亀裂と嵐
天災は、怖いですね。
頑丈な床に胡座をかいて
こんなじぶんがあることを忘れんな
ひっくりかえっても
背中をうちつけるだけですむのは
どいつのおかげか忘れんな
もしも そこに亀裂が走り
頑丈な床をふたつに割ったら
こんな安穏はたちまち まっさかさまだぜ
だからってそれを恐れてるより
ひとつの契機にしてみちゃどうだい?
組まれた脚を解いて
立ち上がって歩き出すなら
そのときはいましかないよって
だれが教えてくれるわけでもないが
組まれた脚を解いて
立ち上がって歩き出すなら
そのときはいましかないよって
あんたもわかってるはずだろう
重苦しい天井にのしかかられて
こんなくらしがあることを忘れんな
とびあがったら
あたまをうちつけるのをくりかえすのは
どいつのせいだか忘れんな
もしも そこに嵐が舞って
重苦しい天井を吹き飛ばしたら
こんな閉塞はすっかり あとかたもないぜ
だからってそれを願うより
ひとつの感謝を捧げちゃどうだい?
降りそそぐ雨をさえぎってくれた
恩に気づかず生きてくなら
あとからきっと後悔するって
だれも教えちゃくれなかったのかよ?
降りそそぐ雨をさえぎってくれた
恩に気づかず生きてくなら
あとからきっと後悔するって
あんたじゃわからねえかもしれないが