2000字以下でまとめたプロットの作り方、そのメリットとデメリット(サンプルプロット付き
プロットの作り方
掲示板とかで交流してると当たり前のように聞かれます。プロットってどう作るの?
それに住民たちは答えるのです、プロットに形はない、だが無しで書くとちょっと危ないよ? などと。
ふんわりした言葉なんですよねプロットって。
その役割もホント人それぞれだったりします。やたら細かく作る人もいれば、展開の予定をただ殴り書いた程度の人もいます。
また話の内容によって、同じ人でもその密度ががらりと変わったりもします。
シリアスや設定回する時は厚くなりがちだったり、コメディ寄りだとノリに任せてザックリさせたりとか。とことん不定型です。
ならば語るより実物見た方が早いです。
ちょっとこっ恥ずかしいですが、私のプロットを以下にペターリと。
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教会から特使
エーテルとかいったかね、それを全て買い占めようじゃないか
もちろんお断り、あれは客寄せの一つになっていて提供を楽しみにしている人がたくさんいる
それに……
これはわがままですけど下請けみたいなことはしたくない
この店で商品出していきたい
高圧的な特使は淡々と威圧しながら、残念だと去る
↓
邪魔が入ったけど、さあお楽しみといこう
ゴーレムの製造法を自分なりに考えた
まずはクレイゴーレムを作ろう
主材料は土、泥
動く泥が出来上がればそれすなわちクレイゴーレム
さすがに全部自分で考えるのは無謀なので、アクアトゥスさんに遠回しな質問をした
↓
ゴーレムといえばクレイゴレーム
そういう特殊なのって作る上で必要不可欠な素材ってある? → その土地のここぞという土に、聖銀砂と呼ばれる素材を練り合わせる
なるほど土選びが大事、あと聖銀砂が必要、メモメモ
↓
よし聖銀砂を買いに行こう
見かけたことない素材だし、まずは冒険者ギルドに問い合わせてみよう
↓
ギルドに出向くと取り扱っていないという
しかし迷宮より算出はしている
どういうこと?
聖銀砂は聖水からアンクまで、様々なヒーラー系アイテムの製造に必要
なので法律により教会が独占している
↓
教会ってそれ、今日取引拒んだところじゃん
それやだなぁ……絶対、引き換えにエーテル納品の契約結ばされるじゃん
イヤだ、なら何とか裏口から手に入れる方法考えないと
↓(以上、俺だけ超天才錬金術師より抜粋
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プロットというのは流れにそったメモ帳であり下書きです。
これから書く内容を忘れないように記録して、プロットという形式で一度文字に書き起こすことで矛盾や、複線の整合性、単純な話の面白さを確認するのに適しています。
また一度下書きとして出力することで、執筆作業時の負荷を落とし、その余裕を他に向けることも出来ます。
さらに複数章にかけて一気にプロットを作れば、それぞれの章にまたがった約束やら因果関係なんてのも用意出来ます。
最初の章で一瞬だけ脱線してお茶の約束をして、後の章でそのお茶会をきっかけにとんでもない展開に……!
あるいは、あのキャラの妙な行動には後から見れば、まさかのこんな理由があったのだ……!
などといった連鎖も、複数章を一気にプロットづくりすることで作りやすくなります。
話の連鎖というのは、読者を引きつけ続ける上で効果的です。
思いつき思いつきを章単位で描いてゆくだけでは、それぞれがあまりにバラバラになり過ぎて、それこそ……作者思い付きで書いてるだろ、なんて思われてしまうリスクがあります。
……とまあ、以上プロットのメリットを上げました。
でもデメリットもあります。
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・プロット作成で満足しちゃってモチベが飛ぶ
これあります。作業に入ってもプロット通りになぞるだけの作業になって何にも楽しくない……とかなります。
プロットに縛られ過ぎて身動き取れなくなっちゃうような、真面目ちゃんに多いです。
プロットはあくまで下書きです。その下書きどおり清書しただけじゃ、ソレ小説じゃなくて、綺麗な下書きです。
自分が書いたプロットをベースに遊んで下さい。あくまでそれはメモです。
たまにはちょっと文章ひねらせてこじゃれた皮肉を描写してもいいでしょう。
……ただあんまり文学文学した方向に走るのは、危ない気もしますが。
文章を書くという楽しさ、文章の言い回しを楽しんで下さい。
以上、プロットの書き方でした。
展開の流れを並べて、思い付きやその展開の意図があったらそのことをプロットに軽くメモる。
執筆作業時に楽をして他に労力を向けるためのもの。矛盾をチェックして各話のつながりを作るもの。
それがプロットです。執筆作業に自分が飽きない程度に構想をメモりましょう。
プロットを書くと遅筆が改善することがあります。
1字も書けない悪循環に陥るタイプは、書けない時間をプロット作りに回しましょう。