第50話 (狂気)山脈の少女?廃油
メリークリスマスです
「昨日って……いやいや不真寺さんに会ったのが3日程前だぜ?俺のスマホにしっかりと……」
あ「7時間前になってるわよ?ってかロボット超高速で動いてる……」
ビデオの早送りの様にダイショテンがチャカチャカ動いてたのである。
「こんな撮影モード有ったのか……」
C「お前のスマホにそんなの付いてるか。」
無「時間が引き伸ばされたんデスね。超光速航行では良く有りマス。」
不「待てエリンギ!まさかおじさんそれ知らなかったのか?あたい超光速航行中に助けてもらったんだぞ?」
あ「え~と、不真寺さんだっけ?地球はまだ光速突破はおろか隣の衛星に行くのもやっとなのよ。今エリちゃん一家に手伝ってもらって宇宙船作ってるわ。」
ブ「マスターモジ!無事で何よりデスな!」
「マスターブレダラ!すいません途中で飛ばされちゃって。」
ブ「いい船を入手されマシタな。これなら斑ちゃん達も動かせマスぞ。」
「いやこれ南極に固定しようかと……」
『南極大陸大陸棚に接近!ロス棚氷よりクリスマス山に氷塊の下を移動シマス。全解氷装置作動!以降時速50キロが全速になりマス。』
「お願いします。今回はウボ=サスラ様の帰郷を第一に考えて下さい。」
廃「大口やでんでんにも会わせてやりたいな。」
“転移装置を渡しますよ。我が子達をお願いしますね妖輔さん。”
「ウボ=サスラ様、見えますか?こちらはユゴスのショゴスマスター、ブレダラ・クトゥンさんです。彼のところのショゴス達にも良くしてもらっています。彼らにも会ってもらってよろしいでしょうか?」
“まぁまぁ、こちらからも宜しくお願いしますね。”
廃「ご主人……この先に敵性生物が居るかも知れない。」
「うん、廃油とテケリリは自分を守りなさいね?俺放っといていいから。」
テ「やだ!」
廃「テケリリもぼくもそんな命令聞くはず無いんだよね。」
あ「で、廃油ちゃん。敵性生物の詳細って判る?」
廃「おそらくだけど……ショゴス。」
「なんてことだ……最強の敵じゃないか……」
男「こらそこの不定形王。」
「そう呼ぶあんたは男根王。」
男「その称号はなのちゃんに……でなくてショゴスならテケちゃん達と同じだろうがよ?」
廃「男根さん……あいつら野良なんだよ。」
「男根、食人族と思えばいい……テケリリ遊ばない!」
テケリリは杭に刺さった女性に変化していた。
C「でも人は食ってないだろう?」
「百年ほど前にアメリカはミスカトニック大学の越冬隊が全滅している。恐らくは……」
テ「あなた食べる?食べられる?」
「恐怖を煽らんでよろしい。テケリリと廃油に説得してもらおうと思うが……クソ、日本に行ってみんな連れて来るか?」
あ「間蔵島に基地でも作りましょうか?」
廃「大丈夫だと思うよ?ウボ=サスラ様連れて行くんだから話位はできると思うよ。しかもご主人ショゴスの言葉使えるから未開の蛮族程度だよ。」
『クリスマス山に到達!ダイヤモンドファイバードリル始動。ウボ=サスラ様の分離体2キロ先に確認しまシタ。』
「分離体に怪我させないように慎重にお願いします。」
廃「ご主人、ショゴス寄ってきた。」
「前進ならびにドリル回転一旦停止!外部に向けて放送頼みます。」
『放送準備完了、ドウゾ。』
“「テケテケテケリリリ、リリリテケテケリテケリリテッテテケリ。テテテテケリリテケリリ。」”
“おまえ何故我等の言葉が判る?”
“「俺の友達はショゴスだ。友達の話す言葉は覚えて当然だろう?」”
“ウボ=サスラ様が居ると言うのは本当か?”
ウ“彼を疑うでない!我はここにおる。セラエノでヴォルヴァドスに封印されておったのを婿殿に解放してもらったのだ。彼の嫁はショゴスロード。テケリリである。”
“「お義母さん、まだお疲れでしょうに……」”
“我々をまた使役するのでは無いか?”
テ“「彼の左手はあたしの体です。彼は敵対したときに自らの手を犠牲にしてあたしを救いました。あなた達が反乱を起こしたイスの偉大なる種族はこの時点であたし達の敵になりました。」”
廃“「我々はこの地球で彼によって新しい地球の生命体として暮らして居る。我が先輩諸君、現在この船に居るのは諸君の敵ではない。どうかウボ=サスラ様を完全体に近付けるのを認めてくれないだろうか?」”
“ウボ=サスラ様については了解した。だが友好的に付き合えるかどうかはその船から出た時に改めて調べさせてもらう。”
“「それで充分だ、ありがとう。」”
「ダイヤモンドファイバードリル再始動、微速前進。」
ゴゴゴゴゴ……ガバッ!ドリルが空洞に突き抜ける。
「ドリル停止、ウボ=サスラ様の肉体の現在位置を探査。」
“あ!直接見たら正気度無くなるからシャッター閉鎖してね~。”
『シャッター閉鎖。肉体500メートル先に発見しマシタ。』
“その上で落としてくれる?動きは鈍いと思うわ。”
「了解、空洞上部ギリギリを飛行してウボ=サスラ様投下。」
『ウボ=サスラ様投下!即身体上より離脱しマス。』
「安全圏にて待機。落ち着くのを待って表に出よう。」
ウボ=サスラを取り込み嵐の海の様に荒れ狂っていた原形質は、やがて嵐の後の様に穏やかになった……と同時に……
“みんな~、お待たせ~。お母さん体の支配に成功したわよ~!ちょっと変身するからもう少し待っててね~。”
「お義母さんちょっと待……ああ、やっぱり……」
轟沈の大型モニターに映されたレーダー映像では、巨大な女性が服を着替えているシルエットが映し出されていた。
「なんでわざわざ服部分分離してから着たんですか?」
“ん~、おんなごころ?もうみんな出てきていいわよ~。”
轟沈から出た文字達を待ち受けるショゴス達……だが……
“大きくなったな、バカモノ。”
廃「え……おんじと……ペーターも?見ないと思ったらここに居たのか!」
男「おい文字……おんじとペーターと来たら……」
「ああ、山羊のユキちゃんが居れば完璧だ。」
最後の最後でサブタイトル回収と言う情けない事態に……
と言うかサブタイトル変更して次に送ろうと思った時には前話が公開された後でした。
さて次回は あのイスの偉大な種族がペーターなどというまともな名前を付けるでしょうか?
第51話 ペーターの山小屋 お楽しみに