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爆破

『ならぬ!』


王様の声が耳に響く。


王様は後宮の準備をしていた。


後宮は王様の奥様方がすむ場所で…。


そこに王太后様は私に入れと、言い、王様は…


「そんなの!王様に言われなくても、後宮なんて!御免です!!茶葉、取ってきます。」


そう言って執務室を思わず乱暴に出る。背後から王様の声が聞こえたような気がするけど、そんなもの知りません。


だって、なんか、もう!私は何故こんなにイライラしているのでしょう!?自分で自分がわからない!!!


そんな風に混乱しながら王宮の廊下を走る。


茶葉は王宮の厨房管理のためそこに向かう。


私は、頭に血が上っていて忘れていたのです。ほんのつい先日、同じように茶葉を取りに来たばかりだということを。





あと少しで厨房というところで風が吹き抜ける。


『防御魔法を使って!』


前に掃除中の執務室で聞こえた声が、聞こえる。


「え…?」


瞬間、焦げ臭さが鼻につく。


ドドオーン!!!


防御魔法を発したのと、耳を貫裂く音がしたのはほぼ同時だった。


「な、に…」


吹き飛ばされた厨房のドア。真っ黒な煙と建物や調理器具の残骸。そして、人の呻き声。


わたしの周りだけが防御魔法のせいで何事もないような状態だった。






「ハナコ!」


王様の叫び声のような私を呼ぶ声が聞こえる。グレンリードさんとグレースさんも私を呼ぶ。


その他にも何事かと野次馬のような人達も集まってきている。


それをぼんやり聞いていると、


『また!また来るよ!!』


と、風の精の声が耳に響く。


厨房の入口であっただろうところで、何かが、魔力が!燻っている!!


「ダメェ!誰も来ないでぇ!!!」


ドドオーン!!!


また、凄まじい音。


でも、今回は、音だけ。


「ハナコ…。おまえが抑え込んだか?」


王様がいつの間にかすぐそこにいた。


私は咄嗟に、燻っていたそれを空間魔法と防御魔法を使って抑え込んだ、ようだった。…自分では一体何をどうしたのかわかっていない。でも!今はそんなことより!!


「王様!怪我人がいます!早く助けなきゃ!!」


「待て!この状態の中に入るのは危険だ!」


王様が私を止める。グレースさんは何やら指示を飛ばしている。


「ハナコ殿、まずは騎士団らが来るのを待つのじゃ。」


グレンリードさんが落ち着くように私に言う。


厨房とその周辺は真っ黒で、そこかしこに炎が燃え上がっている。


「っ!そんなこと言ってたら、生きている人も死んじゃう!!」


夢中だった。無我夢中、だった。とにかく、炎を抑えて、怪我人を!それしか考えずに、王様を振り切って厨房へと走る。


「ハナコ!待て!!」


そんな、王様の懇願のような声が聞こえた。

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