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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

コトバ

作者: 曲尾 仁庵

 語らぬがいい

 語らぬものがいい

 言葉は強すぎる

 意味を押し付けすぎる

 伝えぬがいい

 どうせ伝わってしまうのだから




 ちょいと顔でも赤らめりゃ

 バカな男どもが何でもしてくれるさ

 若い娘の微笑みなんて

 どっかの呪いと大差ない

 年を食っちまったら

 自前で呪いを準備しなきゃならんってだけさ

 その化粧の時間が

 儀式だってことくらい

 気付いてないはずないだろう?

 語る必要なんて

 これっぽっちもありゃしない

 視線で呪い

 吐息で殺すのさ




 語らぬがいい

 語らぬものがいい

 言葉は強すぎる

 意味を押し付けすぎる

 伝えぬがいい

 どうせ伝わってしまうのだから




 ため息の一つも付けば

 バカな女どもが何でもしてくれるさ

 若い男の懊悩なんて

 どっかの呪いと大差ない

 年を食っちまったら

 ぜぇんぶ抱えて強がるだけさ

 化けの皮が剥がれんようにと

 いつの間にか張りつめてるって

 気付いてないはずないだろう?

 語る必要なんて

 これっぽっちもありゃしない

 仮面で隠して

 鋼鉄で鎧うのさ




 言葉が真実を語ると

 本気で思ってるかい?

 語れば真実が伝わると

 信じてんなら幸せなこった

 語れば歪むぞ

 本当に伝えたい想いだけが

 こぼれて消えるぞ

 届くのは残骸だけ

 意味なんぞという

 益体もねぇ

 出がらしの共通認識だけが

 死体みてぇに転がるのさ




 語らぬがいい

 語らぬものがいい

 言葉は強すぎる

 意味を押し付けすぎる

 伝えぬがいい

 どうせ伝わってしまうのだから




 語らず

 伝わってしまうものだけが

 本当なのさ

 本物なのさ

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