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第11話




 翌朝、最終の装備とボックス内の持ち物を確認してから


「じゃあ、行くか」


 頷くティエラと2人、ギルドに出向いてダンジョンに行く報告をしてから西門から

外に出ていく。


 朝にベルグードの街を出て昼過ぎにはダンジョンのあるエリアについた2人

やはりここもダンジョンの周囲にちょっとした村程度の集落ができていて

宿泊施設や食堂、道具屋や防具屋、武器屋があり活気がある。


「まだ昼過ぎだし、ちょっとダンジョンの雰囲気を味わいに行ってみるか」


 ダンジョンに向かい、入り口でギルドカードを水晶板に触れさせてから中に入っていく。


「ふ〜ん、ここも入った感じはこの前のダンジョンと同じ様ね」


「そうだな」


 1層目は石造りの通路が奥まで続いている

通路を歩き始めながらティエラが言うのに同意しながら鞘から片手剣を抜いて並んで通路を歩いていく。しばらく歩いていくと通路の先にゴブリンが2匹見えて、こちらを見つけたのか突っ込んでくるが2人とも片手剣で一撃で倒す。倒した後見てるとしばらくしてゴブリンが光の粒になって消えていった


「やっぱりこの前のフェンリルの話し通りね」


「そうだな、ここも同じだった 光の粒になって消えていってしまったな」


 2人で確認しあってから通路を進んでいく


「奥のT字右が行き止まり。その前にオークが1匹いるわ。 どうする?」


 探索能力が付いているするスカーフを身につけている2人は同時に脳内で同じ景色を

見ていて。ティエラの問いかけに、


「ここのオークの強さを見てみよう。1匹だし、強さを探るのには丁度いい相手だ。

まずは剣でやってみよう」


「了解!」


 つきあたりを回ると、2人を見つけた大きな棍棒を持ったオークがこちらに突進してくる。

通路の左右に広がった2人、オークは女を弱いと見たのかティエラの方に向いて

突進してくる


「あら、私やっぱりモテるのかしら」


 片手剣を構えたティエラはオークの棍棒の一振りをあっさりと交わすとそのまま

すれ違いざまに剣で腹を真横に切る。


 と、同時にレンも背後から背中から腰にかけて剣を一振りすると


「ギャーー」


 大声と共にその場にオークが倒れて絶命し、すぐに光の粒になって消えていった


「意外と弱いのね」


「うーん、もうちょっと手応えあるかなと思ったけど、まぁ1層目ってこんなもんなのかな」


 その後通路を進んでいくと今度は向こうからオークが2匹

お互いに向かい合ってるオークに狙いをつけて魔法を撃つと、仰け反るものの、倒すまでにはいかなくて、しかし仰け反って足が止まった瞬間に2人でオークに近づき、それぞれ片手剣を

一振りするとそれにて戦闘が終了


「魔法でほぼ死んでたな」


「うん、そんな感じだった」


 お互いの感想を確認しあい、その後もゴブリン、オークと出てくる魔獣をあっさり倒して

歩いていると2層に降りる階段を見つけて、2人でそのまま降りて、階段を降りたところにある

転送板に触れる。これで次回以降は転送板で記録した階に直接くることができる様になった。


 2層目も1層目と同じだが壁が石造りから洞窟風に変わり、通路の幅も一定ではなく、

ところどころ広くなったり狭くなったりしている。


 壁自体がほんのり明るい中を前にレン、後ろがティエラと前後に並んで歩いていく


 ふと2人同時に歩みを止め、


「ゴブリンの上位クラスっぽいな」


「へぇ、2層目で出てくるんだね。それで強さはどうかな?」


 通路の先に杖を持ったゴブリンメイジを見つけると同時に

ゴブリンメイジが詠唱を開始し、ファイアーを飛ばしてくる


 2人の実力ならば、相手が詠唱している間にこちらから無詠唱での魔法の発動は

可能なのだが、今回は敵の強さを確認する意味もあるのであえて先手を魔獣に譲って

その魔法を見てみる


 こっちに向かってくるファイアーボールを2人共身体を反らせて避けながら


「威力は私たちのよりずっと弱いし、それにあの詠唱時間の長さはないよね」


「けどさ、ティエラ、こっちは2人だから避けられるけど、普通の5人パーティなら

この通路じゃ避けきれないぜ 今のでも多分誰か食らってるか、あるいは

白魔道士の魔法防御の <マジックシールド>でも唱えて防いでいるかだと思うけどな。」


 会話をしながらもゴブリンメイジの魔法を交わした瞬間にレンからゴブリンメイジに

同じファイアーボールの魔法を無詠唱で撃っている。火の玉の大きさ、速さ共に

ゴブリンの数倍で、避ける間も無くまともにレンのファイアを受けたゴブリンメイジが

その顔を爆発させて絶命する。


 その後も洞窟の様な通路にゴブリンメイジが登場すると、今度はティエラが


「私にやらせて」


 と同じ様にゴブリンメイジのファイアをかわしてからレンと同じ

ファイアを撃って同じ様に相手を絶命させる


 光の粒になって消えていくゴブリンメイジを見ながら


「悔しいけど、やっぱりレンの方が魔力も上かぁ」


「けど、ティエラも結構やるじゃない」


「私はレンに勝ちたいの!」


 拗ねた様に言うティエラを見ながら。


「じゃあ訓練しかないな。あとで魔力を高めるやり方を教えてやるよ」


 その後も洞窟内でオーク、ゴブリンと倒してから3層目に降りる階段を見つけ、

降りた先で転送板に触れて記録し、


「今日はここらで戻るか」


「そうしましょう。歩いて疲れてるし、本格的な攻略は明日からにしましょ」


 転送板にギルドカードをかざして1層入り口までもどり、そのままダンジョンから出て

今日の宿泊する宿を見つけて部屋にはいる。


「ふぅ〜 やっぱりベッドのある部屋はいいよね」


 空いていた2人部屋に入ってティエラがベッドに座りながら言い


「明日からはテント泊りにある可能性高いしな。ベッドはしばらくお預けだ」


 そう言うとティエラがレンのベッドに近づいて


「で、さっき言ってた魔力を上げる訓練ってレンはどうしてるの? 

教えてくれる約束でしょ?」


「ああ、ベッドの上ででも、椅子に座ってでも、こうやって全身を脱力させてから

身体の全身に自分の魔力を流し込むイメージを作ってごらん 

特に両手の指先と両足の指先にまで魔力が流れる感じをイメージして」


「うんうん、こうかな?」


 自分のベッドに座り、背中を壁に預けた上半身を起こした格好のティエラが言われる通りに

脱力した体制で目を閉じてトレーニングをしていく


「両手の指先と両足の指先に魔力が流れてる感じがわかる?」


「なんとなく。手と足の指先が暖かくなってきたよ。」


「じゃあそのまま今度は魔力をゆっくりと魔法を撃つ左手の指先に集めるイメージをしてみて

左手はターゲットに向ける感じで」


 レンは左手をドアに向けてそのままトレーニングを続ける


「左手に魔力が集中してくるのがわかったら それを何度も繰り返すんだ そうすると

身体にある魔力を左手1箇所に集めることによって魔法の威力を増大させることができるんだよ」


 言われた通りに左手をドアに向けて言われた通りにトレーニングしているティエラが


「なんとなく左手に集まってるのがわかるよ。 なるほど、今までは魔力が身体に分散したままで、撃つ時に左手に魔力が集まってなかったから威力が上がらなかったのね」


「そうなる。ティエラのは魔力の効率が悪かったのかもしれないな。このトレーニングを毎日やると自然と身体全体の魔力を自分の思う場所に集中させることができる様になるから、そうしたら魔力アップになるよ」


「わかった、ありがとう、レン これから私も毎日やろうっと」


 その後、レンがもう寝ろよというまでティエラはベッドに凭れて魔力のトレーニングをしていた。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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