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12. 夏休み

夏休みに入って、なっちゃんが受けた模試の結果を一緒に見ていた。


「なっちゃん!凄いね!全国100番以内に入ってるじゃん!」


「でもそれ数学だけだよ?」


「それでも凄いよ!他の教科も100番台だし!」


なんだか自分の事じゃないけど、テンションがものすごく上がって嬉しくなる。


「ちーちゃんの教え方が上手いんだよ。」


「ほとんど教えてないよ!でも良かったぁ!これならうちの高校なんてめちゃくちゃ余裕だよ。何かお祝いしようよ!」


「油断は禁物だけどね?ねぇ、じゃあさ、ご褒美にどこか遊びに行こうよ。」


「うん、良いよ!どこ行く?皆で遊園地とか?」


クスッとなっちゃんが笑って


「ちーちゃんと…二人きりがいいかな?」


と答えた。


「えっ!」


「草太は夏期講習だろうし、ヨッシーは桃香と二人で遊ぶからね。」


「そっか…じゃあ、ふたりで…いっぱいお祝いしようね!」


なっちゃんとこうやって二人で会うことは多くても二人きりで何処か遊びに行くとか…久しぶりすぎるかも。


サキも一応メールで誘ってみたけど、無理。と一言だけ返ってきた。


結局二人で隣町にできたモールに行くことになった。


出かける前日、この年頃の男女が二人で出かけるって、デートっぽいなぁ。でも、なっちゃんとは幼馴染だし、よく遊んだし…でもやっぱりなっちゃんモテるし、私と遊んでて良いのかな…と思ったりうだうだ考えていたると携帯の着信音がなった。


「デート、楽しんでね。この間買ったワンピ着たら?」


とサキからメールが来た。


「デートじゃないよ!なっちゃんに悪いよ!」


と慌てて送ると、


「なにいってんの?年頃の男と女が二人ってデートに決まってるじゃない。」


とすぐに返事がきた。


デ、デートか…うぅー。緊張する。なっちゃんかっこいいしなぁ…ちょっとでも釣り合う様に頑張ろう。


そう思って明日に備えて寝ることにした。


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