第83話 詐欺師の帰還
パ「愚かなり奴隷種族!宇宙の塵にしてくれるわ!
「ワハハハハハハハ!」」
廃「ご主人! ……おっさん今笑い声が二つ有ったの解ったか?」
パ「何を言っておる?
頭は回っても所詮は奴隷種族か……」
文「廃油、良くこんなバカの下に居て切れなかったな?」
パ「誰だ?」
文「邪魔しとるよパープルエガー……え~と大尉?」
パ「皇帝だと言っておろうが!貴様は何者だ?」
文「防衛軍特殊諜報部チャイルドセブン工作班 文字
または通りすがりの宇宙艇騎乗者だ。
よくもサイクロン号潰してくれたな?」
“キャー!妖輔くん!”
文「お義母さんこのスーツ便利ですね。
宇宙空間でも平気。」
無「遅くなりマシタ!宝永丸到着しマシタ。」
マ「燃料抜き忘れててエンジン動かなかったんだ。」
不「あたいを先に送ったおじさんファインプレーっすよ!」
パ「宝永丸?何故マイコニッダーがここに?」
廃「ナコトから聞いてないのか?
地球のご主人はマイコニッダーやミ=ゴと仲がいいと。
あとヴォルヴァドスともな。」
パ「何故ここでヴォルヴァドスの名前が出るのだ?」
廃「銀河皇帝を僭称し発展途上惑星を支配しようとしてると言ったら来るって。
現在の偉大なる種族評議会と一緒に。」
パ「それまでに……」
文「逃がさねぇよ?
宝永丸が来てるって言ったろ?
マツさん全燈火点灯お願いします。」
パ「こちらには人質が……」
文「面白い銃持ってるね?これそのはさみでどうやって撃つの?」
パ「あ……貴様電撃銃を……」
不「おじさん、それ分解したいんで持って帰って欲しいっす。」
文「あいよ。
で、誰が人質だ?怪我しないうちに開放しとけ?」
パ「この艦に乗り込んだ貴様だ!飛んで火に入る夏の虫とは貴様の……」
マ「イス艦3隻キャプチャー完了。艦影出しますね。」
全長157メートルの轟沈や同130メートルのイス艦がまっすぐ並んでも半径にも満たない直径4キロの円板型空母が頭上にのしかかる様に現れる。
文「へぇ~、でかいんだな宝永丸って。」
パ「我を拘束しようとは何と愚かな地球人よ。」
文「マツさ~ん、ドクターでも良いけどこいつに苦痛与える物ない?」
パ「まさかこれで勝ったと思っては居まいな?」
文「まさかまだ負けてないと思ってる訳では有るまいな?」
マ「痛みは普通に感じる様ですよ。特にそいつ痛みに弱いらしいです。」
「テケテケリリリ。」
文「ありがとう、今回の勝利は君たちのおかげだよ。」
パ「おい奴隷!余を助けよ!」
文「そんな上から言うだけで何時までも思い通りに人を動かせるとは思わない事だな。」
パ「いつの間に奴隷共を懐柔した?」
文「通常空間に出たと同時にうちの伸び縮みにテレパシー発信してもらった。
“地球のショゴスマスターからお願いがあります。
作戦内容はこうこうでそちらの白い艦に乗り込むのでできればお手伝い願います。
成功の暁には全ショゴスを地球に引き取る用意が有ります。
こちら元イスショゴス特攻部隊通信班長ベタ・ツキ。
現在第2地球人計画遂行実地委員伸び縮み。”
なんでここまで凄いショゴス達を俺一人消すのに使い捨てようとした?」
パ「笑止!貴様は今奴隷以下だと認めたのだ!」
文「そうよ?ティンダロスもみんなが居なきゃ勝てなかったしセラエノに飛ばされた時もお義母様連れて帰ってくる時もテケリリと廃油が居てくれたからできたんだよ。
そして今回も犯罪者から地球を守れたのもみんなのおかげだ。
俺一人じゃどこかで野垂れ死んでる。
でも俺未満の奴をやっと見つけたぜ。
パープルちゃんってば部下もショゴスも連れて来た癖に俺一人に勝てないんだもんなぁ~!
そう言うの無能って言うんだよ?」
パ「え~い、親衛隊!何をしておる!」
文「酔って寝てるぜ?
お前らアルコールに弱いらしいじゃない。」
廃「ご主人~、うわ!変身してる……」
文「このスーツを着ると暴力衝動が抑えられない……」
テ「この前に行った映画の台詞だ!」
文「あれ?テケリリと廃油どうやってここに?」
テ「宝永丸のキャプチャービームで強制着艦してるよこの3隻。
轟沈は普通に着艦してるけど。
で、この艦のショゴス達に何処に居るか教えてもらったんだ。」
廃「ご主人、そいつアルコール効かなかった?」
文「いやヴォルヴァドスが来たとき酔ってない方が良いかと思って。
って何持ってんだパ-の字?」
テ「モジ……高速移動手段使いこなしてる……」
パ「それが地球人の能力か?」
文「いやお前の横まで行ってこの金属の箱掠め取って元の位置に戻っただけだが?」
廃「ご主人……配下のショゴス達のパワーアップで自分の能力上がってるの忘れてないよね?」
文「え?」
テ「前にXOXOちゃんが進化してあたしたちがパワーアップした時にそのフィードバックがマスターにも行くって聞いてなかった?」
文「ん~?聞いたような聞いてないような……」
廃「むっちーの中に入ってたバイ菌アホウ殴った時、
「お前じゃ俺に勝てねぇよ。」
とか言ってたのは?」
文「このスーツ着るまで相手の攻撃が当たったらおわりだなと。」
「「ちょっとそこ座りなさい!説教するから!」」
文「その前に……逃げようとすんなてめぇは!」
廃「四連ホーンの付け根握ると窒息するよ。」
「ボス、握っとこうか?」
「大口、オレっちにやらせてくれ。」
文「あ~、気泡。死なない程度でよろしく。」
パ「何なのだこの奴隷共の懐き方は?」
廃「正しいショゴスロードの力だよ。
お前達がどう足掻いてもできなかった事だ。」
「ごすずん、イスとヴォルヴァドス来たよ。」
文「ありがとう斑。さぁそいつ連れて行こうか。」
「なんで酒臭いのこの船?」
テ「緑、それ廃油がアルコールプラント弾打ち込んだからだよ。」
文「あ……艦返す所まで考えて無かった。」
廃「いいんじゃない?
これもう宇宙海賊船扱いのはずだから鹵獲艦で。」
イス艦隊のショゴス達は40名です。
当初テケリリと40匹の海賊とか訳の判らないサブタイトルを考えたりしてました。
石棺戦艦は1隻をリバースエンジニアリングし、2隻を宇宙軍創設の為の初期艦として運用予定でございます。
さて次回は やっぱり基地って要るんじゃない?
第84話 間蔵島にて(前編) お楽しみに。