71 おじいちゃんの過去 ③
事件が起こったのは創造神が誕生してから約百年程経ったその日は命の神ライフが自分の異空間のあれやこれを纏めたレポートを創造神の元へと届ける日であり、ライフは今まさにレポートを渡す時だった。
「創造神様〜、いらっしゃいますか〜?」
ライフが声を出している場所は創造神の家、、日本家屋の様な家の玄関で声を出していた。
「お〜う、空いてるから入ってきてくれ〜」
お邪魔しますと玄関を開けて上がり込んだ。
「おう、よく来たな。茶でものむか?」
「創造神様、私は貴方様が創り出した者、、少しきつく言えば従者ですよ?それなのにお茶を入れてもらうなど、、、」
最後まで言う前に創造神が割り込んで話した。
「俺はそう言うのは余り気にしないんだと何回言えばわかるんだよ、、ほれ、茶だ」
ライフは「はぁ」とため息をつきお礼を言ってお茶を貰った。
「それで?今日は何用で?」
「はい、レポートが完成致しましたのでお渡ししに参りました」
そう言いながら紙の束を創造神に手渡しした。
「おぉ!出来たのか、早いな」
「いえいえ、レポートを書いて欲しいと言われてから早百年ですよ?異空間ではもう何億と進んでいますよ」
「まぁ、それもそうだな。ありがとう、これは参考にさせてもらう」
創造神は言いながら自分の物入れの異空間にしまい込んだ。
「お礼など不要ですよ。また何かありましたら遠慮なくお申し付け下さい」
「おお、また頼むよ!と、、言いたんだが。すぐに聞きたい事があってな」
雰囲気が少し変わった所を見るとライフは頭を切り替えて聞いた。
「なんでしょうか」
「時の神の事についてなんだが、、その顔を見た所何か知っている事が有りそうだな」
ライフは時の神という単語を聞くと顔を少し歪めた。
「はい、、」
「なんでもいいから教えてくれ」
ライフは少しどんよりとしながら話し始めた。
「あれは今から約一年前、その日は珍しく太陽の神と時の神が私の家に遊びに来た日でした」
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一年前
ク「なぁ、太陽の。この世界は俺たちは酔えないのかな?」
ソ「、、、またそれか、何度も言うが俺達が酔っ払ってやべぇこと話したりしちまったら自分も危ねぇし、ここだってただじゃ済まないからなそこは諦めろって」
ク「やっぱり諦めるしかないのか、、下界はあれだけ気持ちよさそうに酔っ払ったり出来るのにここじゃ無理だもんな」
ソ「確かに、、ちっとは酔ってみてぇよな」
ク「いい方法ねぇかな」
ソ「ここで数秒悩むんだったら命のとこ行って聞いてみようぜ、あいつ物知りだからよ」
ク「そうだな、行こう」
〜数分後〜
ソ「お〜い、命の〜、いるか〜?」
そう玄関で言うと中からライフがでてきた。
「ええ、いますよ。おや、珍しいですね二人して私の所に来るなんて」
ク「いや、ちょっと聞きたい事があってな、、」
「なんですか?私の知ってる事なら教えますよ?」
ク「いや、、その酔える方法をな、、」
「酔える、、、ですか。それは知っていても教えられないし、やってはいけないものですが、、一言だけ言うならば、方法は有りますとだけ言っておきます」
ライフは同じ時期の神の頼みとだけあり有ると言ってしまったのだ。
ク「あるのか、、、そうか。ありがとう世話になった」
「いいえ、ですが分かっても絶対に酔ってはいけませんよ」
ク「ああ、わかってる。ではな、失礼する」
そう言うと足早に去って行った。
ソ「・・・・・て、おい!俺を置いていくな!そして少し位会話の輪に入れろ!」
ソルも言いながらクロノスを追いかけて行った。
「ふふ、面白い人達ですね」
言いながらライフも自分の家に入って行った。
end
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「...その数日後、私も自分の部下から聞いた話なのですが時の神、、、いいえ、クロノスが酒を飲み酔い自分の名前をうっかりと自分の部下に言ってしまったそうなのです。それが噂となり、皆に知れ渡ってしまったのです」
ライフは続けた。
「その時に私は後悔しました、あの時キッパリと無いと言えばこの様にはならなかったのではないかと」
「....ふむ、大体は分かった。そうか、、欲やストレスが溜まりすぎたか、やはりここにも娯楽施設を作ってやればよかったな、、」
「いえ、創造神は悪くございません、、、クロノスをどうなさるのですか?」
「ふむ、一度ここへ呼ぼうか。」
"トランスポート 時の神"
創造神は魔法を唱えクロノスをここへ飛ばしてきた。
ク「ここは、、、」
「俺の家だよ」
ク「そ、創造神様、、、、」
本日もありがとうございました!




