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ある世界の男は我儘最強レベル  作者: 平カケル
10/10

瞬殺

 再びギルドの扉の前。

 オーラは震える拳を必死に抑え、扉をノックした。


「はーい」


 中から一人の青年が顔を見せる。


「け、け、け、け」

「け?」


 男は不思議そうにオーラを見る。


「決闘を申し込む!」


 言葉に詰まってはいたが、見事に言い切った。


「ぼ、僕にかい?」

「そ、そうだ!」


 オーラは緊張している。


「いいけど——」

「じゃあ決まりだ! とっとと始めるぞ!」


 そこで青年の待ったがかかる。

 オーラは首を傾げて青年に見た。


「何が目的なんだい?」

「私が勝ったら私の言うことを何でも聞いてもらうぞ!」


 ヒロは納得したように頷いたと思えば、再び口を開いた。


「それなら僕が相手をするのは辞めよう。ルカ!」


 青年が名前を呼ぶと中から一人の少女が現れる。

 ただ無表情の少女だった。


「何?」

「君がこの子の相手をしてあげて」


 オーラの顔つきが変わる。


「どういうことだ! 私はあなたに決闘を申し込んだんだ!」

「僕はあなたじゃなくて、ヒロだよ。それに、僕相手じゃ君は勝てない」

「何だと?」

「だからルカに相手をしてもらうんだよ。まあ、ルカにも勝てないだろうけどね」


 厳しいことを言っているにも関わらず、笑顔を浮かべているヒロという青年。

 その余裕っぷりにはここにいるオーラ以外は誰も驚かない。俺もオーラの弱さを知っているからな。


「ふんっ。いいだろう。誰が相手だろうと私が勝つんだから問題ない!」

「じゃあ始めようか」


 終始笑顔だったヒロという青年に連れられて、何もない芝生の広場にやって来た。


「ねえヒロ。もう始めていい?」

「待ってねルカ。相手の準備が終わったら——」

「準備なんてとっくに終わっている。さっさと始めるぞ」

「分かったよ。それじゃ始め!」


 何か軽いノリで始まったオーラ対ルカの戦い。

 まずはルカが攻撃を仕掛ける。

 手を銃の形にすると、人差し指の先に紫色の玉が出現する。


「これで終わり」


 そんなルカの一言と共に、紫色の玉がオーラに襲い掛かった。


「⁉ 何だこれは!」


 いくら声が出ようとも、速さには勝てない。

 紫色の玉はオーラの体に命中。

 その瞬間、オーラの動きが止まった。


「か、体が動かない……まさか《ポイズン》か」

「そう。あなたは今麻痺状態。しばらく動けない」


 ルカは鎌を振り上げる。

 このまま鎌をオーラに向かって振りかぶれば、オーラの命はないだろう。


「そこまでだルカ」


 ヒロの声を聞いたルカは、素直に鎌を背中に戻し、踵を返した。


「私は戻る」


 本部に戻るルカに一瞬目をやったヒロは口を動かした。


「それじゃこの戦いはルカの勝利だね。僕も本部に戻るよ」

「おう! またなぁ~」


 俺はヒロの背中が見えなくなったところで、オーラに寄り添う。


「ドーンマイ」


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