第67話 因子バスターズ
男「亡者の匣までにじり登った♪」
文「暗い歌歌うんじゃない!」
廃「沖のカモメに潮時聞けばァ~♪」
不「わぁ~!廃油ちゃん声もいいけど歌も上手いのね~!」
“いやこれ結構絶望的な旅だと思うんだけど……”
テ「哀れ七人死出の旅、それどんじゃんどんじゃん死出の旅。」
“あなたたちは根性座ってるのかやけくそなのか……”
ダ『文字さん通信入ってマス。』
あ「ダイショちゃんに歌わせて!」
文「終わってからカラオケにでも連れて行け!」
博「ビッグ回向と女医サウンドどっち予約する?」
文「女医サウンドは隙手間が愛用してたな。」
博「ビッグ回向で。」
ダ『延髄より中脳を経て視床下部カラ脳下垂体に至りマス。
脳下垂体にマスタージャンボ因子存在可能性98%。
艦首ガタノゾア光線発射準備完了しマシタ。』
文「なんかでかくて丸くてグロいのが居ますけど?」
“マスタージャンボ因子が進化してるですって?”
男「バラデュークのオクティだな。」
テ「あいむゆあふれんど!」
文「テケリリ、そいつ相手にぶつかって死ぬからな?って廃油までパケットになってるし……」
廃「んじゃブルースナイパーで。」
男「それ敵キャラだから!」
文「うちの子に英才教育施すんじゃねぇ!」
廃「人間態でノーミスクリアするとCGさんがスーパー剣ウスさせてくれるって。」
あ「CGくん……台戸本部ゲームセンターにしてないわよね?」
C「おいらの大事なコレクションをショゴス以外に触らせる訳無いでしょう?」
文「コラお前ら真面目にせんかい!
因子が進化してるらしいけどどうすんの?」
あ「現場の判断を優先します。さぁ撃て!」
文「攻撃命令じゃねーか!廃油!」
廃「安全装置解除、照準器に敵設定………照射!」
文「特に変わった感じは無いけど次行っていいの?」
“まだよ!更に活性化してるわ!”
文「では……外科手術の時間かな?不真寺ちゃん、指示頼む。」
不「え……でもあたいこんな症例知らないっすよ?」
文「奇遇だな、俺達はこんな因子知らなかったんだ。
で、あの脚の部分で脳にへばり付いてる。
あの脚を残して良い物か根刮ぎ取った方が良いかすら解らない。
専門家の意見を聞きたい。」
不「脳下垂体は全てのホルモンを司っているっす、下手に傷付けると視力や視野の障害、成長異常、性別混濁なんかの可能性が有るっすよ。」
男「性別混濁?」
不「マイコニッダーの性別はホルモンのみで確定されるっす。それこそ男根さんのイラストみたいに汚い大砲が生えてくる可能性も有るっす。本来ゾス777ガタノゾア当てると肥大化した因子が縮むんっすが……」
文「萎縮しなかったと。
それじゃ脚は残した方が良いかな?最悪もう一回来て切ればいいから。
あと指令室、この後口腔より脱出したい。
まずはマスタージャンボ因子に何が起こったか調べてからだ。
無知村さんのご両親、それで構いませんでしょうか?」
マ「はい、よろしくお願いします。」
“ふっふっふ、こんなことも有ろうかとこの艇にはマジックハンドと標本回収ケージを増設してあるわ!ってこれ癖になるわね。”
文「やっぱり改造施してましたか……」
“妖輔君ならプロティユース号選ぶって確信が有ったからね。たぶんわだつみかしんかい12000が在ればそっち使ったでしょう?特にわだつみは仮面ライダーが操縦してた名機ですもの。”
文「いや、あれらはバチスカーフなんで長距離潜行は無理です。」
廃「ウボ=サスラ様がマッドサイエンティストになってる……」
不「あたいは普通に邪神様に突っ込んでるおじさんが怖いっすよ……」
文「さて船外作業だ。
テケリリ、一緒に来て切断面にガタノゾア光線当ててくれないか?」
テ「どうやって切るの?」
文「こんなことも有ろうかと高周波振動ナイフを持ち込んでおいた……お義母さんこれ本当に癖になる!」
“さすが妖輔君ね!”
男「二人でサムズアップしてるよ……」
ダ『指令室、ヌガー・クトゥンより連絡、
こちらにドクター不真寺が向かっている。
状況説明済み、患部サンプルを欲す。
患部凶暴化の恐れ有り、注意を要す。
以上デス。』
男「不真寺ちゃん、お父さん来るって……どうしたの?」
不「ああぁ~!何しに来るんっすかあの親父!」
文「落ち着け!今は無知村さんの患部切るんだろ?」
不「ああそうだ!おじさんそんな刃渡りであの脚切るつもりっすか?それなら……これ使うっすよ。」
廃油「ゾス777改造光線銃?」
不「今即興で改造したレーザーメスっす。
切る時は一息で切って欲しいっす。
でないと患部からのフィードバックの発生が考えられるっすよ。
全因子進化でもされたら目も当てられないっす。
ダイショちゃんマジックハンドで患部掴んで欲しいっす。
後はおじさんとテケリリちゃんに任せるっすよ。」
潜水服を着て船外に出る。
思ったほどリンパ液の流れは無い、何故か因子が大口開けて噛み付こうとしているが……無視して脚部分を切り落とす。
と同時にテケリリがガタノゾア光線を切断面に照射。脳細胞は護られた。
ついで因子の切断面にも照射。
因子は独立した腫瘍となる。
不「ダイショちゃん、標本回収ケージに患部収納!男根さんと廃油さんはテケリリちゃんとおじさん回収して欲しいっす!」
だが暴れる因子に文字が噛まれる。
文字は高周波振動ナイフで因子の口部分を裂き手を抜く。潜水服には因子の歯が突き刺さっていた。
文「何で出来てんだこの歯?潜水服貫通して左腕に刺さってるぞ?」
テ「きゃぁー!モジの腕がぁー!」
“あんたも落ち着きなさい、あっちはあんたの体で作った方でしょうが?”
ダ『本艇はこのまま口腔内に進入、回収を待ツ。』
書房『了解!唾液吸入ノズルに近付ケ。
レーダーでプロティユースは確認してイル。
5…4…3…2…1…タッチダウン!プロティユース帰還確認!巨大化処理開始セヨ。』
実はもっと簡単に因子を潰して終わろうと思っていましたが……筆者の中の悪魔が囁きまして……結果因子が凶暴化し進化したと。
まずなんで凶暴化したかの説明もしなきゃいけないし(その為のパパ不真寺ですが)。
それと、令和5年4月23日現在発売中の週間少年チャンピオン21号にコニース・Kのモデル、こにすけ先生の
「恋するキューピッド」が掲載されてます。
どうかこちらもよろしくお願い致します(こにすけ先生勝手に応援し隊員)。
さて次回は 娘が嫌がっていた理由
第68話 表で頭冷やして来い! お楽しみに。