35 引っ越し ②
今回は少し短いです!
ドラゴンの長が持って来たものは少し金の細工がしてある大きな箱だった。カグツチは誰にも見えない鑑定を使って箱をみた。
名前:ダンジョンボックス(大)
状態: 結界(中)
耐久値:8300/10000
説明:ダンジョンで極稀に出てくる。中には金や武具が入っている。結界の強度によって箱の耐久値が決まる。
微妙に耐久値が減っているのはドラゴンが攻撃したあとだからだ。何も危険は無いので壊す事にした。
「ふむ、それを破壊すれば。火山をくれるのだな?」
長は首を縦に振った。
「よし、決まりだな」
そう言って飛んで止まっていた場所からドラゴンに近づき持っている箱の結界に向かって足の爪で削った。すると結界がパリン!といい音を出して割れた。
ドラゴンは一瞬で割れた事に驚きつつも割れた事に嬉しさを覚えて帰っていった。
「すぐに帰って行ったね、これで文句は無いはずだよね」
「はい、問題ないかと思います」
「じゃあ、ちょっと火山へ行ってみようか」
「はい!このまま南に行き続けるとあります!」
「じゃあ行こうか」
南に向かって30分、ようやく着いたのだった。
「おぉ〜これが、言ってた火山かぁ。いい感じに暖かいねぇ」
「そうですね。ここで間違いないかと思います」
火山は今もマグマを流し続けているが、噴火はしそうにはない。その山の中腹辺りにカグツチが魔法で穴を開けた。
"ファイアランス"
貫通力が強い魔法だが鉱石が含まれている山を何十メートルも削るなんて芸当は神龍達にしか出来ないだろう。
「こんだけ、開ければいいでしょ」
「十分かと思います」
山肌は綺麗に丸く掘られていた。その奥からはどんどんマグマが溢れ出していた。
「あ、これどうしよう。溢れ出てるよ冷めても行けないしな〜」
「では、私が池になるように削りましょう。循環も考えて作りますので、ご安心ください」
「本当?ありがとう」
「いえいえ」
ヒスイは魔力を込めて岩を変形させていった。
一時間後、日本の温泉のようにマグマが出てきて元の源泉に戻るループが完成していた。
その間カグツチは外にある自然のマグマ溜りで泳いでいたが、ヒスイに呼ばれて洞窟に入っていった。
「お〜!すごいね!完璧だね!これどうやって作ったの?」
「魔力でマグマを掴んでマグマで削りました」
「力技だね、でもこれだけ綺麗に出来ると上手いの一言だね」
「いえいえ、出来る事をしたまでですよ」
「ありがとうね、でも一旦前の巣に戻ろうか」
「?、何故戻るのですか?」
ヒスイは疑問に思い聞いた。
「それは、ほかの魔物の巣にならないように埋めないと行けないでしょ、しかも僕が住んでたからあの洞窟の周りの魔力がおかしな事になってるから元に戻さないと」
「そういう事ですか、わかりました戻りましょう!」
そうしてカグツチ達は元の洞窟に戻った。
戻ったカグツチは洞窟を崩落させて埋めて周りの魔力を仕事でやるみたいに循環させて元に戻したのだった。そしてとんぼ返りで火山に戻って日が落ちたので眠った。
本日もありがとうございました!




