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やまぐちブックストアダイアリー  作者: 着ぐるみ人形あき
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第88話 ナインカとダンコンマンの視察

 「お~い文字くん元気かぁ~?」

「あれ?ダンコンマンさんどうしてこんな田舎に?」

「うちの上層部がアレに興味津々なのよ……で、一番詳しい所に聞いて来いって。」

「CIAとMI6がですか……すいませんが水龍砲は公式の方から聞いて下さいね?

エンジンなんかの資料は提供しますので。」

「え?良いの?」

「エンジンはオハイオ級やアスチュート級なら載るはずですんで組み立てて下さい。

ただワープ機関はまだ解析できてない部分も有って取り敢えずは火星くらいまでですが。」

「え?潜水艦かよ?」

「潜水艦宇宙に上げると動かないだけだけど宇宙船水に浸けると壊れるとうちのショゴスに聞きましたんで。

それなら潜水艦に宇宙用エンジン付けたらいいんじゃないかと。」

 「それより文字さん……ショゴスめちゃくちゃ増えてない?」

「銀河皇帝自称するバカが攻めて来たんで乗ってたショゴス開放しちゃいました。

無知村さんやミ=ゴの皆さんが居てくれて助かりましたよ。」

「あらぁ~?不真寺さんの夏休みの日記だとあなたが活躍したって書いてあるんだけど?」

「寝耳に水ですが?」

「地球とセラエノの技術の粋を結集させた地球防衛艦 轟沈ってのは?」

「あざす少佐(さん)がこのエンジンで作るとか言ってた奴ですか?

名前が不穏当なので変えろと常日頃言ってるんですがねぇ。」

「だから言っただろう009、その辺はフィクションが入ってるんじゃ無いかって。」

「でも防衛艦が有るならソルピエロに現れた謎の飛行物体も……」

「あれミ=ゴの掘削機(エクスカベーター)ですよ?マッハで飛んだ銀色の奴でしょ?」

「エビの旦那の所のユンボだったのか……知り合いの刑事が金星人口説いたとか言ってたけど。」

「突然ソルピエロに現れたって報告来てるんだけど?」

「ミ=ゴの科学力の片道転移です。

お二方も転移門(スターゲート)でここまで来たでしょ?

あれのでっかい版。

旧型なんで帰りの転移ができないから全速で飛んだらしいですよ。

金星人ってミ=ゴのショゴスですかね?

人間にも化けられますし。」

「お姉ちゃんなんでここに居るの?」

「レブン?あんたこそ何で……」

「それ廃油ですよ?」


レブンが融けていつもの廃油に戻る……と言っても最近気に入っているらしい少年態だが。


「は~、ターミネーター2みたいだな……」

「Hasta la vista ベイビー。」

「廃油の馬鹿は何処だぁ~!

あ!ダンコンマンさんとナインカさんいらっしゃい。

廃油見ませんでした?」

「さっき海岸歩いてたけど?」

「モジありがと、廃油~!海で首洗っとけ~!」


「テケリリ行ったぞ?何したんだ?」

「テケリリのプリン食べた。」

「あら~。

それはダメよ廃油ちゃん、女の子のスイートって燃料みたいな物なんだから。

こっそり買ってきて返しておきなさい。」

「わかった。買ってくる。」

「廃油、金持ってる?」

「うん、んじゃ行ってくるね?」



「ところで文字君、ショゴスに任せるって宇宙船は?」

「まだ完成してませんよ?イオンロケットにラムジェット付けた様なのが向こうのに積んであったそうでとりあえずそれから……」

「テッテケテケリリリ」

「ん!燃焼実験用のエンジンができたみたいですよ。

ご覧になりますか?」

「オレ達が見てもいいのかい?」

「あなた方に隠したりできませんよ。

失敗しても笑わないで下さいね?」



「って……え?コレですか?」

「ええ。

元々の1/100サイズのラムジェットターボ付きイオンロケットです。」

「エンジンハンガーこれで保つのかい?」

「おそらく期待値の1%も出力出ませんので、点火!」


シュコォーーー


「今イオンロケットを噴射しています。

噴射口に行くと風が吹いてる状態です。」

「熱くは無いんだな。」

「普通に電荷の無い中性粒子を噴射だけですから。」

「え?中性子爆弾って事じゃ……?」

「あれは核融合を使って放射線をばら撒きますがこちらは理論上放射線はゼロです。

プラズマ化したキセノンから荷電粒子を放出しマイナス電荷を持つ電子と結び付けて風を作っています。

で、出力を上げるのにこの噴射口に付いてるラムジェットでキセノンガスに圧力を掛けて実用レベルまで持って行こうとすると……避難して下さい、あの壁の向こうへ。

ラムジェットターボ起動!」


キュイィーン……バフッ ガララララ……


「この様に止まってしまいます。

初めて爆発しなかった……」

「って普段は爆発してるのかい?」

「うちの上層部にNASA並の乗組員訓練施設作るかショゴス専用艦作らないとまともに動かせないぞって言っただけなんですけどねぇ。

なら作ればいいとか言いながら予算搾りやがって……」

「いやいや 見ただけで燃焼実験までできるロケットエンジン作るって恐ろしいぜ?」

「なんか昔見た記憶が有るような……それに従って作っただけなんですけどね。」

「パレンケのパカル王の石棺ですかねぇ?」

「う~ん……そういうのではなくて夢で見た設計図が再現されて出て来ると言うか……」

「昔宇宙人に誘拐(アブダクション)されてた時の記憶だったりしてな、あはははは。

んじゃオレ達は帰るよ。」

「焼きそば食べたかったな。」

「ショゴス達と一緒で良ければ作りますよ?

今資料集めさせてますんでもうちょい待って下さいね。」

「モジ~お待たせ、イオンロケットエンジンの設計図と実験結果持ってきたよ。

はい1部ずつどうぞ。」

「テケリリちゃん、廃油ちゃん探してたんじゃ?」

「テレパシーで呼ばれて資料集めさせられてたのよ。

廃油はどうも島にいないっぽいし。」

「呼んだ?」

「あんたあたしのプリンを……」

「紅生姜の下のプリン?食べていいの?」

「紅生姜の下なんて入れて無いわよ?」

「誰かに食べられちゃいけないから隠しといた。

持ち主は騒ぐだろうからその時言えば良いって。

ね~ご主人。」

「あ~、テケリリ、冷蔵庫には名前書いて入れとくか幹部用使いなさい。」

「モジ……そんなに男の体が良いの?」

「待て待て何でそうなる?」

「廃油が最近男の子に変化してるし。」

「男の娘と呼んで欲しい。」

「資料ありがとう、オレ達は帰るよ。」

「もう少し痴話喧嘩も見たいけど……」

「廃油、転移装置(スターゲート)オペレーター頼む。

俺ちょっとテケリリと話が有るから。」

「は~い、お二人とも忘れ物無いね~?んじゃシェブロンワン……クリア!

また遊びに来てね~?」

不真寺の夏休みの日記がとんでもない事に……

実際不真寺はこれを見越して最終的に助ければ文字がいろいろ言うことを聞いてくれるだろうと言う打算も有ったみたいです。

失敗した上にあざすさんから叱られましたが。

さて次回は 棺桶丸1号(仮)潜水実験

第89話 深く静かに潜行せよ

お楽しみに


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