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自殺メイト  作者: みー
プロローグ
1/2

0話

あぁ、なんだか今日は風が強い。

制服のシャツが波打つように風に吹かれる。



街を一望できるこの屋上が好きだ。

風が吹いて、心地よくて、誰も来ないこの場所が好きだ。



だから俺は。

今から飛び降りようと思う。

好きな場所から飛び降りて死ねるなら、それは本望だ。



ゆっくりと腰ほどの高さの柵を跨いで、自分の足のサイズより少し大きいくらいの淵に立つ。



あぁ、今日は風が強い。



さようなら。



「ねぇ、今から自殺するつもり?」



後ろから聞きなれた声がした。



その声に思わず振り返ると、馬鹿にしたような目つきで俺を見つめるクラスメイトがいた。



彼女の氷のように冷たい視線を浴びて、俺はどうすることもできない。



彼女はふっと鼻で笑うと、今から自殺しようとしている俺にこう言った。



「そこから飛び降りても死ねないよ。私がそこから飛び降りたとき、花壇がクッションになって死ねなかったから」


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