16 魔法とは
「では己の魔力を感じ取るところからだのぅ。さっきワシを見つけた時の感覚で己の中を探ってみると良い。」
とマリクさん。
簡単に言うけどなぁ。
とりあえず目を瞑ってそれっぽくしてみる。
「うーん。ハル?どうだ?」
「んー。私の中に熱さは無いなぁ。魔力さーん。どこだーい?」
呼んで見つかるなら苦労はしないだろ…。
自分の中にある魔力…。
目を瞑り…。あ。眠くなってきた。
「あ!」
とここでハルが声を上げる。
え。ちょっと待ってまさか…?
「んー。マリクさん何かあるかも。これどうすればいいのかな?」
「おっと。ハルちゃん本当か?よし。手のひらを出してそこにその見つけたものを移動させるイメージでやってごらん?」
「わかった!んーこうかなぁ?」
手のひらをかざし、うーっと唸りながら頭を捻っていると…。
ポワッ!
少量ではあるがハルの手のひらに光が灯った。
嘘やん。え。この子天才?
ちょっとおじさんついていけないかも…。
「おー。できてるのぅ!素晴らしい!素晴らしいぞ!それがハルちゃんの魔力だ。」
「やったー!できた!これで私魔法使えるってこと??」
「まぁまずはスタートラインに立ったと言った所だのぅ。その今灯せてる魔力に属性をつけて、色々と変化を付けることで魔法になるということだのぅ。」
「これに属性…?私は熱だっけ?熱…熱…火?」
その瞬間ハルの手のひらの光が小さい火に変わる。
「火になったー!!!」
「…なんと。たった数十分で属性つける事ができた者なんぞ初めてだ!!素晴らしいぞ!ハルちゃん!」
「ふふへへーふふん!」
なんなのその笑い方?待っておじさん全く進んでないの。ハル置いてかないで…。
「ハル凄いな。俺は全然だぞ。」
「へへー。ユウキ頑張れ!ってこの火どうしよう。」
手のひらの上には火がそのままのハル。
「それ熱くないのか?」
「うん。熱くないよー!」
「自身の魔力で発動させたものは自身には効果が無いのだよ。なので熱さも感じないと言うことだのぅ。」
なるほど。しかしまだ魔力すら見つけられてない俺はどうするか…。
やべぇ焦ってきた。
「ユウキー。なんてゆうかなぁ心の中にモヤモヤしてる何かがあったりしないー?」
とハルのアドバイス。
モヤモヤか…。
心の中のモヤモヤ…モヤモヤ…モヤモヤ。
「後はねぇ…。なんだろう。1回気づくと身体の中を流れてるのがわかるんだよねぇ。」
と手のひらの火を消してこちらに近づいてくるハル。
って消すのも自然にやったけど簡単なのか?
「ハルちゃん…消し方ワシ教えてないんだけど…」
簡単ではなかったようだ…。
「んー?なんか消えたよー。ユウキーこーゆーのはどうかなぁ?」
と言ってハルが俺の手を持つ。
あ、手繋いじゃった…。やべぇドキドキする…。って中学生か俺は…。
「ハル?何をするんだ?」
「んー。私の魔力感じられないかなぁって。」
「待て待て!ハルちゃん!それはまだ早い!人の魔力はそんな簡単に受け入れられるものじゃないっ!」
おーい。めちゃくちゃあの精霊さん焦ってるぞー。
これは大丈夫かー?
「えー?もう流しちゃったよー」
と。ハルの手から何かが…。
これは…。
身体の中に流れるハルの力。これが魔力…。
「ユウキどうー?わかったー?」
「これか?…こうか?」
手のひらをかざして今感じたものを意識してみる。
ポワッ。
「あ。できた。」
「ユウキできたじゃん!!」
「できたな。ハルありがとう!」
「ふふふふーん!敬いたまえ!」
と二人で話していると…
「二人とも何ともないのか?」
マリクさんが近づいて来て言う。
「いや特に何とも…ないな。魔力を感じる事が出来るようになったぐらいか?」
「ふむ…。本来魔力の譲渡っていうのはとても危険で受け取る方が受けきれず魔力のの暴走だったり、肉体へダメージを受けたりしやすいのだよ。」
…暴走。いや暴走はもう勘弁だぞ。
「そうなのか。でも本当に特に何も無いな。」
「そうなると余程2人の相性がいいのか…。ハルちゃんの魔力が優しいのか。」
「優しい?」
「うむ。人によって魔力がキツイ…ワシは尖ってるとかトゲトゲしてると言うが、そういった人も居れば、癒されると言うか優しいと言うか、そういった柔らかい魔力の者もいる。」
「なるほど。そうするとハルの役割が影響してるのかもしれないな。」
「ふむ。ハルちゃんの役割は聞いていいのかのぅ?」
「あれ?マリクさんルーナさんから聞いてないの??」
確かに。ルーナさんから伝わっててもおかしくないよな。
「ハル様。この世界で役割はとても大切なものです。私とマリクさんの関係は確かにこの神殿にての仲間です。それでもおいそれとは教えることは出来ません。」
なるほど。まぁ確かに特に俺たちのはおいそれと言われても困るな。
「そーなんだぁ。私の役割はねー。」
「おいハル?いいのか?」
「んー。言わない方がいいー?私はマリクさんなら平気かなって思うよ。」
「…ハルがいいならいいけども。ルーナさんの話聞いてたか?」
「うん。役割果たすなら私のは隠してても仕方なく無い?それよりは信頼できる人には話をして協力してもらう方がいいと思うの。」
…意外とちゃんと考えてた。
まぁ確かにハルの救う者はそうだな。
俺のは余計言えないけども…。
「確かにな。ハルが自分で考えて決めた事ならそれでいいと思うよ」
「うん!じゃあマリクさん改めて…私の役割は(世界を救う者)だよ!」




