第68話 表で頭冷やして来い!
“あ、Dr.不真寺来たわね。”
文「医者と言うより学者先生っぽいですね。」
ヌ「医学博士ですゾ?マスタージャンボ因子研究の第一人者デス。」
男「んじゃなんで不真寺ちゃんが嫌がってたんだろう?」
D「萌唯ちゃ~ん!元気だった~?パパですよ~!」
文「あ……一気に納得した。」
不「それよりエリンギ診るっす!あたいらが因子取ってきてるっすから。
それとも表のブリザードで頭冷やすっすか?」
D「ふむ……萌唯ちゃん、自分の事はあーしと言いなさい。」
不「知るか!それより姉御やおじさんたちに挨拶するっす!」
D「失礼しました。私は不真寺芽舵造と申します。萌唯ちゃんがお世話になっておりますようで……」
テ「いえ、我々こそ不真寺ちゃんに助けていただいております。今回も不真寺ちゃんがエリちゃんの異変にいち早く気付いたので……」
D「おや?あなたはショゴスですか?」
テ「はい、地球のショゴスロードでテケリリと言います。」
D「うちのショゴスのウエブスターとマシューです。あと地球のショゴスマスターマウジーさんにお願いが有るんですが……」
テ「ああモジですね!モジ~!不真寺ちゃんのお父さんがお願いが有るって~!」
文「はじめまして、変人の文字でございます。」
不「おじさんは次元繭突き破ってイスの劣等種に追われてたあたいを助けてくれたっすよ。」
D「え?どうやって……」
文「このダイショちゃんが乗ってるロボットの粒子撃のエネルギーをリークさせてですが?」
D「後でいろいろ話しましょう。取り敢えず先に因子を……」
文「噛み付くんで注意してください。
これ噛み付かれた時の奴の歯です、ショゴス細胞でなかったら千切れてたでしょう。」
D「え?どういうことです?」
ヌ「ドクター、文字さんノ左腕はテケリリちゃんの体組織で作られているんデスよ。」
D「萌唯ちゃん、パパちょっと頭痛が……」
“あら?意外に正気度の耐性少ないのね?”
テ「お母さん!」
D「おや?テケリリさんのお母様ですか?」
“はじめまして、ウボ=サスラと申します。”
Dr.不真寺は今度こそ意識を手放したのだった。
不「テケリリちゃん、廃油さん、ちょっとウボ=サスラ様に化けて欲しいっす。
他のショゴスも化けられるのはウボ=サスラ様に化けてくださいっす、マシューとウエブスターも頼むっすよ。ああ細部まで細かく似せなくて良いっす。」
“不真寺ちゃん……それ発狂しない?”
不「根性無いけど正気度変に高いっすよこの親父……
本当に根性無いっすねぇ……起きろクソ親父!」
D「ああ……萌唯ちゃん……パパ地球で自存する源と名乗る美人と会ってね……」
不「あんな人っすか?」
D「そうそうちょうどあんな感じで……」
不「それともこんな人っすか?」
マ“お嬢様、我々までこの様な事をしていいのでしょうか?”
文「地球のショゴスマスターの依頼で不真寺ちゃんの言う通りにしたと言えばいいよ。
お手伝いしてあげて?」
ウ“さすがショゴスマスター、テレパシーに割り込むとは……”
文「え?できないのこれ?」
男「博士、判るか?」
博「文字がまた人間離れしたことやって人外のみなさんに引かれたんだろう。」
あ「あ~、文字くんだからね~。」
不「おじさんすげぇ信頼感っすね」
文「それよりそんな事したらドクターゲシュタルト崩壊起こさな……あれ?」
不「一旦頭の中それで一杯にして通常に戻したら思考バイアスが掛かって戻るっすよ。
発狂耐性持ってないとそのまま発狂するっすよ?」
文「実の親で怖いことしてんじゃないよ!」
不「今はエリンギ治すのが最優先事項っす。」
D「ああそうだ、文字さん、どうやってショゴスに喋らせているんです?」
文「いや……普通に友達と付き合う感じで行動共にしてれば喋ってくれますよ?」
テ「モジ……ウエブスターとマシューには制約がかかってる。自力じゃ解放できない。」
文「誰だそんな事した馬鹿は?」
テ「形はイスの技術、解放していい?」
文「解放してあげてくれ、お前達に苦しみは無いのか?」
テ「それは大丈夫。
我自存する源の代行者として古き制約を破棄する者なり。
音声復帰!」
ウ「テケリリリ……どくたー……」
マ「リリリ……めいお嬢さま……」
テ「うん、すぐ喋れる様になるよ。」
文「テケリリ~!
疲れて無いか苦しくないか辛くないか?」
廃「ご主人!ハウス!」
文「わんわんわん!」
あ「テケリリちゃん絡むと知能指数下がるわね~。」
D「凄い……ショゴスロードの能力もそれを自在に使わせるショゴスマスターも……」
文「Dr.不真寺、これでお二人は魔法も使える様になりました。
末永く幸せにしてあげてください、伏してお願い致します。」
D「はい、今度は私の番です。採取したマスタージャンボ因子を見せてください。」
不「ほぇ~。さすがおじさんっすね……
あの二人あたいが子供の頃から喋れなかったっすよ。
親父はテレパシーが下手くそで二人の言ってる事が判らなかったっす。
まさか秒で解決するとは……」
文「だからテケリリが凄いのよ。
俺は解放してあげてくれとしか言ってないよ?
あんな魔法使えないしね。」
“あら?テケリリだけじゃあんなの使えないわよ?”
文「はい?いや現に今テケリリが……」
“妖輔くんには自存する源の配下の能力強化の権能与えてあるもの。
あなたが何かを助けたいと思ったらその指示を受けたショゴスの能力は倍に跳ね上がるわ。
まさか最初にショゴスに使うとは思わなかったけどね~。”
文「ってことは配下じゃないけどマシューさんとウエブスターさんも……」
“もちろん1.5倍程にはなってるわね。
ドクターの仕事も早く済みそうよ。”
視線の先には眠り続ける無知村エリの姿が有った。
テ「あれ?むっちーのご両親は?」
廃「ドクターと一緒に実験室に行ったよ?因子の進化と凶暴化の原因究明するって。」
今回潜水艦が出なくてすいません。
と言うか因子の進化と凶暴化までやろうと思ってたのですが……
Dr.不真寺の性格設定ミスったかも……
普段は寡黙な敏腕ドクターの設定だったのですが……
ちなみにマシューもウエブスターも鉗子という手術用具から取っております。
あと途中で不真寺の口調が変わってますが彼女は自分が勝てない人間には下から出ます。
その為に夜叉丸連れて来てたのに……
さて次回は 凶暴化犯人確定
第69話 シュードモナスの罠 お楽しみに




