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イケメンなんですけどね!

「…………。」


「…………。」


沈黙が痛いです。心地好い沈黙というのがありますが、この沈黙は違いますね。なんだかピリピリしてますもん。王子様の麗しいお顔が怖いです。眉間の皺が不機嫌さを強調しております。


せっかくこの素敵な庭園に王子様という、ファンタジー要素盛り沢山なのに、とても残念です。


…あれ?ファンタジー?…いや、まさか。でも…。


「おい。」


「角曲がったらヨーロッパだった的な?イヤイヤ!そっちのほうがありえない。」


「おい。」


「でもファンタジーって…。異世界的な?イヤイヤイヤ。まさか。でも…。」


「おい!」


「ウギャアホヤ!!」


びっくりしました!びっくりし過ぎてまた悲鳴が可愛くなくなったじゃないめすかぁ。本当に本当はもう少し可愛らしい悲鳴出しますよ!なんといっても花の女子高生、17セブンティーンですから!


「子供がこのような所で何もしている。」


「は…?」


私の聞き間違いでしょうか?


「子供とは誰のことでしょうか?お子様をお探しですか?」


「何を言っている。おまえのことだ。何故子供がこのような所にいる。しかも、見たことのない髪と瞳の色だな。異国の者か?どうりで珍妙な格好を…」


「そのブルースカイの瞳は飾り物ですか?」


「なんだと?」


「だーかーら!その美しいブルースカイの瞳は飾り物かって聞いてるんです!確かに私は少々小柄な部類ですよ!?童顔だし、体型も凸凹が見当たらないし!!だから少し大人っぽく見えるように腰まで伸ばしたこの髪はちょっと自慢なんですよ!なーのーに!!子供はないでしょう!確かに未成年ですが17歳は子供ではないでしょう!」


「…そうだな。歳が17であれば既に成人しているな。分別の区別もつくであろう。…こやつを捕らえろ。」


「「は!」」


「え?え?なに?」


王子様が言い終わるやいなや、ぞろぞろと5~6人の、…兵隊さん?がどこからともなく出てきた。一体どこに隠れてたんですか!


「ちょ!?何をするんですか!!」


いきなり現れた兵隊さん達に私は後ろ手に両手首を縛られ、周りを囲まれて引きずられるように歩かされる。


「地下牢にでも放り込んでおけ。ああ、それと娘。余は王子ではなく王だ。」


「って、ちょっと待って!いきなり何するんですか!!」


「王宮の、しかも王の庭に入り込んだネズミをほっとく訳があるまい。連れて行け!」


「「は!!」」


何ですか!なんなんですか!!人の話も聞かないで!王宮って、王の庭って!ファンタジーですか?!そうなんですか!?


王って、王子様じゃなくて王様ですか!イケメンの王様。イケメン。イケメンなのに~~!


「人の話しを聞け~~!!!」

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