13. デート当日
髪よし、服良し!うん、結構頑張ったかも。
この間サキと一緒に買った白のワンピに紺のボレロに茶色のサンダル。
髪は大人っぽく編み込みにして、薄くメイクをした。
なっちゃんが迎えに来るって言ってたけど、早く準備できたから迎えに行こうかな?
そう思って外に出ると、なっちゃんがちょうどいた。
ゆるく首周りのあいた白いTシャツに、カーキのパンツ。水色のデニムシャツを腰に巻いていて…なっちゃん反則すぎるくらい爽やかで似合ってるよ。
「ちーちゃん、可愛い。」
「なっちゃんも、かっこいいよ。なんか、オシャレだね?」
「うん、ちーちゃんに釣り合う様に頑張った。」
にっこりと笑うなっちゃんに対して
「そっか、同じだね。私も、なっちゃんに釣り合う様にがんばった!」
と笑い返した。
「クスっ…そのままで十分可愛いのに。行こう?」
と自然に手を掴まれて、隣町に向かった。
モールは去年出来たばかりで、みんないろんなショップの買い物袋片手に歩いていた。
「ちーちゃん、何から見る?」
モールの案内マップの前でなっちゃんとどこから回ろうかと考えていた。
「んーっと、どうしよっかな。ここの服も気になるし、雑貨屋も気になるし…」
「じゃあ、雑貨屋からにする?近そうだし。それでぐるっと回って気になる店に入ったらいいよ。」
「うん、じゃあそうしよっか。なっちゃんは何か欲しいものとかあるの?」
ふとなっちゃんは買いたいものがないか気になった。女子は延々とショッピングするからカップルで喧嘩しやすいって雑誌に書いてたしなぁ…そう思っていると、なっちゃんがふんわりと笑って答えてくれた。
「特に無いかな。でも遠慮しないでね?ちーちゃんとこうやって出掛けるだけで楽しいから。」
「ふふっ、じゃあ遠慮せずに連れ回しちゃうよ〜?」
「望むところだよ。」
挑戦的に笑いながらこっちを見るなっちゃんに更に気が軽くなったけど、やっぱり少しは気をつけよう。
こうしてデート…いや、二人でショッピングが始まった。




