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やまぐちブックストアダイアリー  作者: 着ぐるみ人形あき
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第91話 頭上の敵艦

 「逆に酷い目に逢った気がする。」

「テケリリは機嫌良くなったけどね。」

「で、男根はなんで乗ってんだ?」

「棺桶の乗り味は如何かなと。」

「伸び縮みは?」

「僕ちゃん達の戦艦なんて何処も作ってないよ?宇宙初だよ!」

「いつロボットに変形するなの?」

「しません!そんなルーチン無いし。」

「有るよ?

多分船の停滞キューブ内に入ってるよ?

向こうのは停滞キューブの分解解析もできてないはずだからね。」

「こっちも完全解析はしてないぞ?

意味不明な領域が3つほど有ったし。」

「「変形と合体と巨大化だろう。」なの。」

「なのちゃんと男根さんなんでそんなに気が合ってるの?」

「廃油……奴らは本物の変態だ。」

「恋愛対象がスライムな奴に言われると悲しくなるな。」

「ぼく悪いスライムじゃないよ。」

「それ以前に知的生命体だからな。」

「痴的生命体!

なかなかリビドーに溢れる言葉なの!」

「なのちゃん最近言葉だけで興奮できるの?」

「さすがに全裸で書店に潜む者(なのちゃん)。」

「廃油……邪神風に言わなくていいから。」

歩き回る男性器(なのちゃん)の方が良くない?」

「テケリリも遊ばないの。」

“静止衛生軌道上より落下物確認!

……通信カプセルです。

当艦30メートル前に着水。”

「拾えってかな?」

“親方、上方パルスタキオン発射命令を!”

「パルスタキオンレーザー発射準備のまま浮上。

相手の攻撃が有り次第発射せよ。」

「廃油、フルステルス作動して無かったの?」

「してたけど感知されたの!」

“敵艦確認!

大型高速戦艦(クリッパー級)です!”

「なんか下から見たらガレー船みたいな形だな……

まさかアレ……」

「2代目轟天が俺達の船で今乗ってるのが初代轟天の敵艦で想像付いてただろ?」

「海底軍艦轟天も欲しいな。」

「廃油、海底軍艦なら轟天よりラ號の方が良くないか?

艦載機付いてたはずだぞ?」

“上空クリッパー級にエネルギー集中!”

急速次元潜航(クラッシュダイブ)

後宇宙空間に離脱!

イス評議会に連絡!

クリッパー級から攻撃を受けている。破壊するがいいか?」

“ショゴスが乗っているなら脱出せよ!

こちら元イスショゴス特攻部隊通信班長ベタ・ツキ。

地球は君たちを歓迎する。”

「シンバッド、被害は?」

“クラッシュダイブ成功!損傷軽微!”

「艦首3連衝角(ラム)ドリル起動!

粉砕目標、上部セール部分!

衝角部分のみ通常空間に出せ!」

“親方!

帆船型宇宙船いまだに海上に向けて攻撃中です!”

「あれなんでなの?」

「フルステルスはイスの技術かも知れないが次元潜航はウボ=サスラ様の技術なんだよ。

だから最初にこの艦にデバイス付けたんだ。

パープリンも気付かなかったし。」

“親方、パープリンって何ですか?”

「とっても頭の悪い(パーなのでまるで脳がプリン)って地球の古語で……」

「文字!嘘教えるな!

東大一直線ってギャグ漫画で主人公が言ってた言葉じゃないか!」

「男根さん、意味は合ってるよ。」

「廃油ちゃん、それは古語じゃなく死語と言うんだ。」

「地球上空500キロ前後辺りにドーナツ状に……」

「テケリリちゃん、そっちは死後の世界!」

「見たんか?タンバ!」

「文字……お前ショゴスのみんなにどんな教育施してんだ?」

「残念ながら各自が自由に学んだ結果だ。

うちの子たちはみんな学ぶのが好きでな。」


馬鹿な事を言ってる間に棺桶丸1号(仮)の衝角(ラムドリル)がセール部分をへし折る。


「さてこのまま天然の焼却炉にポイしようか?」

「マスター、さっきから精神波攻撃受けてるよ?一応防いでるけどどうする?」

「伸び縮み、ご苦労だけど太陽に放り込むまで防いでおいて?」

「ご主人、携帯電話鳴ってるよ?」

「これ携帯だったの?

何故か高校の時から持ってるんだが。」

「あ~、時間通信機だね~。

イスが気に入った相手に渡す携帯電話、モジがそれ持ってイスに行ったら友人扱い受けるよ。」

「お前ら何を暢気に……」

「ご主人、ハイ・ザーイ博士のサイン入ってるよこれ。

我が幼き友の素晴らしき発想は地球の宝である。

よっぽど何かいい情報教えたんだね。」

「いや~、記憶が全く無いけど?」

“ショゴス解放運動してたイスの博士ですよ。

この艦やあのクリッパー級の設計、デザインにも携わってました。

ってか電話出なくていいんですか?”

「忘れてた……もしもし?」

“(貴様達このサー・ミスター・キャットを無視するとは……)”


ブチッ!


「間違い電話だった。

シンバッド、太陽に向けて発進。」

“らぢゃー!”

「イス評議会艦来ます!

あ、ヴォルヴァドスも……」

“また君か……”

「なんでか馬鹿が寄って来まして……

それよりイス評議会の方、ハイ・ザーイ博士はお元気でしょうか?」

“彼は騒乱罪で未開惑星送り刑確定だそうだが?”

「よろしければ地球で引き取りたく思います。

あとこのクリッパー級のショゴス達も。」

“君が何故博士を気にするのか聞きたいのだがいいかね?”

「昔お世話になったみたいなので。」


そう言いつつヴォルヴァドスに携帯電話(時間通信機)を見せる。


“……解った!評議会もそれでいいか?

あとショゴスはこれに乗っていないのでキャット一味を引き渡してくれるならこのクリッパーも迷惑料として進呈するそうだ。旧型艦に負けた新鋭艦は要らんのだと。

ついでにイス評議会から君に友人(名誉イス人)の称号を与えたいと言っておるが?”

「俺、地球とイスが対立したら地球の味方しますよ?」

“当然だな。

イスは地球のアニメや映画に興味が有るそうだ。

そこでその情報を欲しているそうな。”

「はぁ、その程度なら。

でもTRPG(テーブルトークRPG)で敵になっても許してくれますか?

あなた方はクトゥルフ神話と言う地球の小説で有名なのです。」

“はっはっは、エンターテイメントを真に受けるのはパープルエガー一味くらいな物だ。

こいつも君が船ごと太陽に放り込むと言ったら慌てて私に連絡してきたよ。”

「では後はよろしくお願いします。」


そして文字は上司に連絡する。


「あざす少佐(さん)、宇宙船もらった。

持って帰っていい?」


あざすさんはそのまま後ろにひっくり返ったと言う。

新キャラクターですが一人はそのまま消えるので気にしないで下さい。

ハイ・ザーイ博士は……たぶん防衛軍の庇護下に置かれます。

彼自身はもう出ませんが……ファンクラブの中の一人と精神交換してこれからストーリーに絡みます。

誰と精神交換するか……今まで名前だけしか出なかった人です。

さて次回は あざすさん、怒るとシワが増えますよ?  第92話 大魔神怒る  お楽しみに。

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