飴と鞭
魔法、もう一つ追加しました。
現在投稿中の内容には影響ありませんが、今後は影響します。申し訳ありません。
「そうと決まれば、多少の準備は必要ですね。」
というグレースさんの鶴の一声で、只今グレンリードさんとお勉強中です。あのティータイムのす翌日からお勉強の日々が続いています。 かれこれ二週間、ただひたすらお勉強に費やしています。
まず、私の魔力について。あなた、魔力有るし使えますよ、と突然言われても良くわかりませんでしたが、ここにきて何となくわかってきました。
魔法には大きく分けて、攻撃魔法、治癒魔法、防御魔法、空間魔法があります。私が使えるのは治癒魔法と防御魔法と空間魔法です。
実はこれ、とても珍しい事だそうです。
まず、今まで渡り人の中で三種類の魔法を使える方はいなかったようです。
そして、もう一つ、治癒魔法が使えるということです。
これが凄く珍しいことで、皆、使える魔法は攻撃魔法か、防御魔法、空間魔法だったそうです。
この世界で治癒魔法が使えるのは、私と、グレンリードさんと息子であるグレースさん、そして王様達だけだそうです。
しかも、グレンリードさんやグレースさん、レイニール王以外の王様達でも、治癒魔法に関しては初歩的なものしかできないとか。…あの王様に関しては規格外だそうです。
私は、まだ簡単な治癒魔法しか試したことはないですが、グレンリードさん曰く、かなりの重傷者でも治せるのではないかとのこと。
そして、魔法の使い方ですが、要は想像力ですね!
治癒魔法は傷などが治るのを、防御魔法では結界のようなもの、空間魔法では箱のようなものを想像して、エイッ、て感じです!
…ごめんなさい。私も感覚でやっているので何と説明していいかわかりませんでした。
ということで、魔法に関しては何とかクリアです。
でも…
「…様。…コ様。ハナコ様!」
「は、はいぃぃぃ。!」
「聞いてらっしゃいますか?ハナコ様。それとお返事は、はい、と静かに。」
「はい。スミマセン。」
嬉々とした表情のアイリーンさん。アイリーンさんには淑女としての立ち居振舞いやマナー、それと簡単な読み書きを教わっております。
アイリーンさんは優しい方です。優しい方なんですが!厳しい方なのです…。愛の鞭、なのです。
「ホッホッホッ。やっておるな。」
「グレンリードさん!お帰りなさい!!」
「旦那様、お早いお帰りで。お出迎えもせず申し訳ありません。」
「良い良い。で、どうじゃ?ハナコ殿の勉強の方は。」
「はい。とても頑張ってらっしゃいます。立ち居振舞いやマナーについては概ね大丈夫でしょう。あとは実践あるのみかと。読み書きのほうも簡単なものなら何とか。とても覚えが早いので、お教え甲斐がありますわ。」
そう言って目尻の皺を深くして微笑んでくれるアイリーンさん。
くぅぅぅ!これが所謂飴と鞭ですね!
「ホッホッホッ。ようやっておるの、ハナコ殿。今日はグレースも早よ帰って来れるようじゃよ。」
「本当ですか!?じゃあ、今日のディナーは皆で食べれますか!?」
「さよう、さよう。今日は久しぶりの家族の団欒じゃ。」
あの日以来、グレンリードさんは午前中私のお勉強、主に魔法とこの世界のことについてや、簡単な政治や経済の仕組みなどについて、を終えるとお仕事で、グレースさんも、お屋敷に帰っては来るものの、朝早くに王宮にお仕事に行き、夜はだいたいはディナーの後に帰られてました。それでも毎日お二人ともおやすみの挨拶をしに来てくれていましたが、ゆっくりディナーをご一緒できるのは嬉しいです!
気分はすっかりディナーになっていると、
「ではハナコ様。ディナーまで続きを。」
とにっこり微笑むアイリーンさん。
やっぱり飴と鞭、ですね!




