59 バススカの奴隷 ①
魔族と人族とが戦争を始めて早数ヶ月が経ったある日
「あ、カグツチ様、あの戦争結局魔族が人族の領土奪ったらしいですよ」
いつもどうり寝ながら答えるカグツチ
「ふーーーん、それ人族の全体で7割超えたら教えてよ」
「はい、承知しました」
それから数時間経ちカグツチはいきなり言った。
「よし!バススカに行こうか」
ヒスイは慌てた顔で言った。
「ど、どうなされたのですか?!」
「え?いや、ちょっとね」
ヒスイは理由を濁しているので自分はあまり知らないでいい事だと判断して聞き直さなかった。
「バススカと言うと人族の国ですか。私はついて行ってもよろしいのですか?」
「うん、いいよ」
顔を明るくしたヒスイだった。
「では、いつ頃から行かれますか?」
「うーん、いつもどうり朝に行こうかな」
「はい、了解しました」
二人は寝静まったのだった。
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カグツチは頭に直接念話で話しかけられていた。
「カグツチや、元気かのぉ?」
「おじいちゃんひしぶり〜、元気だよ。て、この前の神罰はやりすぎだよ!」
カグツチに怒られたのがショックだったのか少し声がたじろいでいた。
「あ、あれは、、ほれ、禁忌をな、したからしょうがなかったんじゃ」
「わかってるけど国消すどころか国後にはもうひとつ国が建てれるくらいの溝ができてたんだけど」
「うっ、それは、、すまんかった、、」
おじいちゃん自身も強くやりすぎたと思っているのか素直に反省した。
「まぁ、わかってくれたならいいよ。次からはもうちょっと優しくするか僕達に言ってね」
「わかったのじゃ、、、」
「それで?今日連絡してきたのは何用?」
「おーそじゃったそじゃった」
「いや、趣旨忘れないで、、、」
「ふぉっふぉ、いやな、カグツチにバススカと言う人族の国へ行って奴隷制度を緩和させて欲しいのじゃ」
「理由を聞いてもいい?」
「よいぞ、わしは奴隷制度が行けないとは言わない、わしが闇属性を創ったからの、じゃがあそこの国は扱いが酷すぎて目に余るものがある、闇属性使いも酷いやつばかりじゃ、せっかくの稀な力を悪用しとる」
「なるほどね、でもそれならエイラの方が合ってない?広範囲で隷属解除できるし」
「それをしてしまっては犯罪者も混じってしまっては良くないじゃろう。(エイラ遠いし)」
「まぁそれもあるけど、念話でボソッと言っても聞こえてるよ、わかったよ僕が行くよ」
「おじいちゃんまさか僕だけに色々おしつけてないよね?」
「まさか、ルタロス達にも言っとるよ」
「まぁ、じゃあいいか。わかった、明日行って来るよ」
「任せたぞ〜」
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朝になりいつもの様にヒスイに起こされていた。
「カグツチ様!起きて下さい!」
「あと百年、、、、」
「それはもう国の王が三回程代わってますよ!バススカに行くのでしょう!」
う〜んと唸って立ち上がり大きな体を広げて伸ばしているのはもう見なれた光景である。
「あ〜、じゃあ行こうか〜」
「はい!」
カグツチ達はバススカ方面へと飛んで行ったのだった。
本日もありがとうございました!
誤字等がありましたら教えて下さい。