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4, どうも助けてもらったようです

 騎士の手が震えたのか自分の手が

震えていたのかはわからん、

でも多分オレの方だよなぁオレは

立ち向かい構えることなんか出来ない

ムリムリ無理ーである


 オレはとにかく、今の最善! 

   をしようとしていた

外から見ればしょうもない 悪手、

 にしか見えないことなのかも

知れないがその時はそれが一番いい

と思っていた


  改めて目の前の魔物を見ると

何かを持っている

 浮かんでいるのだがそれに手を

添えているので

 持っているんだろうと思った

 

墓石のような石の四角注である


あのモノリスかもと思ったが大きさが

かなりでかい倍はある、 

なので高さが腰位もあるし、

幅も同じように倍はある


 「それはなんだ?」


  思わず聞いてしまった


 「ああこれ?珍しく外部の異質物質を

見つけたから拾ってきたんだ…

これものすごいことなんだよ!

普通は無い物なんだよ!!

持ってるだけでもすごいことなんだよ!」


 すごい興奮気味に言ってくる 


   ヤバい気味が悪いもう泣きそう


 あれ? …これってやっぱりモノリス

の事言ってないか?

 ただの石なんかではないってことだよね

てことは、

あの中身はモノリスで間違いないな


 他に珍しい物なんて知らないし


それにこいつには角が更に二つ

付いている

 しっぽは余計に三本生えていて

計四本になっている

羽も沢山有る 

もしかしてこっちの方が上位の魔物?


 腕は地に着く位の長さで

足は常に折られて変な曲がりをしている

 人とは全く違うんだ

 そして果てしなく不快で怖く

気持ち悪い

「でも君達もすごいね!あの爆発で

この辺は全部吹き飛んだんだよ?

君達の周りだけを残してね……

なにをしたのか教えて欲しいなぁ」


オレは騎士に守ってもらったと

思っていたから当然騎士をみる


 騎士はと言うとぶんぶん首をふり

 否定する


「自分には防御結界を張る魔法は

持ち合わせていない!

君の方が張ったのだと認識していたが

  ………違うのか?」


 オレはもちろん何の魔法も出来ない


 手持ちは服だけだ


後はこれか……リングを目の前に出す


 「多分これだよ、きっと」 

そう言いながら周りを見渡す

確かに十メートルほど残って後は

えぐれて地面が剥き出しになっていた

向こうの森の木々にも被害がある

馬も助かった 良かったね馬さん!

 また相当頑張ったんだなあの妖精…

   やり過ぎでしょ!


 「それは宝具か?

錬金術師にはその様な物を作り出す

者も居るらしいが………」


「そんなもの作り出す者がいるって?

  嘘つきはいけないよ!

 それもう人の域を越えてるじゃん

 ねえ、それ譲ってくれないかなぁ?

 ボクも欲しいよ

 お願いだよ、…ねぇ~」


 おねだりしてきやがった! 

 コレクターかなんかか?


はいそうですかとやれる訳ないだろ!


 妖精はその頃まだ戦いの最中であった


初撃で勝ちは確定していたが、

 その後の展開で

魔物が逃げに徹した為

なかなか決められなかった

 魔物がもう一体居るのは

わかっていたのだが

戻ろうと後ろを向くと反撃

されてしまうので、倒すしかない


 仕方なくもう一撃最初の攻撃を

撃とうと離れた


近接戦闘用に両手を尖らせていたのを

戻す


 「今度は決める!」


そう言うと空中で狙いを定める


もうかなり上空で

ここなら周りの被害はない


魔物はもうぼろぼろで手足は千切れ

黒翼も短くなって

落ちてもおかしくないのだが

あまり関係はないようだ

落ちる気配はない


 「えっ!」


急に妖精が目を見開く


魔物がまた増えているのだ 

しかも何体も………


 そんな反応はなかった、どうして?


「阻害していたのだよ、

 ……異世界の人形よ」


 はっとして後ろを振り向く


「私達も個人で活動している訳

 ではないのだよ、

 降伏したまえ

 もう戦いは無益である

君はあの召喚師が無事なら

 良いのだろう?

私達はそれが欲しい訳ではないのだ」


 後ろの者はどうやら大将らしく

見た目も頑丈になり

黒色の髪が顔に覆い被さり見えず

杖のような長さ物と

長い全身を覆う外装を羽織っている、

幾重にも重なった黒翼が折り畳まれ

其処にも黒色の甲冑がはめられている


 「どうやらその様ですね……

一つお願いがあります、

聞き入れて頂けないでしょうか」


妖精は手を下げ攻撃姿勢を止める

 これだけの数がいると

ご主人の安全は守れない 

 それでは意味がない

 戦いは終わった


 ぞろぞろと増えていくその数に

もう抵抗はなかった


 「うん終わったようだよ!

じゃあやろ?」

  なんでこいつノリノリなんだよ

気持ち悪いんだよ

 でも言えない、…そんなこと、…


 終わった?「どっちが勝ったんだ?」


  「そりゃこっちだよ!」


  なんと!!負けたのか……… 妖精さん


 「でも心配しないで!無傷だからね!

  あんな可愛い子傷つけないよ!

   ほんとだよ!」

 無傷? なんで?


「余りたわけたことを言うでない

 底が知れるぞ!」


 何時の間にか奴の横に

とびきりヤバそうなのが出現していた


 うわあ、これは伝説の

デウスマキナキナの一族

じゃあないですか!!

なんでこんな所に居るんだよ!!!!

 

それは負けますわ……

てかよく勝負したな妖精さん

 あんたは偉い


騎士ががくっと崩れ落ちる 

あそう言えば出会うと気絶するって

云われてたね 馬もバタンと倒れる


 いわゆる神とかを駆逐する一族です

人の前に出ることなんて無いんです

半端じゃあないですよ

神話の中にしか出て来ませんし

オレでも知ってる位有名人です

お話では海とか陸地とか

どうにか出来ちゃう一族です!!

もうチートも真っ青です


 「それを渡せ、破壊する!」


なんかもうわけわかりません 

あれに何があるの?

そんなに重要な物ナノ?


  「ご主人様ご無事ですか」


  後ろに妖精さんがいた、

戻ってきたんだ!

待ってたよやっと味方が来てくれて

ほんと無事で良かったよ思わず

抱き締めちゃったよぎゅっとね


 「ご主人様、止めて下さい

   どうしたんですか?」


 「いやほんとに良かった、…」

 (怖かったよ~)


 小さな身体にしゃがみ込んで

抱き付く危ないオッサンの図……


「ふむ君が召喚者か、

  …力は無いようだな」


妖精の後ろにまたごつい魔物が

現れた

 もう今日は

トップ会談でもするつもりなのかよ!

人が会える限界を消し飛ばしたのかよ!

オレまだ人間なんだよ!!!

これ以上やめて、もうやめて………

 死の世界だって

こんなことにならないですから……


ガキンと鈍い音が響く、振り向くと

 伝説の者があの石を切ろうと

剣を当てている


 「何故切れないのだ!」


驚いている 石は少しも切れていない

傷もない


 「勝手に触らないでよ!

  でも表面に触れられるなんて

  やっぱりすごい一族なんだね!

  ボクでも無理なのに!」


確かにあの魔物は直接持ってはいない

えっそれって無理だったからなのか


少し置いてから地面と空に亀裂が入る 

凄まじい風が吹き抜ける

どうやらこのリングの結界内だけ

通り抜けて外に出たら反応したらしい

剣だけでこれか……

なんか谷間とかを生成しながら

遠ざかって行く………


 「それに触れるのはご主人様だけです!

  余りつつくと反撃されますよ?」


妖精さん! オレもさわれないから!

 さわってないからね?

わかってる?


「それであるが、一つ提案が有ってな 

この者に触らせれば今のような状態から

安定状態に移行するらしいのだ、

やらせてみたらどうだろうか?」


 「ええ?この方が面白いのに…」


 「それでおさまるのであれば構わん!」


若干一名変なやつが混じって居るが

気にしない

勿論オレは納得しない

怖すぎるだろ


「ご主人様、

これは皆様の好意でも有ります

普通ならこのような事にはなり得ません

御決断下さいませ」


 妖精さんがオレの肩を掴んで

言ってくる

もうどうしたって触らないといけない

断ったらお仕舞いな気がする

世界的な意味で……


「なんでオレなんだよ?こんな変なやつに

  なにを求めてるんだよ」


 「なにも求めておりません、ただ

 さわるだけです!

 この者達も敵対しないでしょう

 貴方様が管理者であるならば

 どうかお願いしますご主人様!」


 「ワシからも頼む、

わざわざこの世に出現して

そのまま帰る訳にはいかんのだ、

それに見合う物を探さないとならない、

それが何か解るな?」


 「貴様!それが狙いか!!

そんな事はさせん!!!」


 いかん、神々の戦いが勃発する

この世が消し飛んでしまうじゃあ

ないですかぁ イヤだあ


「わかりました!さわるだけですよ?

  あと何も出来ないですからね?

 やれったって出来ないですからね?」


妖精に連れられて石の前に来る

 

あの魔物は伝説の者に取り押さえられ

石は地面に着地している


 回りに付着していた石に無数の

ひびが入りそれがオレと妖精さん

以外を入れさせない結界として

周りに飛び散る

 円形の結界が出来上がる


  あのモノリスが目の前にある

すっかり綺麗になって

光も当たってないのにキラキラ

光っている

 最初の時に触っておけば

よかったよね間違いないよね

 かなり大失敗だよね

 人生の汚点処じゃないよね………


 もう涙も出ない


 お前には地獄すら生ぬるいワ!

とか真剣に言われそう


 「さあ、」 妖精さんが急かす


手を出す 

しかしオレには普通の金属の板にしか

みえん触ってどうなる?

あの妖精もそう 

触ってなんか変わった?

非常に胡散臭い 全くわからない


むしろ子供なら

もっと素直にできただろうに


そう思いながら意を決して手のひらで

一気にさわる

まばゆい光が放出し全体に行き渡り

オレは光に包まれた



  第1章   完   第2章に続く


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