22 人族の国 ②
「古龍よ!何故この国に来た!」
そう大きな声で言われ、カグツチは返事をすぐにした。
「後ろの者達が殺気立っているが、まずは私事を話そうか、私は炎の神龍カグツチである。この国来たのは攻撃しに来たのではない」
カグツチは牽制のつもりで魔力をすこしを乗せて広範囲に聞こえるように言った。兵士達は神龍と聞きその魔力の多さに同様し怯えたが声をだしていた男は震えながらも質問をした。
「し、神龍様が、こ、このような国にな、なんの御用でしょうか?」
カグツチは今度は魔力を込めずその問いに答えた。
「この国の兵であるお前には関係が無いことだ。人族の長に用がある、どこにいる?」
関係が無いと言われて少しほっとした兵士だったが王の場所を聞かれて素直に言うべきか悩んでいた時、後ろの兵士が何やらごにょごにょと耳打ちをしていた。
そして声を出した兵士が答えた。
「神龍様、ここに王がこられるようです。少々ここで待っては貰えませんか?」
カグツチは国の風貌や景色を見たかったので少し悩んだ末答えを出した。
「いや、私が来たのだ。私が会いに行くのが礼儀であろう、同じ質問をするようだがどこにいる?」
「も、申し上げにくいのですがお伝えしても、その体の大きさでは城に入らないと思います」
兵士はこれをいえばここで待ってくれるだろうと思って言ったつもりだったが、カグツチはその上を行った。
「む?体が大きすぎるのか、確かに人族の大きさでは私が入るのは難しいであろうな。どれ、久々に体を小さくしてみるか」
そう言うとカグツチはどんどん小さくなっていき数十メートルあった体が二メートルほどになっていった。
そして小さくなったカグツチは兵の方を見て言った。
「これならどうだ?」
兵士は顔を引き攣らせながらも言った。
「え、ええ、完璧でございます。こ、こちらへどうぞ城まで案内致します」
そう言って門の方へ歩きだし兵士に耳打ちをした途端3人の兵士が走り出した。
「なにを言ったのだ?」
「いえ、大した事ではありませんのでお気づかいなく」
「そうか」
カグツチは門をくぐり街の風景を見ていたので機嫌よく返したのだった。
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side 隊長の心
目の前にいる大きなドラゴンに向かって死ぬ覚悟で言ったが数秒しても生きているようなので伝わったようだ。そして自分が神龍と言った時に大きな魔力乗せて言われ腰が抜けそうになったがなんとか耐えて何しに来たのか聞いてみると関係がないと言われてしまい、何も言い返せなくなってしまった時、後ろから耳打ちされた。
「王からの伝言です「私がそこに行くので少し待って貰えるように頼め、そして無理なら歩いて城までお連れしろ」
と、言われたので待ってもらった方が気が楽なので待って貰う方向で進める予定で、大きいので城には入れないといったのだが何故か小さくなったのだ、終わったと確信した隊長であった。
そして歩いて行くことになったのだが流石に市民や冒険者がいる道では行けないので3人の兵士に耳打ちをした。
「大人数で動くと神龍様に感ずかれてしまうだからこの3人に伝える、だからよく聞いて素早く動け、1人は王へお連れすることを伝えろ、そしてもう2人はこれから通る道にいる市民や冒険者を全員どけろ、これは国の運命がかかっている、絶対に道には出すな!わかったな?」
そう小さく早く兵士達に伝えた。そして兵士達は2つに分かれ移動を開始した。
神龍様に質問された時は心臓が止まるかと思ったがなんとか過ごせたようだ。
なんで俺がこんな目にあってるんだ、、、、、
そう心の中で何回も言っている隊長だった。
side end
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そのままカグツチ達は城へ問題なく進む予定だったが予期せぬ事が起きた。少し先の左サイドにある店のガラスが割て人がくの字に曲がって飛び出てきたのだった。
今回は閑話と言うか心情を入れてみました、繋がって読みにくければすいません。
今回も見てくださりありがとうございました!