26 閑話 おじいちゃんの心配
閑話はその後にサブタイトルを入れたいと思います!
前回の閑話にもつけておきます!
子供達を送った日おじいちゃんはがらんとした家で1人でいた。
「あぁ、あの子たち大丈夫かのぅ。やはりもう100年くらい天界にいてもよかったんじゃないかのぉ」
さびしさ故に独り言も大きくなる。
「この家とももうお別れじゃな、この家で色々な事があったのう、寂しいもんじゃ」
元々おじいちゃんはこの家に一人で住んでいたわけではない、ーつの星を創った時、調停者が居るのでカグツチ達の前にもたくさん居るのだが、星の大きさや責任分与のため数が多くなったり少なくなったりするのだが今回の星はとても大きく、二匹程度ではとても無理なので今回に限り7匹と数が多くなったのだ。
「今回のは予想外に大きくなったから、次に創る星は数千年か数万年後じゃのう。わしはもう引退したいのじゃが神の頂点、そして不死じゃから引退は出来んからのう。暇じゃのう」
星を創るには膨大な神力を必要とする。神は老いては行くが死ぬことは無いし病気になることも無い、創造神という座は誰もが欲しがるが簡単に譲ってもいい座では無いため交代にはまだ数万、数億年かかるかもしれないと内心ため息ばかりつくおじいちゃんだった。
暇なおじいちゃんはどうにかしてカグツチ達の星をバレずに見るかを考えた。
「そうじゃ、確かわしの異空間に星の様子を簡単に見ることが出来るアイテムがあったはずじゃ」
そう言って空間を割っておじいちゃん専用の空間に手を突っ込んだ。
「どれじゃったかの〜、ー回整理せんとわからんのぉ。お!あったあったこれじゃこのつるつるとした球体はあのアイテムしかない」
手を引き異空間から出したものは直径1メートル程の大きな水晶玉だった。そしてその玉からもやもやと白いものが出てきて男性の人型になりおじいちゃんに喋りかけた。
「やあ、久しぶりだな!この前使ってくれたのは千年以上前だったか?今回は何を写すんだい?」
「おお、久しいな、そうじゃな約千年と言ったところか。それで本題じゃが、今日星に出たばかりの子達の星を写して欲しいんじゃ、バレずにの」
「また子供の巣立ちを心配しているのか、相変わらず子離れできねぇ爺さんだな、普通子供達が爺さんの事を心配するのにな」
「うるさいわい、わしは子供達が心配なだけじゃ、それにちゃんと子達はわしのことを心配してくれとるわい」
カグツチ達は子離れ出来ない事を心配していたのだがそれをおじいちゃんは知らない。
「ほんとかぁ?まぁいいけどよぉ。で、今回は星だったな、よっと」
掛け声をして水晶に写し出されたのはルタロスがダンジョンにいる所だった。
「な、なんじゃ?!ルタロスはいきなりダンジョンを作りおったか、ドジな所はここにいた時とかわらんなぁ、またエイルに叱られるぞ。ほっほ」
驚いた反面昔の事を思い出しながら笑い、ルタロスの事を見続けて4時間がたった頃。
「おっ、ついに最下層まで来たかぁ。ん?ダンジョンボスが喋っとる、稀じゃな。あ、そいえばたまに喋るボスが居ること教えてなかったわい、皆すまんの」
そんなに悪びれもなく聞こえてもいないのに軽く謝るおじいちゃんだった。そしてダンジョンが消え去りルタロスが寝ると映像も終わった。
「今日はもう、写せねぇぜ。次に写せるのは一週間後だな」
そんなに時間がたっていたかと驚いたおじいちゃんだったが一週間後に楽しみが出来たので良しとした。
「また一週間後に呼ぶかもしれんから、その時はよろしく頼んだぞ」
「おう、いつでも任せろ」
そう言って水晶を異空間に戻したのだった。
「皆、元気に仲良くするんじゃぞ」
そう独り言を言って部屋に戻り仕事を始めたのだった。
大きい数字だと読みにくいと思ったので今回から数字を漢数字にしたいと思います!




