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2. クールビューティー

「そういやナツ帰ってきたんでしょ?」


「あ、うん。ってサキ知ってたの?」


「そうね。で、どうだった?」


目の前の美人がまじまじと聞いてきた。


「どうって…まぁ、すごく成長してた。」


「いい意味で?悪い意味で?」


「…かなりいい意味で。」


「そう、良かったわね。理想の王子に育てるのにちぃ頑張ってたものね。」


「…。」


同じクラスの神田紗季とはなっちゃんが引っ越してくる前からの付き合いで、一番の親友だ。


なっちゃんが引っ越してきてから、サキには事あるごとに、なっちゃんを天使王子に育てる!可愛い!いつまでもピュアでいて欲しい!などと話していた。そしてアホの草太がバカな事をしているとなっちゃんの目や耳を塞いでアホがうつらないようにしたりもした。


幼き頃から理想の王子を作り上げようと必死だった私の願いを神様が聞いてか、なっちゃんは小学生の高学年になると王子様とあだ名をつけられる程になった。


「でもあれね、あんまりナツに理想を見すぎると、可哀想になるわね。」


「大丈夫だって、もうあの頃の私と違ってなっちゃんに私の理想を押し付けたりしないから。なっちゃんは、どんななっちゃんでもなっちゃんだから。」


「なっちゃん、なっちゃんって呪文みたいよ。」


「い〜の〜!あ、サキ。授業遅れちゃうよ?早く早く!」


「ハイハイ…ちなみにあんたがって…まぁ今は…いいのかしら。」


サキがブツブツと何か言っていたが、チャイムがなり終わる前に滑り込みで間に合った私たちを褒めてもらいたいなどと考えている間に、そんな事忘れてしまった。


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