第48話 コギャル登場
「ロボット格納して!」
廃「ご主人にマニュアル転送、急いで!」
テ「モジはティンダロス撃退してる!武器が有れば勝てる。」
「いやテケリリさんそれは……うわぁ?」
ダイショテンのスペックが頭に流れ込む。
「あ、勝てるわこれ……ショテン粒子撃!」
手首が展開し陽子放出孔が顔を出す。
「ダイショテンジャンピングパンチ!」
廃「バーンナックル!」
ダイショテンが石棺型宇宙艦に拳から突っ込む!手が宇宙艦に刺さった状態で暴れて……手を抜こうとしているのか?あ、抜けた。
「ダイショテンドロップキック!轟沈セーフティーネット展開、ダイショテンを受け止めて!」
“バーニア無しで中距離宇宙戦闘やるとはね……”
『どうやって回収するノカと思ってマシタ……敵艦航行不能。通信波を感知!』
「なら救助されるでしょ。宇宙艇は?」
『格納庫に入ってマス。乗組員が艦長との面談を求めテいマスが……』
「艦長はお義母さんでしょ?」
“あたし黒幕で居たいのよ。”
「良くわからんが解りました。艦長代理で会いましょう。」
「ヤッホー、変わった宇宙船のおじさんありがとね~。」
テ「何この子……」
廃「ご主人はおじさんじゃない!お兄さんって言うとおやつ余計にくれるんだぞ!」
「廃油、落ち着いて。なんでイスの劣等種に追われてたんだ?」
「劣等種ってウケる~!そいつらのコミュニティーで銀行襲ったんだけど~、ヘマして追われたってワケ。」
テ「半分位何言ってるかわからない……」
「この艦は地球防衛艦『轟沈』途中までで良かったら送って行くけど?」
「故郷ねぇ……マイコニッダーはもう……」
テ「ムッチーのところか……天変地異で大変だったねぇ。」
「お?一つ目のお姉ちゃん詳しいね。」
廃「友達にマイコニッダーのエリちゃんがいるからね。」
「エリ?名字は?」
「たしか元々『無限の知識の集落』だったはず。今は無知村を名乗ってる……どうした?」
「生きてた……あの馬鹿生きてたよ……重力異常に巻き込まれたのに……おじさん!あたいも地球に連れてってよ!」
「銀行襲ったりしないなら。」
「見た目で差別されないなら。」
テ「どこが違うのかわからないけど?」
「あそこあいつらの形してないと差別されんのよ。」
「樽の頭に横向き五芒星?あんなのバケモンの類いじゃん。だいたいショゴスイビる奴は嫌いだ。」
「……あれ?地球?ショゴス?そんな記事見た気が……」
「ところで俺は地球の文字ってんだがあんたは?」
「ジーン星人、不真寺萌唯。よろぴこ~。」
テ「ゆーれーのテケリリだよ~。」
廃「地球ショゴスの廃油です。」
不「え?ショゴス?うそ?本当に臭いしないよ?」
廃「ご主人の言いつけで牛乳風呂に入ってるから。」
不「うそ~?かわいい~!」
「不真寺さん……ショゴスは好きかな?」
不「もちろ~ん、かわいいよね~!」
「君とは美味いオレンジジュースが飲めそうだ。」
テ「普通ウイスキーとかじゃない?」
「小学生とウイスキー酌み交わせるか!」
不「ひっど~!あたい17だよぉ~?エリンギと同じだからねぇ~!」
「残念~!うちの国じゃ酒は20歳からなんだよ。」
不「じゃあ目立たないように飲む。」
テ「モジ……すとろんがに連絡入れなくて大丈夫?」
「ああ~どうしよう?地球まではまだ……」
“3万光年ほど離れてるわね。アーちゃんになら連絡できるけど?”
廃「テレパシー通信をウボ=サスラ様が増幅すれば地球のショゴス達に届くよ?」
「それで行こう!地球からのテレパシーは聞こえないってことで。」
“あらあら……”
「こちら文字、伸び縮み聞こえるか?班長とあざす少佐に伝えて欲しい。現在地球から3万光年先、イスの種族と交戦、勝利した。その時ジーン星人の少女を救出。地球に連れ帰る。名前は不真寺萌唯、繰り返す、不真寺萌唯。無知村エリ氏と交遊関係の模様。次の交信は南極からの予定、以上。」
伸「ってテレパシーが来たんですけど?」
あ「いや……ウボ=サスラからの連絡から5分位しか経ってなくない?」
ブ「もう宇宙空間に出てマスなぁ。高速の9割以上のスピードで飛んでルンでショう。これは迎えに行くヨリ待ってた方が良さソウですぞ。」
無「ねぇ伸びちゃん、不真寺萌唯っていいマシタか?」
伸「うん、ご主人そう言ってたよ。」
無「あざすサン!幼なじみデス!ただ彼女は身寄りがないノデ……」
あ「このマンションに住めば良いわよ。それより呼び出してごめんなさいね?」
無「いえいえ、不真寺さんを連れて来てもらえるナラ何よりノ朗報デス。」
「ん~、結構ゆっくり飛んでるんだねぇ。」
廃「光の14万倍以上なんだけどな……」
不「おじさん地球人だったら宇宙に出たこと無いんでしょ?これ凄い速いよぉ?」
「いや……慣性力が全くかかってないからさ……」
廃「機体を次元繭で覆ってるからだね。本来体が潰れる位の加速してるんだよ。」
「あと窓の外に変化が無いし……」
“そりゃ今は亜空間飛んでるんだもの”
不「どなたですか?」
“ウボ=サスラと申します。当艦の黒幕です。”
不「ええぇ~?何故あなた様の様な方がここに?」
“簡単に言うとセラエノで封印されてたのを妖輔くんが解除してくれたのよ。妖輔くんは地球のショゴスマスターなの。”
不「おじさん……凄いのね……」
「俺だけじゃないよ?テケリリや書店ちゃん達が頑張ってくれたからできたんだよ。」
テ「でもモジはティンダロス撃退したわよ。」
「それもショゴスのみんなが手伝ってくれたからで俺はなんにもしてないよ。」
不「……おじさん……凄いんだね……」
「ああ凄く無い凄く無い。俺は地球の一般人に過ぎないよ。」
廃「逸般人……」
「廃油が何か失礼な事考えてるな?」
廃「ご主人はエスパーか?」
「輝く強化服かっこいいぞ?」
「「あはははは!」」
テ「あのノリはわからないわ……」
不「あたい言葉の意味もわからない……」
はい、不真寺さん登場させました。
イメージが小柄でギャル(死語)に憧れる宇宙人という突っ込み所満載のキャラクターですが……銀行強盗は某ルパン三世のイメージでお願いします(あくまでTV版2期以降のイメージで)。
さて次回は 地球に帰って来た廃油達を待ち構えていたものは……
第49回 南太平洋の邂逅
お楽しみに