歴史が変わる時
初めての小説投稿です
拙いところもたくさんあると思いますが少しでも楽しんで頂けると幸いです。
3055年
【 サントランディスコ王国の国境】
青年は1人、森の茂みの中で空を見上げ、深くため息を吐く。一昔前の時代では、争いなどはなく空は青く光り輝いており平和であったという。
それが今や、日々の戦争による影響で、雲は暗雲色だ。
「.........夢でもいいから見てみたいな」
森の中に潜む少年はポツリと心の中で青く光り輝く空を幻想する。
そんな中、少年の目の先には、荒野が広がっており人々は武器を持ち、銃声は止むことなく響き渡り、弾丸は金属音を伴って縦横無尽に飛び交っている。
「こんな戦い…いつまで続けるんだ.....」
自国も敵国も次から次へと人の命が消えていく。
世界の人口は年を重ねるにつれ大きく減少し、今となっては全世界で40億人いるかという状況。
原因としては少子化と言われた時代、追い打ちをかけるように戦争が始まったことだろう。
男は戦争にだされ、女は人口を増やすための道具であり国を動かすための労働力それが今の時代だ…
どこの国も似たような状況であった…
しかし、それでもそれぞれの国が手を取り合うことは決してなかった。
時代が進むにつれ、武器も進化していき人など哀れな存在かと思うほど容易く大勢死んでいく。
少年は、その様子をスナイパーライフルのスコープから覗いて見ていた。
そんな時だった、
「なんだよあれ…女!?」
少年は動揺した、スコープから見ていた戦場に突如、猛スピードで空から降って現れたそれは、黒髪が長く腰の所まで伸びており、細い体つきは見るからに、女性のものであり、またこれまで戦場に女性がいた試しはない。
しかし少し見ていただけで、その女性がただの人間ではないのが明らかだった。
戦争のど真ん中で、お辞儀を一礼終えたあと、手の形がいきなり銃のように様変わりし、銃弾飛び交う戦場のなか1発の銃弾も、かすることすらなく俊敏に動き、表情変えることなく自国敵国関係なく人々を次々と撃ち抜いていく。
少年は瞬時に、その女のような何かに狙いを定める。
見るからに危険であり、放置すれば自国の敗北の可能性があったからだ。
スコープを覗き狙いを定め俺は4000m程離れた位置から銃弾を放つ。
(謎の女の子)
私は皆が笑って幸せでいられるような世界を望んだ。それだけが私の唯一の願い。けれど、いま私は人の命を、未来を奪っている。
矛盾している、皆に幸せであって欲しいと願いつつ人の未来を奪っているのだから…
でも、やらなきゃいけない。
戦場の真ん中でそんなことを考えていると
私の右腕に何かが強く当たった。
幸い右腕は無事であったが、それは自分が把握していない距離からの攻撃であった。




