表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/73

アイドルはテレビ越しがいい4

「え、態度悪っ」

「は?」


 思わず口をついて出た言葉にハッとして目をそらし下を向く。

 ……やばい。第一印象は肝心なのに。

 だって態度悪いでしょ!社長もいるのに、ソファーに膝立てて座ってる男!しかも……たぶんあれ……飴?多分、チュッパチャプス的なのくわえてる。

 ちらと顔を上げる。


 ……こわ。めっちゃ見られてる。


「凜、あの子の言うとおり。足。」

「はーい。ごめんねー?」

「取って食ったりしねえから、こっちくれば?」

「蓮くん、言い方。女の子なんだよ?ごめんね、こっちおいでよ。」

「神永、花ちゃん、座らせて」

「はい。ではこちらに」


 促され神永さんと社長の横のソファーに座る。

 私の前のソファーにはアイドル4人。

 迫力あるな……オーラがあるっていうの?なんかよくわかんないけど……迫力ある。


「一応自己紹介しましょうか。かなた。」

「俺から?」


 さっき注意してた人……てか、相道かなたでしょ。名前は知ってます。


「いーよ。相道かなた(アイミチカナタ)。21歳よろしく」

「よろしくお願いします」


 あ、やっぱり。茶色のストレートな前髪から除く優しい笑顔。これは…ファン増えるわ。


「んじゃ、次。蓮いく?」

「へいへい。北川蓮キタガワ レン。って。歳まで言わなきゃいけねぇの?……20。よろしく」


 あ、取って食ったりって言ってたのはやはり、北川蓮だったか。テレビで見るよりさらに口悪い。

 でもなんだろ…パーマで、全体的に長い髪。切れ長の目。男前!って感じなのにたまに話して笑ってる顔はかわいい。これが、ギャップか。


「次、おれね!谷村コウキ!19歳だよ!よろしく!」

 

 あ、同じ歳?なのか?しかしテレビ通り、かわいい系だわ。金に近い髪で、前髪あげてる。よくこれでテレビにもでてたな。この子。


 「佐久間凜太郎サクマ リンタロウ。18歳、もうすぐ19。さっきはガラ悪くてごめんね。お詫びにこれあげる」


 あ。同じ歳だ。

差し出してきたのはチュッパチャプス。……大きい犬みたい!!くせ毛のある長めの髪から耳でも生えてそう。

 これは年上ファン多いわけだわ。


「花さん。自己紹介を。」

「え、あ、はい!雨光 花です……よ、よろしくお願いします。」

「言ってた通り。この子、RAINBOWに入れるから。」


 社長がコーヒーを飲みながらさらっと言う。

 

「簡単に言いますけど、俺ら歌も歌って、踊るんですよ?こいつ、歌と踊りどうなんすか?」


 こわ、こいつこわ!!


「蓮、さっきコウも言ってたろ。女の子に対して言い方があるでしょ」

「でも、かなたも気になるだろ?」

「そりゃまあね。どうかな、そのへん」


 ん?と優しく聞いてくれる、かなたさん。優しい、この人、優しい!!


「私は……」

「歌は俺が保証する。まあ、デビューまでにレッスンはしっかりとさせる。もちろん、踊りも。」

「社長が歌認めてるなら、俺はいいよ。ね、蓮。」

「まあ。」


 それだけ言うと、蓮さんはソファーに背中を預け私から目をそらす。

 ……嫌な人だ。こいつ嫌な人。


「んで、花だっけ。RAINBOWほんとにはいんの??」


 凜太郎……くんでいいか。凜太郎くんが首を傾げる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ