88 国の過去
遅くなり申し訳ない。
カグツチ達が来る前で強力な魔物が跋扈していた時の話である。
この村では魔物が来るのに備え数メートルの塀を建て難を逃れてきた。そんな村は特に特産品もなく農作業を中心に生計を立てている者たちが主だった。そんな貧しながらも生きている村人のある日事故、いや、災害が起こった。
村A「あ〜、腰いてぇなぁ」
B「お前畑仕事してる時はジジイみたいになるなぁ、わははは!」
A「うるせぇ!俺はまだ23だ!」
B「そんな事言ってるから嫁が貰えねぇんだよ!わははは!」
A「俺だって結婚してぇよ、、ただこんな小さな村で嫁だなんて、適齢期の女なんてもう他の奴に取られてるよ!お前みたいなやつにな!」
B「いや~、危なかったわ。危うくあいつが取られるとこだった。わははは!」
A「くそぉ、いっその事村から出て行くかなぁ」
B「やめとけって次の村に行くだけでも命があぶねってのに、お前見たいなやつが出て魔物の餌になるだけだ」
A「ぐ、、、そうなんだよなぁ。なんでこんなハズレスキルなんて持ってんだろうなぁ」
B「ま、農作業で生きてけって事だな。あぁそうだ北の塀が壊れそうなんだ、また修復しておいてくれや」
A「へいへい」
そんな時北から大きな声が飛んできた。
C「た、大変だーーーー!!!北の塀が壊れてCランクのストライク・ボアが入ってきたぞーーー!!」
A、B「な、、なんだって?!」
B「おい!何やってんだよ!逃げるぞ!」
A「に、逃げ場なんてねぇよ外に出ても魔物がうようよいやがる!どこに逃げる!」
B「いや、、だが、、」
A「この村では唯一スキルを持ってんだ。ちょっと足止めでもしてくるわ」
そう言ってAはBを置いて走り出した。
B「お、おい!お前持ってるたって、"ツタ生やし"じゃねぇかよ!」
["ツタ生やし" 狙った所からツタを生やすことが出来る。太さや長さは送り出す魔力量によって来まる。ただし生やす場所は土が豊富な所でしか生やすことは出来ない]
Aは走りストライク・ボアを目視した。
「やっぱでけぇなぁ、、、」
ストライク・ボアは地面から頭まで二メートル、体長は五メートルと巨大だ。皮膚は硬く普通の剣や矢では傷を付けることは出来ない。
Aを見つけると真っ直ぐに突進してきた。
「まぁ、ボアだからな"ツタ生やし"でもどうにかなるんだわ」
Aは早速自分の持っている魔力の半分を使い太く強いツタをアーチ状に生やした。そして見事に漫画の様にボアは引っかかり頭からくるりと周り背中や頭を打って倒れた。そして持っていたナイフを石でボロボロにしてノコギリの様にしてボアの皮膚を切った。
「ふぅ」
ため息を出すと周りから歓声が上がった。
「いやいや、なんでみんな見てるの、、」
そんな中見ていた村長が出て来て言った。
「Aよ素晴らしかったぞ!お前には娘をやってもいいかもしれん」
この時代、村長や長に娘や息子がいるのならどちらかが先に嫁げばその者は男女問わず時期村長になる事が決まっていた。
「ええ!あの子を貰えるんですか!」
「うむ、考えてやってもいい」
「よっしゃーー!」
Aは歓喜した。周りからもおめでとう、羨ましいなど声も混ざったが祝福され結婚する事となった。
そして村長になりAはこの村を大きくする事にしたのだ。
自分の持つスキルで月日をかけ◎の様に大きく新しい塀を作った。Aは自分の命が尽きるまで続け広げていった。
そして最後には国と言えるまで面積は広がっていた。そして次の長に変わる時村から国へと変わっていった。その国の名前を"エルガフ"と言う。
ありがとうございました!
課題は忘れるもんじゃない、、、




