらやばいからな。


(変身、とー)


 掛け声とか不要のくせに。


 変身した一瞬だけ、裸の姿が見えたような気がするが、すぐに昨日買ったばかりの服に包まれたアンジェとなった。

 おー、これはすごい。


 アンジェはどんどん服を変えて行く。

 一瞬で着替えができるのって魔剣の人化と関係なく便利そうだな。

 魔剣に戻ったときも、今までは床に服が落ちていたものだが、すべてアイテムボックスに収納されたようだ。

 また、魔剣から女の子に戻ったアンジェが俺を見つめながら、


(ねぇ、らいむの役にあまりたたないようなスキルばかり覚えてるけど、わたし、ちゃんと役に立ってる?)


 そんなことを聞いてきた。


 何言ってるんだ。

 アンジェが可愛いから、生活にも張りが出てるってもんだ。

 それに、ダンジョンでのスキル増えなくても、アンジェは十分すぎるくらいに強いし、役に立ってるに決まってるだろ。


(本当? 本当なら、ご褒美になでなでしてほしいの)


 そんなご褒美でいいのか?

 俺はアンジェの髪を思いっきりくしゃくしゃとなでまわした。


(……ふぇぇぇ。

 それはなでなでじゃないのー。

 でもそれも気持ちいい)


 もう、アンジェは反応のひとつひとつが可愛すぎる。

 俺はアンジェを思いっきり抱きしめる。


(ほわぁぁぁ。らいむ好き)


 俺もアンジェのこと大好きだよ。

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