第一章5話 ♡人形とおしゃべり♡
センターで風魔法エルカントの特訓を受けた後、あの家に帰宅した。既に外は暗く、夕方の6時過ぎになっていた。
「はぁ〜あの練習大変だったなぁ。結局完全にエルカント覚えることはできなかったし……。」
俺はヨゾラから魔法少女から元の姿に戻る方法を教えてもらい、元の姿に戻った。オランチアの正体が男の俺であることは他の魔法少女には話していない。
「多分この世界でも男が急に女の子になったとか言ったら、驚かれるだろうなぁ。」
俺は家のリビングに入るとリベアナの人形をバッグから取り出して、もう一度コンタクトを取ってみる。流石にこれからは実質的に一人暮らしになるわけだから、寂しさを紛らわすモノがあっても良いだろう。
「リベアナちゃ~ん。今大丈夫?」
『あ?』
俺は彼女から現在の組織の状況を聞き出すために色々な質問をしていくことに決めた。まずはグランドストリートの幹部やボスが誰かという内容である。勿論、彼女にそんな質問を普通にしたところで教えてもらうことはできないのだが、俺にはグランドストリートのメンバーが誰かという情報をアニメから得ている。
「グランドストリートの今のボスもマリエスなのぉ?」
「だから何?」
「じゃあさ、お前の姉であるビアンコ以外の幹部ってヴィンティーナくらいしかもういないの?」
『ッ!?』
おっと。今のテレパシーは組織のことを何で知ってんだってことだよな? よぉし! もっとからかってあげるよぉ!
『てッてめぇ!! 組織を壊滅させるために送られた政府のスパイか!!』
「そうだと言いたいところだが、本当は俺には相手の記憶を知ることができる特別な力があるんだよ。だから君が戦いを挑んだ時点で組織のメンバー構成は把握できていた。」
俺は彼女に嘘の能力を教えて、絶望感を与える戦法を取ることにした。これでもう組織のことは安易に聞きやすくなる。
『くそぅ……。お前にそんな力があるんだなんて……。あの時、油断せずにブチ殺しておけばよかった……。』
「ブチのめすって……。」
とりあえず組織の主な構成員を大体把握することができた。後は組織の本部がどこに所在しているか分かれば、今後討伐する時にも有利になるだろう。アニメの設定ではこの【蓬莱国】と呼ばれる日本をモチーフにした島国に密かに本拠地を移転しており、ここを中心に暗躍しているという設定があるが、この世界ではどうなっているのか一応確認しとこう。アニメでは組織の本部がどこにあるのか描写されないまま、主役たちが組織の中に侵入して決戦になってしまったからだ。
「組織の本部は本当はこの国のどこかにあるってことも知ってるぜ?」
『ふんッ!! 知るかッ!!』
リベアナは機嫌が物凄く悪い。この状態では組織の本部がどこにあるのかを特定するのは難しそうではある。俺は【かじまほ】では周りが荒廃している街中に本部があると言う事だけは知っていた。もうこの国でゴーストタウン化している場所をひたすら探して見つけ出すしかないのかもしれない。
「まあ。ずっと悩み続けても気持ちが晴れないし、人形とお遊戯しよっかな……。」
義春はこの世界での組織の事情が概ね、アニメの設定とあまり違いが無いことを確認すると女の子が暮らしてそうなピンク色の家具が沢山ある部屋に彼女の人形を持っていく。
『お前の家キモすぎるし、センス無さすぎ〜ウケるwww」
リベアナの小馬鹿にする笑い声が義春の脳内にテレパシーで送られる。俺はそんなリベアナに対して「人のこと馬鹿にしているといつかひどい目に会うよ?」と脅し文句を言う。
『うっせぇ! てめぇはさっさと私を元の姿に戻せばいいんだよッ!!』
部屋にあるピンク色のハートマークのクローゼットを開けると、そこには何故か人形に着せられそうな小さいコスチュームがあり、メイド服や体操着と言った如何にも変態的な趣味を持った人が喜びそうな衣装が揃っている。もしかしたら、俺がそう言った趣味を持っていることをあの【水色髪のスク水少女】は知っていて、わざとこう言った持ち家を所有している状態で転移させてくれたのかも。
「それなら俺が彼女の期待に応えて上げないといけないな……。」
俺はまず人形用のメイド服を取り出して、幅を広げてみた。メイド服はミニスカと肩出し半袖であり、露出度が割と高めに作られていた。メイド用カチューシャも付属されていて、色々と楽しめそうな服装である。
「なんて可愛いらしい服……♡ 速く着せて上げたいなぁ。」
人形にされてテレパシーを送ることしかできなくなったリベアナの戦闘服を下から脱がしていく。彼女の白いパンツとブラジャーと黒いニーソ以外は全て脱がしてメイド服のミニスカ―トを足から、そして肩出し半袖を着せて上げた。
『きゃッ! この変態何すんだよッ!』
「どう? 可愛い子にはメイド服が似合うっていうじゃん? 実際リベアナちゃんのその姿めっちゃ可愛いし。君をアニメで見た時は本当に良いキャラだと思ってたんだよね俺。悪の組織のメンバーでありながら、キツい性格で敵に対してはとことん冷酷な反面、家族や味方に対しては本当に優しい女の子って感じなところ! 俺はこういうキャラが地味に刺さるんだ♡」
『はぁ!? お前何言ってんの!? 意味不明できしょい!!』
メイド姿のリベアナの人形のスカートの中に自分の顔入れようとする義春。彼女のあまりにもエロ可愛い姿に本性を隠すことができずに、早口になりつつある。
『ほんっとうにやめてッ!!』
しかし、リベアナのそんな悲痛な恥辱な声など彼には届いていなかった。義春は部屋にある女の子の人形を持ってきて、魔法をかけるようにハートを作った。
元の世界ではフィギュアいっぱい集めてたからなぁ~この世界でも、キャラクターフィギュア集める感覚で人形を集めてみよっと♡
義春がそう言って、「えいちゃん可愛い♡ これから一緒に暮らそうね♡」といった人形と会話をする奇妙な行為を始めると、何故か人形が喋り出し始める。
「ゴ、ゴシュジン……サマ……。」
『ひぃ!? 人形が喋った! この男もここにある人形も気持ち悪いぃ!』
リベアナは肉体を人形に変えられても精神的には人形になっていない。そのため、彼の行動も動き出す人形も彼女にとっては薄気味悪い光景にしか見えていないのだ。
「うぁっ!? 喋ったぁぁぁあああああああ!!」
義春が喋る人形から身を引いて逃げようとするが、動き始めた人形は口を動かすだけで何もしてこないので、しばらくして危害を加えてこないことを確認するとすぐに人形を調べた。
「ゴシュジンサマハ偉大ナ方デアル。私ガ愛シテアゲル。」
「もしかして、【マジカル♡ハートビーム】って……。」
魔法少女オランチアの力はもしかしたら、自分が思っているよりも広い使い方が使える可能性がある。人形に魂を与えることができる能力があるなんて俺も今知った。
「人形に命の吹き込む能力……ということか。」
「ゴ……シュ……ジン……サマ……。」
しばらくすると、人形は動かなくなり、静止した。どうやら、オランチアにはまだ見ぬ力が隠されているらしい。
「すっごッ!! これ上手く利用すれば色々な場面で使えるかもしれない!!」
義春はすぐにオランチアに変身してこの人形の力を存分に発揮してみたいと考えた。
「愛の力よ! 私のものとなりて! マジカル・オランチア!」
オランチアに変身してすぐに人形に片っ端からビームを撃っていくと、その力に反応するかのように人形がたちが喋り始めた。皆がオランチアのことをご主人様だと認識してくれているようで若干、嬉しそうになる彼。(彼女)
「さあ、人形の仲間も作れたことだし、リベアナちゃん! これからは私の性のお時間よッ♡」
『や、やめろぉ!!』
私たちはその後、夜中にあんなことやこんなことをやる遊びをしながら夜更かしちゃいましたぁ♡
R18版でこの作品内で人形にされた女の子達があんなことやこんなことをされるおまけエピソード書きます。
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