表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クロム  作者: 芳奈揚羽
1/29

御伽噺

 昔々、ある世界に二つの大国がありました。


 片方は大地の国。世界の大地全てを支配する国です。


 そして、もう片方は海と空を支配する国。


 二つの国はとても仲が良く、お互いの国をより良く発展させるために力を合わせていました。


 彼らには、共通の敵がいました。


 それは、魔獣、または魔物と呼ばれる存在。


 家畜や作物を荒し、時には人間を襲う彼らと、人間は長い間戦っていたのです。


 さて、あるとき、大地の国の王族に一人の男の子が生まれました。


 その子はとても珍しい黒髪に黒い瞳を持っていました。


 黒い髪は希望の象徴、黒い瞳は進化の象徴だったので、それはそれは大切に育てられました。


 



 十数年が経ち、クロムと名付けられたその男の子は、とても立派な青年に育ちました。


 ある時、彼は魔法の実験中に、暴走事故を起こしていまいました。


 その事故により、彼はとても強力な魔法を手に入れることが出来ました。


 彼は、この力を皆の為に使用できないかと考え、一つの名案を思いつきます。


 それは、魔獣、魔物の消滅。


 世界を真に人間の物にするために、これ以上悲しい思いをする人が出ないように、彼は一つの装置を開発しました。


 その装置の名前は、バベル。


 天まで届く巨大な塔の姿をしたその装置によって、世界は平和になる筈でした。


 しかし、それが完成した直後に、世界は空前絶後の魔物の攻撃を受け、人間は全滅、魔物もバベルの攻撃を受け全滅。世界は、生きる者の無い廃墟の世界へと変わってしまいました。


 たった三人の人間を残して。


 その後、彼らがどうなったのかは・・・誰にも分かりませんでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ