第三章 第一話 「闇」
時間が、かなり空きました。申し訳ありません。
そして、今話に関しては本当に短いです。ですが、次話に関してはちゃんと話を書きます。もちろん、今話でも手抜きはしてません。
そこは、陽の光が入り込まず、松明などで明かりを取らねば視界は閉ざされてしまうほどの階段、その最奥にある部屋より光が漏れ、部屋には複数の護衛をつれた男と、もう一人、部屋中に描かれた魔法陣の中心部の石の床には男と同じ灰色の髪の十二~三ほどと思しき少女が、服を一切身に着けず生まれたままの姿で横になっていた。
「これで、準備は整ったか?」
「はい。お力添えありがとうございます、皇帝陛下」
「ふん。お前の企みがうまくいけば、我が国の益になると判断したからにすぎぬ」
「ええ、わかっています。この術が発動すれば私はこの少女から出ていきますので」
少女は体を起こし男、ケルヴァス帝国皇帝、ギルッド・D・ケルヴァスへとお礼を言うが、皇帝と呼ばれた男は利用価値があるから利用したに過ぎないと不快感を隠そうともせずに少女へと言うと、その答えに少女はすべてを、皇帝の中に後悔があることも理解したうえで、笑みを浮かべ、その事に皇帝は鼻を鳴らす。
「ふん。下らん雑談はいらぬ、早く始めるがいい」
「ええ、では、始めましょうか」
少女がそう言った瞬間、少女の体からまるで光を飲み込むのではと思わせるほどの昏い魔力が部屋全体に描かれた魔法陣へと流れ込んでいき、魔法陣から発せられる昏い魔力が少女の上へと一点へと収束。
次の瞬間、収束した魔力が部屋を闇に落とした直後に上、外を目指すかのように飛翔していき、それを確認した皇帝はそのまま、目を覚ますことなく眠り続ける少女へと近づきその体を優しく抱きしめる。
「…すまなかった」
抱きしめた少女、一人娘であるフェルメル・D・ケルヴァスに皇帝、ギルッド・D・ケルヴァスは自らの愚かさゆえに今回のような事態を生んだことを静かに謝り、その後身に着けていたローブをフェルメルへと巻くと、何事もなかったかのように立ち上がると、護衛とともに部屋を立ち去った。
これ以上の詮索は互いにしない、契約したからこそで、魔女が何をしようともはやギルッドにとって関係のないことだった。
次話は今月の終わりか来月の頭辺りに投稿しようと考えております。また次話を楽しみに少し待っていただけると嬉しいです。
最後にですが、時間が空き、今話も短く、本当に申し訳ありません。PCが壊れるといったこともありましたが、直しましたので、頑張って執筆と投稿をしていきますので、宜しくお願いします。誤字脱字報告などを頂けるととても嬉しいです。それでは、また次話で。




