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生産職ですが最強です  作者: シウ
第二章 カヴァリナ皇国編
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第二章 第二十三話 「それぞれの戦い」

どうにか書けましたので、早めに投稿です(……頑張った)

そして、言わずもがな、技術がないために戦闘は難しいです。(仕事……休みたいな……ハァ)


「喰らいな!」


 魔族の女は魔力で作り出した人の頭ほどある氷塊を作り出すと伏見へと撃ちだす。その氷塊は当たれな鉄をも貫通するほどの硬度と威力を誇っていたが。


「えい」


 耳と尻尾を生やし『猫又』となった伏見は何事もないかの様に仙術による【気】によって強化した拳で正面から氷を粉砕し、氷は木っ端微塵に砕け散り、キラキラと光を反射しながら消え去る。


「ちぃっ!」


「逃がさない」


 伏見に氷塊が通じるどころか、いとも容易く破壊された事に対して舌打ちをしつつも魔族の女は距離を取る為に後ろへと飛ぶが、それを伏見が見逃すわけなく踏み込み仙術による【気】の操作で強化した脚力でそのまま前へと加速する。


(……ある)


 そのまま何も無ければ問題なく魔族の女の懐へと入り込めたが、伏見は自分の前の空間に何か違和感を感じ取り、即座に仙術で全身を【気】で覆い更に顔の前で腕を交差させると勢いそのままに違和感を感じた空間に突っ込む。すると、ガラスが割れた時のような破砕音を伏見の耳が捉えた。


(やっぱり、ランダム)


 そして、その障壁が現れる原因についてもそれを起こしているいる人物を伏見は知っていた。


(‥‥ニア)


 今の伏見からは見えないが伏見の後ろには、ニアの姿があった。だが今のニアは眼を閉じており、更に宙へと浮いている事に加えその周囲に今伏見が砕いたような強度の不可視の障壁ではなく伏見ですら砕けないほどの硬度の障壁が展開されているのを伏見は魔族の女による魔法攻撃が何度も当たっているのにも関わらず揺らぐ様子すら見えない事から理解していた。


 だが、それだけであれば伏見は目の前のニアを襲い、ニアを今の状態にした魔族にだけ集中する事が出来た。だがニアがあの状態になって以降、伏見と魔族の女の周囲には幾つもの見えない障壁がランダムに配置、展開され様になっていた。

 まるで暴走をしているかのようにその配置と展開はランダムにして完全に無差別であり、魔族にだけではなく伏見にたいしても同様に突然障壁が現れる事がこの戦闘の間にもはや片手では足りないほどに起こっていた。


(少し、厄介)


 だが幸いにも仙術で【猫又】となった伏見にとっては今の所は影響はさほどなく伏見は勢いを緩める事無く魔族へと距離を積めていく。


「雷よ!」


 だが、魔族の女も伏見の動きが僅かに鈍った時間を使い雷の魔法を用意したのだろう、伏見へと雷が迫る。


「【纏気】」


 だが、迫る雷に対して伏見がしたのは多めの【気】を全身に纏い鎧とするで事で迫ってきた雷は気の鎧の表面を流れ、そのまま地面へと流れて行き、伏見は一切のダメージはなかった。伏見が行ったことそれは【気】で鎧を二重に展開し、外の気の鎧には雷が流れるようにし、伏見の体の表面近くに展開した気の鎧は雷を通さない絶縁体として展開する事で防いだのだった。


「ちぃ、また妙な技を!」


「別に、雷ならこうするよ。それに、捉えた」


「っ!」


 瞬間、魔族の女は自分の腹部に手を添えるように優しく当てられていることに気がついた時には既に吹き飛ばされ、背中から壁へと衝突しており、肺の空気が吐き出される。


「ガハッ!?」


 それでも、咄嗟に後方へと飛び、更に衝突した建物に衝撃が少なからず流れたお陰なのだろう、魔族の女が気絶するような事はなく、同時に気絶しなかった原因に伏見は気づいていた。


(咄嗟に後ろに飛んでダメージを軽減した所に、障壁がクッションの様な役割を果たした影響かな…?)


 そして、伏見のその予想は当たっていた。当てた瞬間、伏見は情報を魔族側の聞きだす為に殺さないように気絶させる程度のそれでも骨は何本か折る威力で拳を撃ち込み、骨を何本か折った感触を感じるのと同時にまるで衝撃が抜けていくような感覚も同時に感じ取っていた。更にその後ガラスが割れたような破砕音が聞こえた事から魔族の女が気絶していない原因はそれで間違っていないと伏見は確信していた。


 しかし、一方の魔族の女は自身の背後に障壁が現れた幸運に感謝していた。正直なところ、背後に障壁が出現しなければ咄嗟に後ろに飛んでダメージを軽減が出来てはいたが、痛みによって意識が落ちてしまう可能性もあった。

 だが幸運にも背後に現れた障壁にぶつかったお陰で飛びかけていた意識を繋ぎとめる事ができ、壁に当たっても気絶せずに済んだのだった。だが、表面はさほどではないが内部の骨などは折れ、または砕けている部分もあった。


(くっ!、出来れば女王の元に向かったあいつ(エッランス)が無事封印を解くことに成功したかを見届けたかったが‥‥仕方がない)


 恐らく先ほどの攻撃は加減をされており、あの猫人族の少女は自分を捕え情報を得ようとしている事、そして自分ではこの不思議な技を使う猫人族に敵わない事に魔族の女は気づいていた。であるならば、残る手段は一つしかなく。次の瞬間、魔族の女の足元に魔法陣が出現する。


 それは今回の任務に赴く際に与えられたスクロールは六魔将が一人、【全求究者】ルイヒルト・ストラスが作り出した、僅かばかりの魔力を流すだけで刻印された魔法の効果を発揮する魔法のスクロールだった。そしてその効果は、登録された場所への【転移】。

 魔族の女は情報を漏洩させず、尚且つ罰せられようと今回の情報を伝える為に緊急時にのみ使うはずだった転移のスクロールを躊躇うことなく使用したのだった。


「逃がさない」


 そして、魔族の女が何か巻物の様なものを取り出した時から自爆の可能性も加味して様子見をしていた伏見は既に踏み込んでおり光が強くなるなかも構わずに拳を振り抜いたが、その拳は空を穿つのみに終わり、その場には未だに目を覚ます様子もなく障壁をランダムに展開し続けるニアと【猫又】状態の伏見だけが残された。伏見は少しばかり悔しそうな表情を浮かべた後、すぐに切り替えるようにして背後のニアへと向き直る。


「‥‥‥‥‥」


 今のニアは、例えるなら自分の身を守るための力が暴走している状態でかれこれあの状態になり、伏見が魔族の女と戦い初めて凡そ一時間経過していた。だが未だに未だにニアが目が覚める様子も障壁に関しても制御が出来ておらず展開される強度も然程ではない事に加えて辺りに人がいないことで、まだ周囲にそれ程の悪影響を与えていないニアだがこのまま放置していては、最悪ニア自身が知らない内に誰かしらを傷つけてしまう可能性も十分あった。故に伏見は最悪、ニアを殺して颯天に嫌われようとニアの暴走を止めようと覚悟を決めた時だった。


「ッ!」


 背後に人の気配を感じ取り伏見が後ろ振り返ると、そこには赤い鳥居が出現しており、その鳥居の中央はまるで水面の様に揺らいでおり、【猫又】状態の伏見はそこから彼の気配を感じ取った。


(もしかして…)


 伏見のその感覚は間違いではなく、伏見が見ている目の前で鳥居の中央が揺らいだかと思った瞬間そこから黒衣を纏った颯天が現れ、次いでアルレーシャが姿を現し、その後に更に八つもの漆黒の翼を持つ男が姿を現し最後に白夜が姿を現したところで出現していた鳥居は役目を終えたかのように揺らぎ、消え去った。

どうにか、早めに次の話である今話を投稿することが出来ました。

今話は前話の最後におもわせぶり?に書いていた外、伏見達の話なのですが、もしかしたら今後改稿などするかもしれません。 どうか宜しくお願いします。

さて、次話は颯天側の話を書き出したいと思っています。

そして、それが終わってまた今回の最後の話に繋がるように頑張りたいと思います。また、誤字脱字、違和感がある場所などありましたら、ご報告など宜しくお願いします。

それでは、失礼します。どうか、次話を楽しみにしていただけると幸いです。


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