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やまぐちブックストアダイアリー  作者: 着ぐるみ人形あき
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第41話 原増姉妹

 「ところデ……しばらく通っていいデスカ?」

「通うのも大変でしょうしここに部屋用意しましょうか?ここなら数分でお会いできますし。」

「よろしいのデスカ?それは助かりマスが……」

「先輩、俺達にもっとショゴスの事教えて下さいね。」


かくして煮華の上、グランハイツ台戸9階にユゴス大使館ならびにショゴス生体研究所が併設される事になった……町の噂ではたまにマンションの屋上に未確認飛行物体が飛んでいるらしい……


「へ~、ブレダラさんのところのショゴスは硬質化できるんですね。」

「アメジスト、ここのショゴスマスターに挨拶しなサイ!すいません文字さん、これがショゴスロードのダイヤとリーダーのコランダムといいマス。」

「今、地潜りがハンバーガー買いに行ってますんで皆さん寛いで下さいね。」

「おい文字、アザトースからちょっと書店に寄ってくれって。」

「えっ?魔皇からデスか?」

「いえただの渾名です。ブレダラさんも行きますか?」


で、徒歩数分のやまぐち書店へ……


『いらっしゃいマセ~!』

「あざすさんに呼ばれました。」

『はい、会議室でお待ちデスよ。』

「あ~文字くんいらっしゃい……ってこちらは?」

「ヌガーさんのところのショゴスマスターです、いろいろ教えてもらってます。」

「そうですか、ビシビシ指導してやってくださいね。あ……と、こちらが原増の妹の(りん)ちゃんなんだけど、デビューの時になんか仕掛けてお姉ちゃん脅かしたいらしいのよ……」

「初めまして!原増(はらます) (りん)こと阿智谷(あちや) (あや)です!」

「初めまして、特殊手伝い部隊の文字です。女神設定なんだからボッチチェリのヴィーナスの誕生みたいにホタテ貝から出てくるとか?」

「凄いことやってくれようとしてる……でもあたしお金があまり……」

「要らない要らない。俺達も楽しませてもらうから。」

「ところで文字くん、あれオオシャコ貝じゃなかったの?」

「あの当時の巡礼者はホタテ貝の貝殻持って水飲んだりしてたからホタテでしょ。」

「まぁホタテにしてもオオシャコにしてもどこで作るのよ?」

「ショゴスに変身してもらおうかと思ってますが?」

「え?そんなことできるんですか?」

「ダイヤ、貝になりナサイ。」


瞬時に体が溶け、巻き貝になるダイヤ。


「はぁ~、ユゴスのショゴスちゃん達は変身上手なのね……」

テケリリ(あたし)の変身は下手ですいませんね!毎晩ストロンガーの枕元にゾンビに化けて立ってやろうか?」

「テケリリちゃん、謝るからやめてちょうだいね?」

「今の言葉!テケリリが許しても俺が許さん!と言う訳でグランハイツの最上階にユゴス大使館とショゴス生体研究所建設許可よろしく。」

「あ~もうこのバカップルは……いいけどマンションの外壁にショゴス這わせないでね?」

「わかりました!見られないようにやります!」

「すんなと言ってんのよ!」

「ありがとうございます文字さん、あざすさん、これでユゴスのショゴス達も臭いが無くなりマス!」

「言うほど臭いキツいですか?むしろ機械油と金属の臭いが目立ちますけど……」

「オゾンと言えばイイんでしょうカ?そんな臭いデス。」

「それならリンゴ、牛乳、緑茶等を与えてください。緑茶や牛乳は風呂に数リットル……そうですね、グランハイツ(大使館)の風呂桶なら1リッターから500ミリリッターで充分ですよ。美容にもいいんであざすさんも(りん)さんもお試しください。あと玉ねぎ臭ならゆずの香りの入浴剤も効きますよ。」

「ありがとうございます!」


え?ダイヤさんが手を握って来た?


「ショゴスマスター様!臭いで差別されるショゴスは多いのです!その解決法を示していただき感謝いたします!」

「う~!ダイヤ、モジから離れて~!」

「あっはっは、ダイヤ、その人はテケリリちゃんの番だから困らせチャいかんゾ。」

「いやブレダラ先輩楽しんでるでしょ?」

「令子姉さん、一つ目の幽霊さんとエキゾチックな美女が冴えない男の人取り合ってるぅ~。」

「倫ちゃん、()()()()()()()の前ですよ!」

「いやいやわたシの事は気にしナイデください。」

「ともかく、倫ちゃんの計画は引き受けます。テケリリ、倫ちゃん抱いて飛べる?」

「任せて!」

「なんか壮大な事しようとしてない?」

「打倒!異世界おじさんチャンネル!」

「やめんかこの男は!」

「あのトリック面白いんですよ?」

「ヨーチューバー界制覇しようとするんじゃない!」

「へっへっへ……嬢ちゃんよォ……わしと一緒に涙橋を……」

「文字さん?どうシマシタ?」

「マスターブレダラ、モジはたまに発作起こしますので……」

「もしかしたら魔皇に会った影響カモ知れマセンなぁ。」

「その前からなんです……と言うか10年前からこんな感じですよ?」


……俺は単にテケリリと仲良くしたいだけなんだが……

あれ?テケリリが赤くなって……まさか?


「テケリリさん……もしかして聞こえました?」

「もう……大胆なんだから……」

「お?文字さんが何か言った様デスゾ?ダイヤ、聞こえましたカナ?」

「いいえマスター、個人チャンネルの様ですね。」

「ブレダラ先輩、ダイヤさん、この地球には

人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んでしまえ

って言葉が有りましてね……テケリリ!変化!」

「変化ハルウララ!」

「よりによってそいつか……」

「んま娘で可愛かったから。」

「メジロマックィーンかゴールドシップは?」

「薄紫の長髪がいいのか……」

「白い馬が好きなんだよ」

「砂浜走って吉宗評判記とかやりたいんでしょ?」

「変化したテケリリに乗れと?」

「砂浜でモジ乗せて子供作れって言われても……」

「おーいテケリリ帰っておいで~!」

「は~い!ただいま~!」

「この様にいまいち解ってないと思われます。」

「文字さん……ファイトですゾ?我らも手伝いますカラ。」

「いや……どっちかと言うと放っといて欲しいなと……」

「抵抗は無意味だ!」

「うん、テケリリは意味を理解してから言おうな。」

「あれ?なのさんは手を握って裸で寝たら子供ができるって……」

「はぁ……とりあえず後で殴っとくわ……」

「マスター、本当に地球(ここ)って楽しいですね。」

「ダイヤもコランダムも良く見ておきなサイ、あれがラブコメと言うものデス。」

「大人の純愛ラブコメってこういう……」

「ダイヤさん、コランダムさん、違いますからね?倫ちゃんも勘違いしない様に。」

サブタイトル詐欺になってしまいました……

原増 倫こと阿智谷 綾がもっと暴れる予定だったのですが代わりにダイヤが暴れてしまいました。ちなみに阿智谷 綾 (あちゃーやー)とは沖縄でまた明日って意味だそうです。

さて次回は 今回の失敗を踏まえて阿智谷 綾デビュー作戦会議です。

第42回 りんからあやへ お楽しみに

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