表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/147

第九十話 夢に非ず

 目を開くとそこには見覚えのある光景が広がっていた。


 国会議事堂前。


 一度行ったことがあるなと思い出す。その時と同じ光景のように見えた。


 なんでこんなところにいるんだろう。そんな疑問が脳裏を過ぎる。


 そして時間が経つと段々と違って見えた。視界が赤く染まっていく。なんだろうと手を伸ばし頭につける。そして手を覗き込む。手もまた同じ色に染まっている。


 血だ。


 頭から血が流れている。いや、よく辺りを見回すと、自分の周りが真っ赤に染まっているし、体からも赤い液体が吹き出している。()()。全身の骨が折れているような感覚に陥る。或いは本当に折れているのかもしれない。


「事故だー!!」


「轢き逃げ!?」


「いや飛び込みだ!!」


 周りの人々が俺を見て叫ぶ。


 飛び込み?轢き逃げ?俺が?俺が…事故…?



「大丈夫かおっさん!!」


 通行人らしき人が俺に声をかけてくる。おっさん…?いや…そこまで老け顔ではないはずだが。


 赤く染まる視界の中、俺は訂正するために腕を持ち上げて「おい」と言おうとした。


 そこで初めて違和感に気付いた。


 ()()()()()()()()()()()()()()


 …?違和感がある。何故だ?何故俺の腕の色は…まるで…()()()()()姿()()()…なんだ?


 そして場所、何故ここにいる?何故…国会議事堂前に…倒れているんだ…?


 ダメだ…。これ以上は…考えがまとまらない。意識が朦朧とする。痛みと流れゆく血で頭が働かない。


 俺はピーポーピーポーという救急車のサイレンを聴きながら、意識を失った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ