第13話:試練の怪物との壮絶バトル!新たな力と戦術が必要だ
第13話:試練の怪物との壮絶バトル!新たな力と戦術が必要だ
試練の怪物、最初の一撃
目の前に現れた怪物は、無数の目を持つ暗黒の影。その姿は完全に闇に包まれ、うねりながら形を変える。
「こいつ、一体……どうやって倒すんだ?」
エリナが警戒しながら言った。
その言葉通り、怪物の姿はまともに見切ることさえ難しい。
まるで闇そのものが具現化したようだ。
「やりづらい……でも、今は冷静に戦うしかない」
俺は短剣を握りしめ、解析眼を発動した。
闇に覆われた怪物を見つめ、敵の動きを読み取ろうとする。
解析眼で見えた敵の弱点
《闇の試練者》
・HP:500/500
・攻撃力:50
・防御力:30
・特性:「無数の目」…目の一つ一つが攻撃を行う
・特性:「暗黒の波動」…広範囲の魔法攻撃
・弱点:「光属性」…光魔法に弱い
(やはり、光属性だ……)
俺は闇の怪物を見つめながら、解析眼でその弱点を発見した。
「光属性に弱い」。
(カイルの魔法だ。光属性の魔法を使わせれば、十分にダメージが通るはず)
「カイル、光魔法を使え! こいつには光が効く!」
カイルの光魔法、全力発動
「おお、なるほどね!」
カイルはすぐに反応し、手をかざす。
「光焰!」
カイルの手から放たれる輝く光の玉が、闇の怪物に向かって飛び込んだ。
その光はまばゆく輝き、怪物の体を照らす。
「グオオオオッ!」
怪物がうめき声を上げ、しばらくその場でよろめく。
光属性に対する弱点が明らかに効いている。
「今だ、エリナ!」
エリナがその隙を突いて、魔剣を振り上げる。
「はぁっ!」
エリナの剣が光を帯びて、怪物の一部を切り裂いた。
その瞬間、怪物は再び激しく暴れ始める。
「くっ! こいつ、まだまだ攻撃してくる!」
怪物の反撃、そして新たな力の覚醒
怪物はうねるように動き、黒い波動を全身から放出してきた。
「グァアアアアッ!!」
その波動が、辺り一帯を揺るがす。
俺たちはそれを避けるために必死で動くが、波動に触れた部分が徐々に石化していく。
「石化……!?」
「まずい、このままだと全員石になってしまう!」
俺は冷静に状況を把握しながら、再度解析眼を発動した。
だが、その瞬間――
「うおおおおおおっ!!」
突然、体中に熱いエネルギーが流れ込む感覚がした。
吸収スキルが新たな進化を遂げようとしていた。
「この力は……?」
その瞬間、俺の体に光のオーラがまとい始め、目の前に浮かび上がるエネルギーが増していく。
何かが目覚めたような感覚だった。
新たな力の発動、光の刃
「レオン、どうしたの?!」
「う、うるさい! こいつには……!」
俺は自分の内側から湧き上がる力を感じながら、吸収スキルを完全に解放する。
その瞬間、俺の体に光の刃が現れ、全身に強力な光属性が宿った。
「これは……!」
「光の力が増している……!」
エリナとカイルも驚きながら見守る。
「――これだ!」
俺はその光の刃を振りかざし、闇の試練者に向かって突進した。
「行けえええ!!」
その刃は、今までの力を超える強さで、怪物の体に突き刺さった。
怪物はその場で崩れ落ち、闇の波動が一瞬にして収束した。
「グアアアアアッ!!」
最後のうめき声を上げた後、怪物は消え去り、ダンジョン内は静けさを取り戻した。
試練の先に待っていたもの
「倒した……のか?」
「どうやら……そうみたいだな」
エリナが慎重に周囲を確認しながら言う。
その間、俺は自分の手を見る。
(これが、俺の新たな力か……)
吸収スキルの進化により、光属性の力を一時的に借りることができるようになった。
それは、これまでの俺にはなかった新たな戦力を意味していた。
「レオン、すごい力だったけど、どうやってその力を得たんだ?」
「わからない……でも、今はただの力に頼っているわけじゃない。戦術と力を使いこなさなければ」
俺はその力をしっかりと自分のものにしなければならないと感じた。
この試練を突破したことで、次の戦いに向けての準備が整ったと確信した。
「さぁ、次だ……これが終わったわけじゃない」
俺たちはダンジョンのさらに奥へと進む。
第14話につづく!
「死者の迷宮の最深部、そして新たな謎」
第14話につづく!
「死者の迷宮の最深部、そして新たな謎」