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最強魔王に転生しましたが任期満了につき清き一票お願いします  作者: 明山昇
第二期 第九部 震転動地|威風凜全
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第八十八話 空間の征服者|震転動地

 コリズィーオはひとまず落ち着いて、元々の依頼の話へと戻っていった。


「ともあれ、この力お貸ししましょう。」


 そう言うと彼は自分の力をバロットレットに込めて渡してきた。


「上手く行く事を祈っています。」


「ありがとう。頑張ってみるよ。」


 そう言って俺達は土の聖域を後にした。



 そして戻ってきたのが水の聖域入り口。


「では魔王様。この辺がよろしいかと。」


 ジュゼが指し示した場所に、俺は空間作成を試みる事にした。


「おう。」


 そう言って俺は、ディメンジョンコンキュラーバロットレットと、コリズィーオからもらった「ヴァラハクエイク」と書かれたプロトバロットレットを取り出した。


 [震撼!!]


 そしてヘルマスターワンドにデュアルボウトリガーおよびそれらを装填した。


 [ディメンジョンコンキュラー!!][ヴァラハクエイク!!]

 [[Hey!!Let's Say!! Calling!!]]


 ヘルマスターワンドとデュアルボウトリガーが叫ぶ。すると天からディメンジョンコンキュラーギアと、地の底から猪の、コリズィーオの形を模したギアが現れる。


 [天・地・自・在!!ディ・メ・ン・ジョ・ン・コンキュラー!!]


 ブースターのようなディメンジョンコンキュラーギアを装着後、その猪型の鎧が俺の周りを走り回り、黄土色の光で包み込む。


 [Featuring!!]


 デュアルボウトリガーが叫ぶと、その猪型の鎧は分解しながらこちらに向けて突っ込んできて、ディメンジョンコンキュラーギアを包み込むように装着された。


 [ドゴドゴズンズン揺れ動く大地!!震転!!動地!!ヴァラーハクエイクゥー!!]


 音声と共に、猪の顔が頭のヘルメットとして装着された。そして胴体が二つに分かれ、両脚にくっつく。


 [[降臨!!]]


 足が重いが、とりあえずヴァラハクエイクギアの装着が完了した。


 どすん、どすんと歩く度に地面が揺れる。


「重そうですね。」


「ああ…。大分重い…。」


 こういう時に役立つのが背中のバーニアである。火を吹かせて空を舞う。このギアは普通に相性いいな。


「さて本題だ。」


 そして俺は[拡大]のアイコンをタップした。


 [空・間・拡・大!!ディメンジョンマグニフィー!!][シェイキング!!]


 そして俺は大地に杖を突き立てると、そこを中心に黒い円が広がり、そこに丸い空間が広がった後、大地が生成された。


 俺は試しにその穴に向けて歩いてみる。すると先日の水の中に作った時とは異なり、穴の中の大地へと転移する。どうも大地の力を加えた場合は、空間が更にねじ曲がり、元の大地と陸続きになるようである。


 複雑な条件な気がして頭が痛くなってくるが、とにかく重要なのは、これで大地が用意出来たという事である。


「ではこれを水中に作ったらどうなります?」


 これというのは拡大された空間のことを指している。ジュゼの問いに俺は「やってみるか」と答え、今ある空間の歪みを削除した後、水中へと潜った。


 ギアの重さのお陰で水底に足をつけることが出来た。このための重さなのだろうか。それはわからないがとりあえず試してみよう。


 俺は水中で再びディメンションマグニフィー・シェイキングを発動させた。すると水を含む大地が穴の中に生成された。これでちょっと見た目はおかしいが、水中の生物の住処が増えたことになる。


『おぉー、成功ぅー、したのかぁー?』


 間延びした声が俺の脳内に響いてきた。ジュゼと顔を見合わせた。気のせいではないらしい。彼女にも聞こえていたようである。つまりこの声は…。


『ワシだぁー、イヌーンドだぁー。』


 間延びした声の時点で大概予想はついていたが、やはり彼だったか。彼は聖域と通常領域とを隔てる水壁を打ち壊すように飛び出してきて言った。


『嬉しいぞぉー。約束をぉー、守ってぇー、くれてぇー。』


『俺に出来るのは多分ここまでだ。後はこの空間を上手く使ってくれ。』


 更に魔力を込めて空間を拡張する。実質二層構造のようになった。海が二段に分かれているというか、それくらいの広さは確保した。


『ああぁー、わかったぁー。これでぇー、水中の皆もぉー、喜んでぇー、くれるだろうぅー。ありがとうなぁー。』


『気にするな。俺の仕事だ。足りなくなったり、何か問題が起きたら言ってくれ。』


 後はこれが票に繋がればいいのだが。


『他のぉー、者達にもぉー、言っておくぞぉー。今のぉー、魔王はぁー、信頼出来るとぉー。ではぁー、さらばだぁー。』


 イヌーンドが去っていくその姿を見ながら、ふぅと息を吐く。


 信頼。


 それを聞く度少し肩が重くなるのを感じる。責任がのしかかっている。ただの人間だった俺がどこまで足掻けるものやら。


 するとジュゼがその肩にそっと手を乗せてきた。

 

「大丈夫ですよ。魔王様…いえ、貴方なら。」


「…ありがとう。」


 俺はそう言って、帰路に着いた。

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