表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武道と魔法とetc  作者: おにぎり侍
17/32

第16話凱旋とワインと計画

門をくぐると村長を含め、村人が多数俺達を迎えていた。


「タケル殿!!やりましたな!!モンスターが洞窟より出てこなくなりましたぞ!」

「洞窟の中の遺跡を封印したので、モンスターはもうあそこからは湧いてこないはずです。」

「なんつーの?俺が封印した感じ?こう、輪を右、左、右ってまわs」

村長がイッチ―を押しのけ、俺に握手を求め、俺もそれに応える。


「TPOに合った話し方をしないと、ああいう扱い方をされるわけね。みんな覚えておきなさいよ。フフフ」

「…転禍移福。」

「あそこで、割ってはいるイッチ―、超凄くない?空気が読めないってレベルじゃないよね?逆に尊敬するレベルだよねー。」

「与一さん!意識をしっかり!!た、大変だ。笑ってる!?」

メンタルの鬼イッチ―も村長のスルースキルにやられていた。


「若いのに大したもんだ!」

「確かに若い!!よくやったな!」

「スゲーぞおめーら!!」

村人たちも凄く盛り上がり、お祭り状態だ。


「女の子もいるぞ!?」

「さ、三人も!?卑怯だ!カップルのパーティーじゃないか!」

「俺達もあんなに女の子がいたらがんばれるわ。ありえんわ。」

村人たちがお祝いムードの途中から、なんか変な方向になっていったが、とりあえず、村長のスルースキルを真似し、気にしないことにした。


「タケル殿、ささっ、こちらに。」

村長に誘われお店に行くと、祝賀パーティーの用意がされていた。

みんなにコップが渡され、ブドウジュースがなみなみと注がれる。


「めでたい今日という日に乾杯だ!!」

「「かんぱーーーーい!!」」

喉が渇いてた俺達は、ブドウジュースを一気に飲み干した。

「「ん!?!?」」

飲んだことのない喉にカーッとくるブドウジュースにみんな混乱する。


「これ、超おいしいじゃん!ふひひ。おかわーり。」

プラチナがおかわりを要求する。

「沙弥殿は結構いける口ですな。どうぞどうぞ。」

村長がまた、なみなみと注ぐ。


先輩はチーズと生ハムを口に入れながら、淡々と話す。

「これ多分、ワインね。」


「またまたー、セーラさん俺達未成年っすよ?アルコールなんて出されるわけないじゃないっすか。」

顔を赤くしながら、鹿肉のステーキをほおばるイッチ―。


「…同意。モグモグ」

マスタードのようなものをウインナーにつけ、頬張りながら亮子も頷く。

「村長、ワインなわけないですよね?」

俺が代表して、恐る恐る聞いてみる。


「え?ワインじゃが?当り前じゃ。村では12歳から解禁となっておるしな。」


「「おーーい!」」

村都合、知らんがな。ま、貴重な体験だし良いか。

「郷に入っては郷に従えって言葉もあるし、今日くらいはいいかな?みんなもせっかくなので体験しようってか、先輩なんでわかったの?」


「私はワインで出来ているの。フフフ」

どっかで聞いたことあるようなセリフを話しながら、俺にしな垂れかかる先輩。やわらけー。

「あっ!先輩超ずるい!!タケルはみんなの物です!」

プラチナも腕に抱き着いてくる。例の山が俺の腕を包み込む。


「タケルさんモテモテですね。うらやましいですよ。」

エイ君が村の女性に囲まれながら、キャー筋肉すごーいとか聞こえる中で、なにか言ってる。エイ君、お、お前ってやつは。

みんなでワイワイ騒ぎながら時が過ぎていく。


しばらくして、イッチ―が俺に聞いてきた。

「ヤマタケ、これからどーすんだ?」

「とりあえず、もらった家を拠点にして、ギルドを立ち上げて、冒険者と商人とのやり取りを一括化して流通を作る!冒険者が色んな商人に売りに行く手間と、買取が安定しない商人の仲介をするわけだな。そして今回みたいな、村人からの要求、まぁクエストだな。これを冒険者に供給する。まずはこれからだな。」


「おー!考えてんじゃん。すっげー長かったから3割くらいしかわからんかったけど。」

「村人と、冒険者と、私たちでwin-win-winね。ドリルみたい。フフフ」

「私は、魔法の武器を供給するー。今回のことも踏まえて、ちょっと研究しないといけないなぁ。亮子ちゃん手伝って―。」

「…一つ、二つ思い当たることがあるにょほほ。おまかせーーあーーーれーーー」」

亮子が完全におかしくなってきているが、魔法に関しては確かに謎が多い状況だから、これはお願いしたい。


「頼むよプラチナ。亮子ちゃん。でも研究は内密にね。色々と表立つとまずい面があるものだから。」

これが判明すれば、みんなの戦力も、杖の販売によって利益もでる。ただ、大量に作ってしまうと兵器になってしまい、戦争に発展するかもしれない。慎重に動かないといけないな。


それからしばらく宴会は続き、俺達は飲めや歌えで騒ぎに騒いだ。

夜も更け、宴会がお開きになり、新しい家ではなく、宿屋に戻ることにした。

イッチ―が亮子をおんぶし、俺がしなだれかかるプラチナと先輩の肩を抱き、今回が最後になるであろうミルミルの宿屋に戻り、ベッドに倒れこみ、あっという間に眠りについた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ