64 トールの引越し ②
「それはね普通の山に自分が好きなようにすればいいんじゃない?って言ってみたらその気になっちゃったよ」
それを聞いたヒスイは驚いた顔で聞き返した。
「えぇ!環境破壊してませんか?」
「大丈夫だよ、その辺の知識は叩き込まれてるからね」
「そ、そうですよね。失礼しました。(神龍様に叩き込める御方ってどのような人、、、いや、神様なのでしょうか?)」
「やっぱりヒスイは心配性だね」
「それは、神龍様方が規格外すぎるだけです!」
普段そんなに大きな声で笑わないカグツチだが今回は違い大きく笑った。
「ははは!確かにそうかもね!僕達は少し強すぎるかも知れないね!」
そんなカグツチを見て少し驚いたヒスイだがすぐに話に頭を戻した。
「少しでは無い気がします、、、、」
「まぁ、それは神龍だからね大抵の事はどうにか出来るくらいに強くないとこの仕事はできないからね」
「逆にどうにかならない事は有るのですか?」
この質問をすると笑っていたカグツチの雰囲気が静まり真剣な雰囲気になる。
「あるね。この世界に強い神が来た時。あの神は弱かったから僕一人で対処出来たけどね。。」
少し間を置き雰囲気を変える様に明るく続けて言った。
「まぁ!そうなったらヒスイが他の神龍に連絡してね!僕達神龍が集まればなんとかなるから!」
明るい雰囲気に変わりヒスイは初めて言葉を放った。
「はい!任せてください!その為の私です!」
「はは、心強いよ」
また一日が終わって行った.....
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side トール/ヒカル
トールはカグツチから聞いた案をヒカルに話していた。
「って言う案を採用したんだ。だからあのいい感じの山を改良しようかと思ってな」
「いいのではありませんか?ですが環境破壊には気をつけて下さいませ」
「おう」
一時間後トールが目を付けていた山に着いた。
「おっしゃ!じゃあここを改良するか!」
この後のトールは早かった。三百メートル程の山の上に小規模の雷雲を作り生物に当たらない様に魔法で工夫をしたり、山に穴を開け洞窟にして寝床を作ったり、生物調査や魔物の調査をして危険因子を取り除いたりと普通の人族がしようとすると数年かかる事を僅か四時間ほどで終わらせた。
「ふぅ、こんなものか」
「やりすぎですわ、、、」
「まぁ、いいじゃねぇか!鳴り止まなかった雷も調節出来るようになったしな!」
「まぁ、、そうですわね!」
トールもヒカルもポジティブな考えだった。
sideトール/ヒカル End
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