第86話 サマーエンジェルス
「ねぇご主人、本当にここでいいの?」
「逆に棺桶丸1号(仮称)の中になんでゲート付けよう
とするのよ?」
「艦同士に転移装置有ると便利よ?」
「要らない、何故なら轟沈との直通ゲートは設置してあるから。」
「親分~!浜茶屋設置終わりましたぜ~!」
「辰っつぁん松っつぁんご苦労様!有難うね。」
「二人共何やってんの?」
「いや戦闘機乗ってゲート設置に来たらよ、親分がついでにプレハブの浜茶屋作ってくれっつーんで頑張ってた。」
「ってかテケリリも廃油も今親分付きだろう?
親分残して台戸に行ってんじゃねーよ。」
「まぁまぁ辰っつぁんも松っつぁんも牛丼とバーガー食って行ってくれ。
本当に助かったよ。」
「なんだもう艦内には設置してたのか。」
「まさかやまぐち書店が去年に続いてここで慰安旅行するとは思わなかったけどな、ただ停滞キューブに転移機能は無かったんでお義母様に頼んで転移装置作ってもらったのよ。」
「おじさんあれ解析したの?」
「おや皆さんいらっしゃい。
不真寺ちゃん見るだろうと思ってキューブ一つ解体してあるからね。」
「焼きそばとかき氷は有るなの?」
「ふっふっふ、イカ焼きの用意も万端だ。
さぁみんな合宿所に荷物置いておいで。」
浜辺に集まったみんなはまさに百花繚乱
子供向けデザインっぽいピンクのビキニの書店ちゃん。
スカート付きスクール水着のA-10。
年甲斐も無く黒いマイクロビキニのあざす女史。
白いビキニのXOXO。
ピンクの水玉スクール水着のコニー。
黒のスリングショットのブブラッド。
同じデザインで赤の色違いのニーナ。
赤のトラッドデザインっぽいビキニのえびちゃんに対して……
いろいろ隠せてない青い超マイクロビキニの問題児……
「「「なのちゃん退場!」」」
「なんでなの?」
「ここ今ほとんどプライベートビーチだから良いけど他所でそれ着て歩いたらお巡り飛んで来るからな?」
「なによそのフリーに風に靡くほぼフリーちんちんは?
隠れてるのマタンキだけじゃないか。」
テケリリが何も言わないなと思ってたら立て札に変身していた……
なのちゃん禁止と書いてある。
「ここからがコツカケの奥義なの……はあっ!」
体内になのちゃんの突起物が収納されて行く……
「これなら大丈夫なの。」
「はなからしとかんかはなから!」
「あざすさんが許可してた訳じゃないんだね。」
「廃油ちゃん……こいつ人騒がして遊びたいのよ……」
「いやそれよりも……全員が1人の男の娘の股間凝視するってのは如何なものかと。」
「やっぱりなのちゃん悪役の方が良いんじゃ無いかな?」
「文字さんが1番良識派のコメントだったわね。」
白いビキニにTシャツとデニムのミニスカートを纏ったヤマナメと珍しく白いマイクロビキニの斉藤だ。
となるともう1人の問題児は……
「誰か台戸の煮華でバイトしてくれるショゴスは居ないだろうか?」
「勝手にショゴススカウトするなマドカ~!」
赤のサラシと六尺褌の夜叉丸こと十六夜円……何故かテケリリが懐いている数少ない地球人でもある。
「あのなぁ夜叉……さすがにフンドシは……」
「曹長閣下!
これほど動き易い水着も有りませんので。」
「なのちゃんみたいな超マイクロビキニは?」
「あれでは裸では有りませんか!」
「この娘の羞恥心が解らん……」
「遅くなりマシタ~!」
「エリンギその前にごめんなさいでしょ!」
パレオ付きの濃紺のビキニの無知村さんはまだいい。
いや不真寺ちゃんのエメラルドグリーンの超ハイレッグビキニも良いとしよう。
「不真寺ちゃん……何で太股に古いSFチックな光線銃付けているんだね?」
「おじさんがイスからパクった電撃銃がこんなにスタイリッシュでコンパクトに生まれ変わりました。
「え?不真寺ちゃんアレ改造したの?」
「うん、だからテケリリちゃんと見たジョーズが出て来ても大丈夫だよ。」
「廃油……俺頭痛くなったんで漁協で寝てきていい?」
「なのちゃ~ん、ご主人頭痛いらしいから……」
「治りました。
それより無知村さんまた大きくなってない!」
「太陽光線で体組織が膨らんでマスが水に浸かると戻りマスよ?」
「う~む光輝く太陽電池の我が儘ボディー……
それはマスタージャンボ因子は関係無いんだね。」
「大丈夫ですぞ同士文字さん。」
「あ!ドクター不真寺!
ドクターが彼女達の引率ですか?」
赤いトランクス型海パンを靡かせながら……
「いえ、PTAですぞ。会長はあちらに……」
「ねぇあざすちゃん。ママ似合ってる?」
「いい年して紫のスリングショット着るんじゃない!」
「智泉郷ご夫婦は少し遅れるそうです。」
「いや……俺に言われても……」
「文字くん1週間頑張ってね~!」
「俺酷い無茶振りされてない?」
まぁ食事や浜茶屋等でまざすさんにはものすごく助けられたのだが……
不真寺親子は例の停滞キューブが気になるらしく何度も地下ドックに足を運んでいた。
マツさんシイさんは無知村さんが大きくなる毎に海に叩き落としていた。
YBWAの面々が肝試しやってたがショゴス宇宙艦建武隊のみんなが張り切って破れ提灯やら崩れかけた社に祀られた曰くありげな左手やら交代で変身して藪の奥から覗く姦姦蛇螺なんかを嬉々としてやっていた。
「文字さん!あの人悪役としてスカウトしたい!」
って斉藤さんに言われた時はなにごとかと思ったが……
異形レスラー軍が欲しいってのはよく解るんで南極からプロレス好きのゼーゼとセバスを呼んで会わせてみた。
まぁ目の前で男性→女性→ゾンビとサキュバスに変身したら喜ぶわね。
「斉藤さん、彼らはショゴス1・2を争うプロレス好きです。
どうか使ってやってください。
ゼーゼ、セバス。
君たちは第2地球人計画の先兵ですが失敗を恐れず頑張ってください。
計画内容は地球人との友好確立、あとの説明はテケリリからします。
住居はグランハイツ台戸に用意しとくからね。」
とまぁ慌ただしい1週間は過ぎ去った。
今にして思うと何故かなのちゃんだけがずっと同じデザインの水着を四六時中着ていたが……
この時期になると進行間違える筆者でございます。
去年は1回分足りなくてひーコラ言いながら書いてた様な……
さて次回は 夏休み作文発表会
第87話 何してた不真寺?
お楽しみに。