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夢と女優と最大の推し3



「な、なんか緊張して……え?、ちょ、蓮さん?」


 話が終わる前に蓮さんに思いきり片手で両頬を掴まれる。


「御前ね、緊張ばっかしてんじゃねえ。」

「は、はひ」


 ファンからは見えないようにかなたさんたちが立ってくれてるからいいけど、これ見られたら私また罵倒の嵐


「俺らの夢教えてやる。武道館でライブだ。」

「は?」


 頬を挟まれ口はすぼんだまま、みんなを見る。


「あー。なるほど、言いたいことはわかる。けどほんと蓮は言葉汚いし言葉、たりないよね」

「ていうか、花ちゃん、ほっぺ大丈夫?だんだん面白くなってきたんだけど、その顔。」

「あ、コウちゃん、笑わないで!オレ耐えてんの!!」


 笑うコウキくんと凜太郎くんに、「まったく蓮は。」と優しい笑顔を浮かべてるかなたさん。


「あの、なんれすか?」

「蓮、ちゃんと言ったげなよ?俺らの夢」

「いいか、よく聞け」


 蓮さんの手が離れ4人が私を見つめる。


「RAINBOWの夢は4人で武道館ライブをすることだったんだ。」


 武道館??見たことないからよくわかんないけど……。


「今までは4人で目指してたんだよー?」

「かなたさん」


 まあ、たしかにRAINBOWは4人だったしね。そんな大きな夢が。


「って、花、気づいてんの?今からはそれ5人の夢になるんだよ?」

「そ、だからね、こんなとこで緊張なんかしないでよね!ここ、まだ通過点だからさ!」


 凜太郎くんとコウキくんが2人して私の頭を撫でる。

 わ、私の事もちゃんと入れてくれて……5人の夢にしてくれるなんて。


 あ。涙腺が。


「と、いうことで花ちゃん、そろそろ曲に行くけど緊張は?」


 次第に手拍子がはじまる。緊張は……


「止まりました!」

「御前が次緊張すんのはいつだ」


 手拍子が揃い会場は一つに。


「5人で武道館に立つときです」

 

 そういうと蓮さんが微笑んで私の頭をなで曲の定位置へと歩く。


「え、あ。」


 蓮さんにつづいて、かなたさん、コウキくんが私の頭を撫でていく。 

 蓮さんの後ろ姿を見つめる。


「花!」

「凜太郎くん?!」

「蓮くん見てないで、スタンバイ!ほら、歌うよ」

「み、見てません!!」


 それだけ言うと凜太郎くんもスタンバイ。

  

 緊張はしていない。もうしない。次する時は蓮さんから聞いた夢の時。

 曲が流れ動き出す。私はちらと蓮さんを見る、アイドル中の蓮さんはかっこいいと思う。

 けど、家にいる時の蓮さんの方が私は好きだ。


 なんだろう気持ちが軽い。歌もダンスもうまくいってる気がする。



 とっても今心地いい……


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