第一話『僕の独白顔面蒼白』
僕の名前は吉田タクミ。
なんてことない高校2年生だ。
もちろん、第二次性長期真っ盛りな僕は色々とやりたいことがいっぱいあるわけで…。
例えば、部活のサッカー。やっと、やっとレギュラーになれた。小さい頃はサッカー選手になりたいなんて思ってたけど中学になって身の程を知る。そして、この素晴らしいスポーツを一生趣味にしようと思ったりしながら案外上手くいったらサッカーで大学とかいけないかな?なんて思ったりしてる。
次に、バイト。部活があるおかげで全然できないが…漫画喫茶とかで働けないかと思ってる。なぜなら、俺は漫画がとても好きだ。ついでに言うとゲームも好きだ。アニメは見てると案外疲れることに気付きあまり見ないことにしてる。好きなときに辞めれる漫画やゲームが一番だ。だから、セーブが好きなとこでできない感じのゲームは嫌いだ。って。どうでもよかったか。
とにかく、バイトして金を溜めたい。我々高校生にとって金ってのは幾らあっても素晴らしい砂漠のオアシスのようなもんだ。
次に…、これが一番大切なのだが…女の子と付き合いたい。だって、第二次性長期だ。もう、クラスの女の子が夏服になるだけでこっちは限界なのだ。リミッターは解除寸前なのだ。中学生の頃何回か告白された事もあった。しかし、中学生の頃の俺の精神は未熟そのもの。言い換えるなら女の子と一緒に居るのをからかわれるのを恐れた悲しいa boyなのだ。
誰が俺を責めれる?中学生男子ってのはそんなもんだ。ちょっぴり心が幼かった僕は特になんだ。仕方ないんだ。
そんな僕も高校生になって思春期真っ盛りなわけだけど…こんな来てほしい時に限って女の子は告白してくれない。世の中ってのは、人生ってのはよくできてるぜ全く…。
サッカー部のマネージャーはもうすでに部長と付き合ってる。無理だ。
部活に、バイトに、恋に…なんとかしてこの思春期三種の神器を極めたい。
もうすぐ、夏休み…。
17歳の…人生にたった一回の夏休み。
とにかく…ぶちあげだぜ!
こうして、俺の人生で一番長い夏休みが始まった。なんともベタな始まり方なのは…そりゃあ、どこにでもあるお話しだからだろ?




