第2話 初めてのクエスト
ご機嫌よう皆さん。何をしてお過ごしですか?俺は満天の青空の下で俺は半泣きにされながらゴブリン達にひたすら追いかけられています。
どうしてこうなったかといえば、ほんの数時間前に遡らなければならない、、、
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「なぁ、カイ俺は晴れて冒険者になったわけだから何か依頼を受けようと思う。」
「ん?いいんじゃない?実戦経験積まなきゃいけないし、何よりもお金がないからね、、、」
そう、俺たちは結局のところ寝泊まりできる場所は見つけたがどのみち天下無双の無一文。金を稼がなければ今日の飯にもありつけない。しかもギルドで泊めてくれるといってもはっきり言ってものすごいボロ屋の空き部屋に泊めさせられ馬小屋と大して変わらない。雨風しのげるだけまだマシだし泊めてもらってる身で文句も言える立場じゃない。とりあえずまともに暮らせる場所を手に入れるのを今後の目標にしようと思う。
「どうやらあそこの板に貼り付けている紙が依頼らしい。あれをクリアしたら相応の報酬が貰えるそうだ。」
「じぁ早速、依頼を受けに行こうよ。」
手で依頼が貼られているボードを差しながらカイが入ってくるのを俺は手で制する。
「それなんだが、俺は受ける依頼を一応昨日のうちに決めといたんだ。『ゴブリンの群れの討伐』なんだがゲームとかだとゴブリンとかは基本的にザコキャラ扱いだし、この依頼書にも新人冒険者にオススメってなっている。」
「アスカがそれでいいなら僕は、文句はないよ。」
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と言う流れからゴブリンの討伐にやってきたがこのザマでかある、、
「カイ〜、助けて〜〜お前、大精霊なんだろ〜?なんか、魔法とかでやっつけられないのぉぉぉぉ?」
「アスカ、それなんだけど残念なお知らせがあるんだ。僕は今アスカと契約している状態なんだ。精霊っていうのは契約者の魔力を使って魔法を使うんだけど、アスカの魔力は少なすぎて大したことはできないよ。」
なんて、使えない精霊なんだ。と内心で叫びながら空中をプカプカと飛んでいるカイに不満の視線を送るが無視される。
そんなことをしてよそ見をしていたら、左腕に軽い痛みと違和感がはしる。
「なんじゃ、こりゃぁぁぁぁぁ!!!!」
アスカはの左腕はゴブリンの1匹に切断され遊ばれていたのだ。すると、ゴブリンの群れは左腕をとったやつのところに向かいだし、アスカの左腕を奪い合い出す。
「腕返しやがれぇぇぇこのクソォどもがぁぁぁぁぁ!!!!」
アスカの叫び声が響き渡ったのだった。
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「なんとか、腕に夢中になってるうちにぜんぶ倒すことができたが、この腕どうすればいいんだ、、?」
すると今までの光景をプカプカ浮遊しながら眺めていたカイがようやく降りてくる。
「アスカ。タイトルなのにそろそろ忘れていると思うから一応言っとくけど、、」
どうしても聞かなければならない気がして カイのセリフを途中で遮り俺は質問する
「タイトルってなんのことだ?」
「今、それは置いといてよ。」
即答された、、、
「まぁ、話を戻すけど君はゾンビだからその腕のつなぎ目を合わせると治るよ。腕を取られた時もそんなに痛くなかったでしょ?」
「あぁ〜。そう言えば俺ってゾンビらしいな。そんなこと忘れていたよ、、、。って腕治るのかぁ?ゾンビ、スゲェェもはやチートじゃねぇかよ。」
朝から討伐に出かけて目的地は割と近場だったにもかかわらず気がつけばもう日が沈もうとしている。
「腹も減ったし帰って飯でも食うか?」
そう言いながら俺たちは、ギルドに帰った。
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2万ミスリル、、
今回の討伐の放出だ。だいたい1ミスリルが日本円だと1円と同等だ。
つまり、今日俺は命掛けで戦い左腕まで持って行かれてそこまで苦労して稼いだ金が2万円ぽっちである。今日の飯を食うとほとんど残らないってことであり、、、
「もう、こんな世界嫌だぁぁぁ!!!」
アスカの叫び声が響き渡ったのだった。