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灰銀が、春樹を好き?


そんなことは天地がひっくり返ってもありえない。フラれた今も金城loveだぞ?


すると、宮内がニコニコ笑いながら俺を見ていた。


「これって極秘情報なんだけどね。唯煌って、金城君が好きだったんだ」


「へぇ」


極秘情報の割には随分、口が軽いな。俺以外が聞いたら、ヤフーニュースになるレベルの話だと思う。


「フラれちゃったらしいけどね。まぁ、唯煌は男好きだから、遊び慣れてる感が金城君に伝わっちゃったのかもね」


「ん。唯煌は『スター☆トレイン』時代から男好き。夜を遊び歩いてた……」


そういって佐城が俺にスマホの画面を見せてきた。確かに、灰銀が男と夜に一緒に居る写真が写っていた。どこかの週刊誌が撮ったのだろう。


ただ、顔がぼやけていて相手がだれか全くわからん。


「で、今度の唯煌のターゲットは春樹なわけ。分かる?あんた、最近、唯煌と仲良くしてるけど、利用されてるだけだからね?目を覚ました方がいいよ」


「そうだね。唯煌に話しかけられて嬉しいのはわかるけどさ、ね?」


「勘違いしない方がいい……唯煌を好きになっても不幸なことにしかならない……」


要約するとこうか。


灰銀は金城にフラれたけど、次に春樹に乗り換えた。で、春樹は女関係に関して鉄壁だから、親友の俺に近付いてきた。俺と仲良くなったのは春樹と仲良くなるためで、俺はそれで利用されている、と。そして、この三人はそんな『悪女:灰銀』に騙されてる可哀そうなチェリーボーイを救ってやろうと思って手を差し伸べてきたらしい。


「なるほどな。気をつけなきゃいけないな」


俺の言葉に一瞬、呆けた三人だが、俺に関心の視線を送ってきた。


「へ~、左の癖に物わかりいいじゃん。それが分かったなら、早く唯煌から離れな」


「そうそう!私たちだって利用されてたしね~」


「ん、私たちのことなんて路傍の石程度にしか思っていない」


「ね~、言っちゃ悪いけど、金城君にフラれたのを知ってざまぁ見ろって思っちゃったんだよね」


「確かに。日本一のアイドルって言われて調子乗ってたしね」


「ん、顔がいいだけで使えないってネットで叩かれてた……」


灰銀の悪口に花が咲く。琥珀もキレさせると俺に対しての悪口が一生続くのは経験済みだ。何が言いたいかというと、三人の俺を助けようと言う言葉は所詮、建て前でしかないということだ。


「気色悪いな……」


俺の言葉で灰銀への悪口が止まる。一瞬きょとんとしたが、すぐに三人が笑いだす。そして、宮内が俺の肩を叩いてきた。


「左君言い過ぎだよ!でも、面白いね~!そういうキャラだったんだね」


「いやいや、そんな言葉じゃ言い表せないよ。吐き気がする」


「いくらなんでも唯煌に対して言い過ぎだよ。まぁ、騙されてたなら気持ちはわかるけどさ」」


「ああ、違う。違う。俺が気色悪いと思ってるのはお前らだよ。バーカ」


「「「は?」」」


俺は笑顔で宣言した。思った以上にするっと出てきたな。


俺の言葉でフリーズした宮内がなんとか取り繕った笑顔で俺を見た。


「え、え~と聞き間違いかな?」


「あ、ごめん、言い間違えた」


「だ、だよね」


「灰銀に遠く及ばないブス共が俺の近くで息をするんじゃねぇよ」


俺は笑顔で中指を立てた。


あ~気持ちいい。やっと言えたよ、これ。

『重要なお願い』

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