第90話 封印された記憶
“うん……妖輔くんがショゴスみんなと仲良くしたいのは解ったわ。”
「はぁ……もうそれでもいいです。」
当初3名のショゴスで固められていた文字は何故かシンバッド、アラジン、アリババ以外の39名に固められ
ウボ=サスラの前に引き立てられていた。
テケリリと廃油もいつの間にか参加していたのである。
“あなた達まで何をしてるの?”
「どうせなら一緒にお神輿を……」
「妻として同じ苦しみを……」
“あなた達はロードとリーダーでしょうが?”
「あの~、お取り込み中すいませんが取り敢えず俺の記憶がですね……」
“妖輔くん昔イスに誘拐されてたでしょ?”
「え?」
“精神感応を使いこなしてイスの最高機密を分解の上組み立て。
更に50年前の戦艦と形式間違えたとなると結構上位のイスと精神交換していたと思われるわね。”
「あんな円錐形の訳のわからないモノの中に入ってたんですか俺……」
“停滞キューブなんかあたしやアーちゃんでも解析できないのよ?”
「ヨグ=ソトースなら解析できるのでは?」
“超能力持つ原始人が鉄砲の構造理解できると思う?”
「ああそう言う立場なのか」
「それよりモジ、銀河標準時間で20年ほど前に地球に行くショゴス慰めなかった?」
「いやごめん、まだ完全に思い出した訳では……」
「「窓を見詰めて泣いてるショゴスにイスの1人が近付いて来て……」
「どうしたんだ?君みたいなかわいい不定形生物が悲しむ必要なんて無いのに……」
「お見苦しいものをお見せしました。地球に派遣されるのでこの風景も見納めかと思うと……」
「そうか……俺は実は地球人なんだ。
向こうで会えるかも知れないな。」
「侵略命令なんです……もしかしたら敵になるかも……」
「そうなれば2人で逃げるかな?
いや侵略が成功したら地球人の捕虜として飼ってもらうのも良いかもね。
ああ見た目が違うから解らないかな?」
「精神波は覚えました。
必ず会いに行きます。」
「ああ、かわいいショゴスちゃん、待ってるよ。」
とか言う感じで。」
「記憶にございません。
が……言われたら似たような会話したような?」
「やっぱりあの時の地球人モジだったんだ!」
「ご主人、それテケリリの記憶誘導!」
「いやそんなにかわいいかわいい連呼したかな?」
「ウボ=サスラ様!
早くご主人の記憶を!
テケリリに弄られる前に!」
“その記憶本当に妖輔くんの中に存在するのよ。”
「「リア充死すべし!慈悲は無い!」」
男根が伸び縮みと一緒に叫びを上げた。
「伸びまで一緒になって何してんのよ?」
「僕ちゃんだけ通常通りだったら恥ずかしいし。」
「ではあなたはモジを襲いに来たと?」
「マスターがまた何か特殊な遊びしてるのかなと。
って言うか現状襲ってるのテケリリと廃油じゃん?
テケリリは体まさぐってるし廃油はお尻に密着してるし。」
「ああ触り心地がいいと思ったらお尻だったのか。」
「廃油が怪しい趣味に走ってる?」
「人間はそれでいいなの。
愛とか恋とかに正しい形は有るはず無いの。
性別などただの基準の1つに過ぎないの。」
「なのちゃん……僕ちゃん達性別無いよ?」
「素晴らしい事なの!
理想郷の住人がこんなにいっぱい……つまりここが理想郷なの……」
「一歩外出ると零下30度のブリザードが吹いとるけどな。」
“妖輔くんの記憶になんらかのトリガーになる物は認められないわ。
拘束解いても大丈夫よ。”
「一応精神波ジャミングしてるけど切っていい?」
「ああ伸び縮みありがとう。
ご主人がテケリリに襲われるの助けてもらって。」
「……僕ちゃん言われてたの逆じゃなかったっけ?」
“あ、あなたがショゴスヘッド11人衆の伸び縮みさんですか!
新しく来たシンバッドと言います。”
“アラジンでございます。”
“アリババってケチな野郎でさぁ。”
「アリババと40人の盗賊……船乗りシンバッド……アラジンと魔法のランプ……マスター!千夜一夜だね?」
「うん、最初の12人はその体の特徴、南極100人衆は世界の童話や物語、宇宙特攻隊は千夜一夜から名前もらってるよ。
だから気に入らなければいつでも変えて良いからね?
あと質問なんだが……何でなのちゃん居るんだ男根?」
「なのちゃんはYBWAの打ち合わせで来てたんだけど文字にお礼を言いたいって事で。」
「要らない事教えて無いだろうな?」
「むっちーの必殺技を考えてもらってたの。」
「背が高いから脳天杭打ち系が映えるんじゃないか?」
「なのと被るんでドリル アスホール タートルツイスターって複合関節技を……」
「それ子供に見せて大丈夫なのかい?」
「斉藤さんジャッジでもそこに問題が有るの。」
「なら却下だな。
そういうのはえびちゃんとベッドでやってなさい。」
「自在ちんちんが無くなったなのにはできないの。
どうせだから廃油ちゃんに教えとくの。」
「うちの子達の教育に悪いのはNGです!
テケリリ詳しく聞こうとしない!」
「夫婦生活のアクセントにはなるの。」
「ならんでいいです。
ただでさえDNAハンターモードとか言って襲いに来るんだから。」
“テケリリ!
頑張るのよ!”
「お義母さんも嗾け無いで!」
「リア充死すべし!」
「「「「慈悲は無い!」」」」
「廃油も伸び縮みも参加しない!」
「文字……なのちゃんも参加してるけど?」
「レポート書いてえびちゃんと書店ちゃんとあざすさんに見せてやろう。」
「なのの命綱を握るとは……さすが幻惑の詐欺師……」
「待ってそのアダ名は有名になってるのか?」
「ふっふっふ……知りたければなのの放蕩息子に口付けを……」
「それはあたしがしてもらうのが先です!」
「ついでにぼくが2番です!」
「廃油、参加しなくていいから!
って言うかテケリリもちんちん生やさないの!」
“マスター、そろそろ間蔵島に帰りませんか?”
「シンバッド、そういうのはこっそり言ってくれ。
その方が逃げ易いから……」
実は今回変にシリアスになったんで書き直してなのちゃん入れたら崩壊しました……
かわいいけど凄い劇薬なんですあの男の娘。
さて次回は これはディズニーシーのアトラクションじゃない!
第91話 頭上の敵艦 お楽しみに。




