フラグキターーー…?
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夢のようです!!!
「そろそろよろしいでしょうか?」
王様の謝罪は私を含め、他の方々にとっても衝撃だったのでしょう。先ほどとは違う意味で場が凍りついていたところへ涼しげな声が響きます。
恐らく、王様がこの部屋に入って来た時からずっと後ろに控えていたのでしょう。
まるで影の如くその方は当たり前に王様の側に存在していました。
サラサラの銀髪は腰の辺りまであり、後ろで無造作に結われています。この世界の方々は男性でも髪が長いのは珍しくないようですが…。
その方の切れ長の目元に深い藍色の瞳、すうっと筋が通った鼻。薄い唇。なんて、美しい、中性的な方でしょう。
はい、好物です。
ああ、これぞ福眼!
そんな私の煩悩を余所に、その方は続けて言います。
「では、父上、その、ハナコ嬢の渡り人としての国への保護に関する諸々の手続き等を行ってはいかがでしょうか?」
「ホッホッホッ。そうじゃのう。よろしいかえ、王よ。」
「あ?ああ…、頼んだぞ、グレンリード。」
「ホッホッホッ。お任せあれ。ところで倅よ、たまには邸に帰って来てはどうじゃ。せっかくハナコ殿もおられることだしの。」
「ええ。ちょうど立て込んでいた仕事に一段落着いたのでそう思っていたところです。」
「ホッホッホッ。そうかい、そうかい。ん?ハナコ殿?どうしたんじゃ?」
こ、これは、これは、まさか、いや、しかし!
これが噂のフラグですかぁぁぁぁぁ!!!