詩 涙の塔R2
「かつて、その大地に塔を建てた者は、多くの人々のために涙を流した」
「よりよい世界になりますように」
「それが口癖だったその者は、自分の身を犠牲にして塔を完成させた」
涙を流しながら戦う者がいる
私はその存在を知っている
しかし多くの人は知らない
頼もしく 強い面しか知らない
私は この事実をどう扱うべきなのだろうか
彼と共に戦わない私には 何らかの役目があるべき
ただ置いていかれたわけではないと
思いたいだけなのかもしれない
ただ無駄に空虚な時間を過ごしているわけではないと
そう考えたいだけなのかもしれない
私はたくさん考えた
けれどどうするべきか分からなかった
私は涙をこらえながら戦っている人に
何をしてあげれば良いのだろうか
「ストーリー」
私は君が泣き虫だということを知っている。
でも私は何かをしたせいで、虚勢をはってまで戦っている君の足手まといになってしまったら?
そう思ったら、何もできなくなってしまう。