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心をなくした私が、静けさの中で出会い直したもの-強制終了から再生までの静かな旅-  作者: れい


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⑥孤独と静寂の中でみつけたもの

長い間自分の心から目を逸らしていた私。けれど、ある時期からようやく「自分という存在を知りたい」と思うようになり、頭の中で聞こえる声たちと連携がとれないかと考えるようになりました。


その声に問いかけてみたり、意見を聞いてみたりーーー。ただ一人で過ごし、自分の中に耳を澄ませる。スムーズになんて進めないけれど…。その時間が少しずつ、私の感覚を取り戻すための大切なプロセスになっていきました。

静寂と孤独の中でしか出会えなかった、自分自身の微細な感情や心の声たち。それが、私の回復の支えになったのだと今なら思えます。


自分がどんな考えを持っているのかを、声たちを通して確認する日々でした。

耳を傾けていると、ある声は常識的な正論を語り、ある声はまるで真逆の意見をぶつけてくる。

怒り、悲しみ、混乱をぶつける声もあり、その状態はもはや"カオス"としか言いようがありませんでした。

私は声たちと連携をとりたいと、はじめは思っていたが次第に受け止めようとする姿勢に変わってきました。ただ聞こえるままに、そのままの自分を感じる。そうしていると気付いた事がありました。


ーーー自分の中に存在する様々な領域ーーー


この世界は心を具現化したみたいだと。


"陰"と"陽"があり、どちらかに偏り過ぎれば跳ね返り"中庸"の位置を取ったり。自分の中で理解をみつけてもまた見失ったり。

浮かんでは消え、消えてはまた現れる。手を伸ばしても実体は掴めなくて、姿形は見ることが出来ない。それが私だったり人間だったり生き物のもつ"心"なのだと感じるようになりました。


「自分を知ろう」と決めてから、心を感じられる感覚を徐々に取り戻し。心を感じる日々を続けていく中で、とある感情がどこからともなく芽生えました。

それは予想外の出来事で、突然湧き上がってきた気持ちでした。これまでの人生で私は一度たりとも「自分を愛しい」と思う事などありませんでした。なので本当に驚きの出来事で、私の中で新芽が芽吹いたようでした。

自分の心を感じる事に重きをおいて過ごしていたら、人生ではじめて「自分を愛しく感じる」気持ちに包まれたのでした。はじめて感じたその気持ちは暖かくて、今まで感じた事のない安心感と落ち着いた平和な時間を私に与えてくれました。


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